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== 集合住宅などにおける壁ドン == |
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主にアパートなどの集合住宅において、隣人の声や常識外れの生活音︵大音量の音楽、宴会の騒ぎなど︶が[[騒音]]として聞こえる場合に、その隣人の部屋につながっている壁を強く叩き、隣人に抗議・警告を示す行為のこと<ref name="sankei20140812"/><ref name="nikkei20140607"/><ref name="コトバンク"/><ref name="スーモ"/>。初期には﹁壁殴り﹂<ref name="jcast20121020"/><ref name="ウレぴあ"/>﹁イラ壁﹂<ref name="AOL"/>とも称され、後に﹁壁ドン﹂に転じた。壁が薄く、防音性の劣るアパートなどで頻繁に起こるトラブルであるほか<ref name="弁護士20130728">{{cite web|publisher=[[弁護士ドットコム]]|date=2013-07-28|url=https://c-1012.bengo4.com/c_1110/n_621/|title=アパート隣人の﹁壁ドン﹂には﹁壁ドン﹂で対抗?騒音トラブルへの対処法とは?|language=[[日本語]]|accessdate=2014-11-13}}</ref>、しばしば壁の薄さを﹁自虐的﹂に表現する際に用いられることもある。[[レオパレス21]]が、後述する﹁[[#恋愛における壁ドン|恋愛における壁ドン]]﹂を題材とした映像コンテンツを公開した際には、これを﹁自虐ネタか﹂と評する報道が散見された<ref>{{Cite web|date=2014-12-02 |url=https://news.livedoor.com/article/detail/9532453/ |title=レオパレス21の﹁壁ドン女子﹂がネット上で話題に﹁壮絶な自虐www﹂﹁ワロタw﹂ |website=[[ライブドアニュース]]、[[AOL|AOLニュース]] |accessdate=2015-01-25}}</ref><ref>{{Cite web|author=高城歩|date=2014-12-02|url= |
主にアパートなどの集合住宅において、隣人の声や常識外れの生活音︵大音量の音楽、宴会の騒ぎなど︶が[[騒音]]として聞こえる場合に、その隣人の部屋につながっている壁を強く叩き、隣人に抗議・警告を示す行為のこと<ref name="sankei20140812"/><ref name="nikkei20140607"/><ref name="コトバンク"/><ref name="スーモ"/>。初期には﹁壁殴り﹂<ref name="jcast20121020"/><ref name="ウレぴあ"/>﹁イラ壁﹂<ref name="AOL"/>とも称され、後に﹁壁ドン﹂に転じた。壁が薄く、防音性の劣るアパートなどで頻繁に起こるトラブルであるほか<ref name="弁護士20130728">{{cite web|publisher=[[弁護士ドットコム]]|date=2013-07-28|url=https://c-1012.bengo4.com/c_1110/n_621/|title=アパート隣人の﹁壁ドン﹂には﹁壁ドン﹂で対抗?騒音トラブルへの対処法とは?|language=[[日本語]]|accessdate=2014-11-13}}</ref>、しばしば壁の薄さを﹁自虐的﹂に表現する際に用いられることもある。[[レオパレス21]]が、後述する﹁[[#恋愛における壁ドン|恋愛における壁ドン]]﹂を題材とした映像コンテンツを公開した際には、これを﹁自虐ネタか﹂と評する報道が散見された<ref>{{Cite web|date=2014-12-02 |url=https://news.livedoor.com/article/detail/9532453/ |title=レオパレス21の﹁壁ドン女子﹂がネット上で話題に﹁壮絶な自虐www﹂﹁ワロタw﹂ |website=[[ライブドアニュース]]、[[AOL|AOLニュース]] |accessdate=2015-01-25}}</ref><ref>{{Cite web|author=高城歩|date=2014-12-02|url=https://nlab.itmedia.co.jp/nl/articles/1412/02/news074.html|title=女の子からしても、いいよね?レオパレス21が﹁壁ドン女子﹂スペシャルコンテンツを公開|work=ねとらぼ|publisher=[[アイティメディア]]|accessdate=2015-01-25}}</ref>。
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騒音に対して壁を殴り抗議を示す行為は、相手に抗議の意図が伝わらない可能性が高く、逆にトラブルを呼び起こす恐れがあると指摘されている<ref name="弁護士20130728"/>。 |
騒音に対して壁を殴り抗議を示す行為は、相手に抗議の意図が伝わらない可能性が高く、逆にトラブルを呼び起こす恐れがあると指摘されている<ref name="弁護士20130728"/>。 |
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この意味での使われ方は、2008年に声優の[[新谷良子]]が「萌えるシチュエーション」として「'''壁にドン … 黙れよ'''」という言葉で紹介したのが初出と言われている<ref name="jcast20121018">{{Cite web | date=2012-10-18 | url=https://www.j-cast.com/2012/10/18150607.html | title=ツイッターで謎の「ブーム」「壁ドン」とは何なのか | work=J-CASTニュース | publisher=[[ジェイ・キャスト]] |accessdate=2014-09-15}}</ref><ref name="日経ビジネス">{{Cite web|author=もりひろし|date=2014-12-22|url=http://business.nikkeibp.co.jp/article/topics/20141218/275323/|title=2014年の新語十選 迷いの1年(社会を映し出すコトバたち)|work=[[日経ビジネス|日経ビジネスオンライン]]|publisher=[[日経BP]]|archiveurl=https://web.archive.org/web/20141225083300/http://business.nikkeibp.co.jp/article/topics/20141218/275323/|archivedate=2014-12-25|accessdate=2019-03-02|deadlinkdate=2019-03-02}}</ref>。流行の火付け役となったのは、[[渡辺あゆ]]による少女漫画『[[L・DK|L♥DK]]』(『[[別冊フレンド]]』2009年3月号から連載開始)であり、その映画化(2014年[[4月12日]]公開)を機に幅広い年代に知られるようになったとも<ref name="sankei20140812"/>、原作の冒頭シーンが「壁ドン」で始まることから[[ソーシャル・ネットワーキング・サービス|SNS]]を通じ女性読者の間で新語として拡散していったとも<ref name="nikkei20140820"/>、『L♥DK』に「壁ドン」が登場したのち他の漫画やアニメ作品に同様の場面が引用され拡散していったとも<ref name="東京20141104"/>報じられている。特に「壁ドン」が様式美として広く認識されたきっかけは原作の第14巻における壁ドンシーンであるとの分析もある<ref name="asahi20141023">{{cite news|author=斉藤佑介|newspaper=[[朝日新聞]](東京朝刊、3社会)|publisher=[[朝日新聞社]]|date=2014-10-23|title=少女漫画発「壁ドン」、ときめきと人気止まらない(ニュースQ3)|page=33|language=[[日本語]]}} - G-Searchにて2014年11月29日閲覧。</ref>。少女漫画でよく見られるシチュエーションであることから、特に女子中高生は「壁ドン」をこの意味で用いることが多いという<ref name="asahi20140731"/>。 |
この意味での使われ方は、2008年に声優の[[新谷良子]]が「萌えるシチュエーション」として「'''壁にドン … 黙れよ'''」という言葉で紹介したのが初出と言われている<ref name="jcast20121018">{{Cite web | date=2012-10-18 | url=https://www.j-cast.com/2012/10/18150607.html | title=ツイッターで謎の「ブーム」「壁ドン」とは何なのか | work=J-CASTニュース | publisher=[[ジェイ・キャスト]] |accessdate=2014-09-15}}</ref><ref name="日経ビジネス">{{Cite web|author=もりひろし|date=2014-12-22|url=http://business.nikkeibp.co.jp/article/topics/20141218/275323/|title=2014年の新語十選 迷いの1年(社会を映し出すコトバたち)|work=[[日経ビジネス|日経ビジネスオンライン]]|publisher=[[日経BP]]|archiveurl=https://web.archive.org/web/20141225083300/http://business.nikkeibp.co.jp/article/topics/20141218/275323/|archivedate=2014-12-25|accessdate=2019-03-02|deadlinkdate=2019-03-02}}</ref>。流行の火付け役となったのは、[[渡辺あゆ]]による少女漫画『[[L・DK|L♥DK]]』(『[[別冊フレンド]]』2009年3月号から連載開始)であり、その映画化(2014年[[4月12日]]公開)を機に幅広い年代に知られるようになったとも<ref name="sankei20140812"/>、原作の冒頭シーンが「壁ドン」で始まることから[[ソーシャル・ネットワーキング・サービス|SNS]]を通じ女性読者の間で新語として拡散していったとも<ref name="nikkei20140820"/>、『L♥DK』に「壁ドン」が登場したのち他の漫画やアニメ作品に同様の場面が引用され拡散していったとも<ref name="東京20141104"/>報じられている。特に「壁ドン」が様式美として広く認識されたきっかけは原作の第14巻における壁ドンシーンであるとの分析もある<ref name="asahi20141023">{{cite news|author=斉藤佑介|newspaper=[[朝日新聞]](東京朝刊、3社会)|publisher=[[朝日新聞社]]|date=2014-10-23|title=少女漫画発「壁ドン」、ときめきと人気止まらない(ニュースQ3)|page=33|language=[[日本語]]}} - G-Searchにて2014年11月29日閲覧。</ref>。少女漫画でよく見られるシチュエーションであることから、特に女子中高生は「壁ドン」をこの意味で用いることが多いという<ref name="asahi20140731"/>。 |
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[[サイバーエージェント]]が、女子中高生444名を対象として2014年上半期に﹁女子中高生の間で流行ったもの﹂や﹁流行りそうなもの﹂を﹁JCJK流行りものランキング﹂として調査した︵複数回答可︶ところ、﹁壁ドン﹂が201票を集めて1位になっている<ref name="sankei20140812"/><ref name="asahi20140731"/>。さらに、[[日清食品]]が2014年[[6月30日]]から﹁壁ドン﹂を題材にした[[カップヌードル]]のテレビCMを期間限定放送する<ref>{{Cite web | date=2014-07-01 | url= |
[[サイバーエージェント]]が、女子中高生444名を対象として2014年上半期に﹁女子中高生の間で流行ったもの﹂や﹁流行りそうなもの﹂を﹁JCJK流行りものランキング﹂として調査した︵複数回答可︶ところ、﹁壁ドン﹂が201票を集めて1位になっている<ref name="sankei20140812"/><ref name="asahi20140731"/>。さらに、[[日清食品]]が2014年[[6月30日]]から﹁壁ドン﹂を題材にした[[カップヌードル]]のテレビCMを期間限定放送する<ref>{{Cite web | date=2014-07-01 | url=https://nlab.itmedia.co.jp/nl/articles/1407/01/news125.html | title=日本観がおかしいカップヌードルCMシリーズ﹁壁ドン﹂編が公開に | work=ねとらぼ | publisher=[[アイティメディア]] | accessdate=2014-10-23}}</ref>など、恋愛の意味での﹁壁ドン﹂が使用されることが多くなっている。日清食品のテレビCMによって、﹁壁ドン﹂は中高生のみならず幅広い世代に知られるようになったとの報道もある<ref name="毎日20141114"/>。
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一方で[[カルチュア・コンビニエンス・クラブ]]が、20 - 30代男女の[[Tポイント|Tカード]]利用者400名を対象として2014年に実施した恋愛に関する[[アンケート]]調査によれば、「女性が『胸キュン』するシチュエーション」として多かった回答は順に「後ろからギュッとされる」(54.1%)、「危ない時に手を引いてくれる」(49.8%)、「頭をポンポンされる」(49.3%)であった<ref name="DIME">{{Cite web|date=2015-01-20|url=https://dime.jp/genre/173589/|title=女子が胸キュンするのは「壁ドン」より「後ろからギュッ」!?(DATA WATCHING)|work=[[DIME (雑誌)|アットダイム]]|publisher=[[小学館]]|archiveurl=https://web.archive.org/web/20150124114156/https://dime.jp/genre/173589/|archivedate=2015-01-24|accessdate=2019-03-02|deadlinkdate=2019-03-02}}</ref>。「壁にドンとされる」と回答した者は18.5%に留まり、「世間を賑わせている割には現実世界では『胸キュン』なシチュエーションではない」と報じられたほか、実際に「壁ドンを経験した」と回答した者の割合(男性の「したことがある」、女性の「されたことがある」の合計)も16.5%に留まっている<ref name="DIME"/>。 |
一方で[[カルチュア・コンビニエンス・クラブ]]が、20 - 30代男女の[[Tポイント|Tカード]]利用者400名を対象として2014年に実施した恋愛に関する[[アンケート]]調査によれば、「女性が『胸キュン』するシチュエーション」として多かった回答は順に「後ろからギュッとされる」(54.1%)、「危ない時に手を引いてくれる」(49.8%)、「頭をポンポンされる」(49.3%)であった<ref name="DIME">{{Cite web|date=2015-01-20|url=https://dime.jp/genre/173589/|title=女子が胸キュンするのは「壁ドン」より「後ろからギュッ」!?(DATA WATCHING)|work=[[DIME (雑誌)|アットダイム]]|publisher=[[小学館]]|archiveurl=https://web.archive.org/web/20150124114156/https://dime.jp/genre/173589/|archivedate=2015-01-24|accessdate=2019-03-02|deadlinkdate=2019-03-02}}</ref>。「壁にドンとされる」と回答した者は18.5%に留まり、「世間を賑わせている割には現実世界では『胸キュン』なシチュエーションではない」と報じられたほか、実際に「壁ドンを経験した」と回答した者の割合(男性の「したことがある」、女性の「されたことがある」の合計)も16.5%に留まっている<ref name="DIME"/>。 |