情報工学
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情報工学︵じょうほうこうがく、information engineering︶は計算機とその応用について考える学問である。数学、論理学、工学にその起源を持つ。1970年代から学問の分野として成立し、手法や用語が確立された。
歴史的な背景に鑑みると、﹁情報工学﹂は工学の一分野であり、﹁計算機科学﹂は理学に近い。このことから、情報工学がどちらかといえば応用を重視するのに対して、計算機科学のほうがより理論的な面を重視する、という見方もある。
日本における情報工学の位置づけ
情報工学とは﹁情報﹂を工学的に利用するための学問分野である[1]。情報の発生︵データマイニング、コンピュータグラフィックスなど︶、情報の伝達︵コンピュータネットワークなど︶、情報の収集︵コンピュータビジョン、検索エンジンなど︶、情報の蓄積︵データベース、データ圧縮など︶、情報の処理︵計算機工学、計算機科学、ソフトウェア工学︶を扱う総合的な工学分野といえる[2]。また情報工学を、物理現象を支配している原理や法則や社会・経済活動を情報という観点から捉え,コンピュータ上の設計手順に変換することにより自動化する方法を創出する学問分野とする見方もあり、これは英語でいうコンピューティング (Computing) に相当する[3]。
●学科名としては、京都大学︵工学部︶および大阪大学︵基礎工学部︶に、1970年初めて、情報工学科が登場する。同年、東京工業大学には情報科学科が、また、電気通信大学および山梨大学には計算機科学科が、金沢工業大学には情報処理工学科が設立された。
●情報工学はComputer Scienceと訳すことが多い。日本の大学の﹁情報工学科﹂で英語名を Information Engineering とするところは、2007年時点で、8/33程度である。Information Engineering を掲げる例に、ケンブリッジ大学の Information Engineering Division がある[4]。
●情報処理学会が策定した標準カリキュラム J97 (CS-J97)
●ACM︵米国計算機学会︶とIEEE︵米国電気電子学会︶が共同策定した Computing Curricula 2001