「拡張子」の版間の差分
表示
削除された内容 追加された内容
→概要: タイプミスを修正 タグ: モバイル編集 モバイルアプリ編集 Androidアプリ編集 |
編集の要約なし タグ: 差し戻し済み |
||
5行目: | 5行目: | ||
== 概要 == |
== 概要 == |
||
通常、ファイル名の本体と拡張子は "."([[ピリオド]]、ドット)で区切られる。拡張子は[[アルファベット]]と[[数字]]の組み合わせで、歴史的には3文字以内が好まれたが、それ以上の場合もある。拡張子は、[[オペレーティングシステム]] (OS) において[[ファイル (コンピュータ)|ファイル]]の判別のために任意につけられるもので、必ずしも必須ではない。拡張子が適切でない場合は、システムまたは[[アプリケーションソフトウェア]]の動作に影響を及ぼす場合がある。 <code>.tar.gz</code>のように複数のピリオドで区切っている |
通常、ファイル名の本体と拡張子は "."([[ピリオド]]、ドット)で区切られる。拡張子は[[アルファベット]]と[[数字]]の組み合わせで、歴史的には3文字以内が好まれたが、それ以上の場合もある。拡張子は、[[オペレーティングシステム]] (OS) において[[ファイル (コンピュータ)|ファイル]]の判別のために任意につけられるもので、必ずしも必須ではない。拡張子が適切でない場合は、システムまたは[[アプリケーションソフトウェア]]の動作に影響を及ぼす場合がある。 <code>.tar.gz</code>のように複数のピリオドで区切っている例もあるが、最後のピリオド以降を拡張子と判断するシステムが一般的である。 |
||
[[Mac OS]]では、OSレベルでは各ファイルに埋め込まれた[[Finder#クリエータとファイルタイプ|クリエータとファイルタイプ]]で識別するシステムを持っている。[[macOS]]では拡張子も利用して動作するようになり、[[Mac OS X v10.4|Mac OS X v10.4 Tiger]]からは[[Uniform Type Identifier]] (UTI) なる枠組みでデータの種類を判別するようになった。
|
[[Mac OS]]では、OSレベルでは各ファイルに埋め込まれた[[Finder#クリエータとファイルタイプ|クリエータとファイルタイプ]]で識別するシステムを持っている。[[macOS]]では拡張子も利用して動作するようになり、[[Mac OS X v10.4|Mac OS X v10.4 Tiger]]からは[[Uniform Type Identifier]] (UTI) なる枠組みでデータの種類を判別するようになった。
|
||
[[Unix系]]OSではファイル名の終端でファイルの種類を表す慣習があり、一般にはsuffixと呼ぶが、必ずしもピリオドで区切るとは限らない。カンマで区切る﹁<code>,v</code>﹂や、特に区切り文字を使わずに﹁<code>-</code>﹂や﹁<code>~</code>﹂や﹁<code>rc</code>﹂を付ける |
[[Unix系]]OSではファイル名の終端でファイルの種類を表す慣習があり、一般にはsuffixと呼ぶが、必ずしもピリオドで区切るとは限らない。カンマで区切る﹁<code>,v</code>﹂や、特に区切り文字を使わずに﹁<code>-</code>﹂や﹁<code>~</code>﹂や﹁<code>rc</code>﹂を付ける例もある。これはあくまでも整理上の便宜であってシステム上意味はない。ただしmakeコマンドがsuffixに基づいたルールに従って動作したり、lsコマンドが色分けして表示するような例はある。また[[デスクトップ環境]]である[[KDE]]、[[GNOME]]、[[Common Desktop Environment|CDE]]等も拡張子に基づく動作をする。
|
||
OS以外では、[[メディアタイプ|MIMEタイプ]]の設定に拡張子を利用していることなどがあげられる。[[Apache HTTP Server]]は<code>index.ja.html</code>と<code>index.html.ja</code>の両方を﹁日本語(ja)のhtmlファイル﹂と判断する。最後尾でなくても拡張子として判断する一例である。
|
OS以外では、[[メディアタイプ|MIMEタイプ]]の設定に拡張子を利用していることなどがあげられる。[[Apache HTTP Server]]は<code>index.ja.html</code>と<code>index.html.ja</code>の両方を﹁日本語(ja)のhtmlファイル﹂と判断する。最後尾でなくても拡張子として判断する一例である。
|
2020年11月26日 (木) 11:46時点における版
拡張子︵かくちょうし、英語: filename extension︶とは、ファイルの種類を識別するためにファイルの名前︵ファイル名︶の末尾につけられる文字列。
概要
通常、ファイル名の本体と拡張子は "."︵ピリオド、ドット︶で区切られる。拡張子はアルファベットと数字の組み合わせで、歴史的には3文字以内が好まれたが、それ以上の場合もある。拡張子は、オペレーティングシステム (OS) においてファイルの判別のために任意につけられるもので、必ずしも必須ではない。拡張子が適切でない場合は、システムまたはアプリケーションソフトウェアの動作に影響を及ぼす場合がある。.tar.gz
のように複数のピリオドで区切っている例もあるが、最後のピリオド以降を拡張子と判断するシステムが一般的である。
Mac OSでは、OSレベルでは各ファイルに埋め込まれたクリエータとファイルタイプで識別するシステムを持っている。macOSでは拡張子も利用して動作するようになり、Mac OS X v10.4 TigerからはUniform Type Identifier (UTI) なる枠組みでデータの種類を判別するようになった。
Unix系OSではファイル名の終端でファイルの種類を表す慣習があり、一般にはsuffixと呼ぶが、必ずしもピリオドで区切るとは限らない。カンマで区切る﹁,v
﹂や、特に区切り文字を使わずに﹁-
﹂や﹁~
﹂や﹁rc
﹂を付ける例もある。これはあくまでも整理上の便宜であってシステム上意味はない。ただしmakeコマンドがsuffixに基づいたルールに従って動作したり、lsコマンドが色分けして表示するような例はある。またデスクトップ環境であるKDE、GNOME、CDE等も拡張子に基づく動作をする。
OS以外では、MIMEタイプの設定に拡張子を利用していることなどがあげられる。Apache HTTP Serverはindex.j
a.html
とindex.html.ja
の両方を﹁日本語(ja)のhtmlファイル﹂と判断する。最後尾でなくても拡張子として判断する一例である。
こうしたことから、かつては一部のシステムのみの概念だった拡張子は、現在は広い範囲で使われていることがわかる。
拡張子の由来
拡張子は、もともとはDECのオペレーティングシステム (OS) 、たとえば、TOPS-10、OS/8やRT-11に利用されていた。その後、CP/Mでも採用された。CP/Mのファイル名は8+3バイトの構成になっており、後ろの3バイトが拡張子と呼ばれた。さらにCP/Mと互換性を取るため、MS-DOSやOS/2、Windowsなどに受け継がれた。現在のWindowsでは3バイトの制限はない。拡張子の一例
詳細は「ファイルフォーマット一覧」を参照
bmp
Windowsビットマップ。Windowsの標準的な静止画像ファイル。
wav
WAVE。Windowsの標準的な音声ファイル。
avi
Audio Video Interleave。主にWindowsで使われる動画ファイル。
txt
一般的なテキストファイル。
zip
ZIPファイルフォーマット。データ圧縮やアーカイブ目的で使用される。
pdf
PDF。アドビシステムズが開発した文書ファイルフォーマット。
拡張子が引き起こすセキュリティ上の問題
Windowsには、拡張子とアプリケーションの関連付けという機能があり、拡張子の種類によってそのファイルを処理するアプリケーションを選択することが可能である。ただし、設定次第でファイル名の拡張子を表示しないようにできるため、コンピュータウイルスなどがこれを悪用する場合がある。例えばLOVE-LETTER-FOR-YOU.TXT.vbsという名前のファイルはそのような環境ではLOVE-LETTER-FOR-YOU.TXTとのみ表示され、一見テキストファイルに見える。これをテキストファイルだと思って実行すると、実際にはVBScriptが起動し、ウイルスなどの被害に遭う。
また、一部のWindowsではUnicodeの制御文字の一つであるU+202E (RIGHT-TO-LEFT OVERRIDE) をファイル名に使用することで、拡張子を末尾以外の場所に表示させることが可能である。例えばSAMPLE-(U+202E)TXT.EXEというファイル名はSAMPLE-EXE.TXTと表示され、一見テキストファイルに見える。これをテキストファイルだと思って実行すると、実際にはEXEファイルが実行されることになり、前記同様の問題が発生する。このように、拡張子を誤読させる他要因との複合技で問題を生ずることもある。