松下大三郎

松下 大三郎︵まつした だいざぶろう、1878年10月24日 - 1935年5月2日︶は、日本の文法学者。曲水と号した。中国人留学生への日本語教育に尽力し、松下文法とよばれる日本語の文法理論を確立した。

略歴

静岡県磐田郡野部村︵現・磐田市︶生まれ。1893年7月、文法研究を深めるために上京、同年10月、東京専門学校︵現・早稲田大学︶英文学科に入学したが、文法の授業に満足できず退学、1895年9月、落合直文を頼って國學院に入学する。1898年に卒業し、1899年4月、日本最初の口語文典﹃日本俗語文典﹄を﹁国文学界﹂に発表する。1905年、三矢重松の推薦で宏文学院教授に招かれ、1906年に﹃日本語教科書﹄全3巻を三矢らとともに刊行、1907年には﹃漢訳日本口語文典﹄を刊行した。

1913年、日華学院を創設し、以来、中国留学生教育に尽くした。1924年、國學院大學講師、のち教授となり、1932年、文学博士。その日本語文法理論は﹁松下文法﹂とよばれる。

渡辺文雄との﹃国歌大観﹄正・続︵1901年-1903年︶は国文学和歌研究史に期を画した。

著書

• 日本俗語文典 (1889年)

関連項目

• 松下文法
• 松本亀次郎 - 宏文学院同僚