素粒子
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物理学において素粒子︵そりゅうし, elementary particle︶とは、物質を構成する最小の単位のことである。基本粒子とほぼ同義語である。
標準模型による素粒子の相互作用の説明
素粒子は大きく二種類に分類され、物質を構成する粒子をフェルミ粒子、力を媒介する粒子をボース粒子と呼ぶ。物質を構成するフェルミ粒子は更に、クォークとレプトンに分類される。クォークやレプトンの大きさはわかっていないが、仮に有限の大きさがあるとしても陽子や、それより小さいスケールである﹁弱い相互作用﹂のスケールにおいても点とみなすことができることから標準模型︵標準理論︶では点粒子として扱われる。素粒子間の相互作用を伝え運ぶゲージ粒子のうち、重力を媒介するとされる重力子は未発見である。
最小の単位であるということは、それより小さな存在がないということであり、したがって内部構造を持たず空間的な大きさを持たない、または空間・長さ自体が最小単位の大きさ︵空間最小単位の候補の例としてはプランク長等︶とされるのだが、超弦理論においては全ての素粒子は有限な大きさを持つひもの振動状態であるとされる。素粒子に内部構造が存在することが発見されれば、その内部構造を構成するもののほうが素粒子と呼ばれ、ボース粒子やフェルミ粒子は素粒子と呼ばれなくなる。
たくさんの粒子が、実は自然界にそのまま安定的に存在しているわけではないので、宇宙線の観測や加速器による生成反応により発見・研究された。素粒子の様々な性質を実験で調べ、それを理論的に体系化していくこと、及び理論的に予言される素粒子を実験で探索していくことが、素粒子物理学の研究目的である。