若者言葉
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若者言葉︵わかものことば︶とは、10代・20代の若い世代が日常的に用いる言葉のことである。
若者言葉には、テレビのコマーシャルやドラマの台詞などから流行語となって日常化したものが多くみられる。特徴的なのは、言葉を逆に言ったり、言葉をローマ字化してその頭文字のアルファベットを並べたりとわざと大人には分からないような言葉を使うことであり、若者集団に特徴的である。大人には分からないということで、自分たちの結束感を固めたり、また大人社会への反抗、対抗の姿勢を示したり、また自分たちの情緒的、優柔不断なけだるさを表すような言葉も多数見られる。
また、若者言葉の単語には元々方言からきているのもある。
社会学者の中には、若者集団として女子大生の言葉を継続的に研究している人も少なくない。
これ以外にも、1980年代後半以降は、女性の言い方も変わってきている。かつては﹁~よ﹂﹁~わ﹂という女性特有の語尾がすたれ、若者女性は﹁~だよ﹂や﹁~だね﹂、﹁~じゃん﹂というユニセックスな語尾が使われるようになった。場合によっては﹁~かよ﹂﹁じゃねぇか﹂といった男言葉を使う女性もいるが、そのような表現は現在ではとくに男性的とは認識されなくなってきているため、今後男女ともに言葉づかいが荒くなってゆく可能性もありそこのところは不安視される。現在でもいわゆる女言葉を使うのは、中高年の女性か、一部の男性同性愛者︵いわゆるオネエ言葉︶に限られるであろう。
短縮言葉 ●マジ ﹁真面目﹂の転である。古くは、江戸時代の洒落本﹃にやんの事だ﹄にみられる。真実性・厳密性を表現する名詞であり、助詞をともなって使用されることが多い。﹁超﹂や﹁めっちゃ﹂のように強調で用いる場合もある。 ﹁まじ﹂は、萩本欽一が用いることにより拡がった言葉である。萩本が言い始めたころは若者だけが用いていたが現在では島田紳助や明石家さんまなど、中年層も使う傾向がある。 例としては﹁マジビビった﹂﹁マジムカついた﹂﹁それマジで!?﹂など。 ●キモい ﹁気持ち悪い﹂の転である。﹁きもい﹂や﹁キモイ﹂と表記されることもある。類義語に﹁きしょい﹂がある。これは﹁気色悪い﹂を転じたものである。意味的には﹁キモい﹂や﹁キモイ﹂とさほど変わらない。一般的には﹁キモい﹂や﹁キモイ﹂が使われる場合が多い。 ただ、小中高生がよく使う言葉ではあるが、直接的に対象を﹁気持ち悪い﹂と言うよりも、今では若干軽いニュアンスとして使用されることも多いようである。﹁ちょっと変わった物、人、あるいは様子﹂を目にすると、﹁何あれ?キモいね﹂という具合に、とりあえず﹁キモい﹂と言う感覚に近いと思われる。必ずしも明確にその対象を﹁気持ち悪い﹂と考えているという意味で使っているとは限らない。 もちろん、そう言われた側にとっては最も侮辱的な言葉の一つであることは間違いない。 1990年代後半以降から使用される頻度が増えてきている。なまって﹁きめえ﹂とも。 ●はずい ﹁恥ずかしい﹂の転である。﹁恥ずい﹂﹁ハズい﹂﹁ハズイ﹂と表記される事もある。 ●バリ三︵―さん︶ 携帯電話の電波状態が良いこと。携帯電話に表示される、電波状態を示す棒状のマークが﹁バリバリ三本﹂立っている事から。 ●ハブる 一人を仲間はずれにすること。村八分が語源、﹁省く﹂の転訛が語源ともいわれている。
情緒的な表現 ●ヤバい ﹁良くない﹂﹁非常にまずい状態に陥っている﹂の意。ではあるが、近年では意味が拡大している。﹁自分にとってまずい状態﹂という言葉であったが、﹁予想に反して驚き、衝撃を受けてしまった﹂という際にも使用されるようになってきている。マスコミなどでよく採り上げられる例として、﹁ラーメン店などで頼んだものを口にした途端、﹃やばい、これほど美味しいとは思っていなかった﹄﹂という表現がよく使われる。要は予想外のことを体験してしまい、その衝撃でどうにかなってしまいそうだ、という意味で使われることが多くなったと考えて間違いはないだろう。 ●ウザい・うぜえ ﹁鬱陶しい﹂の意味を表わす。この言葉を言い放つ対象は非常に広く、どんなことがらであれ、自分が不快に思ったもの、ひと、ことは全て﹃ウゼえ﹄の一言で不快感を表明することができる便利な言葉である。 例としては﹁社長の話うぜえ﹂﹁会社・学校に行くのがうぜえ﹂﹁部屋の掃除しなきゃならない、うぜえ﹂など。 当初は﹁うざったい﹂と表現されていたものが短縮された形。2000年ごろから浸透している。8い
主な言葉
現在、若い世代に使われている言葉を掲げる。 最近では、語尾に﹁ス﹂を付けていう語もある。 強調を用いるもの ●超 ﹁超特急﹂などと同じ意味の﹁超﹂であり、﹁かなり﹂﹁本当に﹂などの強意を表わすのに使用される接頭語である。 基本的にEメールなど、文字にする場合にカタカナで﹁チョー﹂と記すことはほとんど少ない。 ﹁チョー何々﹂と文字にあえて記す場合は、﹁若者言葉で﹃超(チョー)﹄が流行している﹂というなどということを採り上げる、あるいは話題に挙げる場合に強調する意味で皮肉的な意味を込めて使用する場合くらいのものである。 一般的には﹁超すげえ﹂﹁超面白え﹂﹁超感動した﹂という具合に使用される。 あえて﹁カタカナでチョー﹂と記すまでもなく、﹁超﹂という言葉は完全に現代社会において違和感なく使用されているということである。 ●めっちゃ めちゃくちゃ︵滅茶苦茶・目茶苦茶︶の転である。感慨を込めて強意を表わすのに使用される接頭語である。 ただし、﹁めっちゃ﹂は普通の大阪弁でもある。短縮言葉 ●マジ ﹁真面目﹂の転である。古くは、江戸時代の洒落本﹃にやんの事だ﹄にみられる。真実性・厳密性を表現する名詞であり、助詞をともなって使用されることが多い。﹁超﹂や﹁めっちゃ﹂のように強調で用いる場合もある。 ﹁まじ﹂は、萩本欽一が用いることにより拡がった言葉である。萩本が言い始めたころは若者だけが用いていたが現在では島田紳助や明石家さんまなど、中年層も使う傾向がある。 例としては﹁マジビビった﹂﹁マジムカついた﹂﹁それマジで!?﹂など。 ●キモい ﹁気持ち悪い﹂の転である。﹁きもい﹂や﹁キモイ﹂と表記されることもある。類義語に﹁きしょい﹂がある。これは﹁気色悪い﹂を転じたものである。意味的には﹁キモい﹂や﹁キモイ﹂とさほど変わらない。一般的には﹁キモい﹂や﹁キモイ﹂が使われる場合が多い。 ただ、小中高生がよく使う言葉ではあるが、直接的に対象を﹁気持ち悪い﹂と言うよりも、今では若干軽いニュアンスとして使用されることも多いようである。﹁ちょっと変わった物、人、あるいは様子﹂を目にすると、﹁何あれ?キモいね﹂という具合に、とりあえず﹁キモい﹂と言う感覚に近いと思われる。必ずしも明確にその対象を﹁気持ち悪い﹂と考えているという意味で使っているとは限らない。 もちろん、そう言われた側にとっては最も侮辱的な言葉の一つであることは間違いない。 1990年代後半以降から使用される頻度が増えてきている。なまって﹁きめえ﹂とも。 ●はずい ﹁恥ずかしい﹂の転である。﹁恥ずい﹂﹁ハズい﹂﹁ハズイ﹂と表記される事もある。 ●バリ三︵―さん︶ 携帯電話の電波状態が良いこと。携帯電話に表示される、電波状態を示す棒状のマークが﹁バリバリ三本﹂立っている事から。 ●ハブる 一人を仲間はずれにすること。村八分が語源、﹁省く﹂の転訛が語源ともいわれている。
情緒的な表現 ●ヤバい ﹁良くない﹂﹁非常にまずい状態に陥っている﹂の意。ではあるが、近年では意味が拡大している。﹁自分にとってまずい状態﹂という言葉であったが、﹁予想に反して驚き、衝撃を受けてしまった﹂という際にも使用されるようになってきている。マスコミなどでよく採り上げられる例として、﹁ラーメン店などで頼んだものを口にした途端、﹃やばい、これほど美味しいとは思っていなかった﹄﹂という表現がよく使われる。要は予想外のことを体験してしまい、その衝撃でどうにかなってしまいそうだ、という意味で使われることが多くなったと考えて間違いはないだろう。 ●ウザい・うぜえ ﹁鬱陶しい﹂の意味を表わす。この言葉を言い放つ対象は非常に広く、どんなことがらであれ、自分が不快に思ったもの、ひと、ことは全て﹃ウゼえ﹄の一言で不快感を表明することができる便利な言葉である。 例としては﹁社長の話うぜえ﹂﹁会社・学校に行くのがうぜえ﹂﹁部屋の掃除しなきゃならない、うぜえ﹂など。 当初は﹁うざったい﹂と表現されていたものが短縮された形。2000年ごろから浸透している。8い
- あるものや人を見て死にそうなほど胸キュンしてしまう様子をあらわす。
元は方言から来ている若者言葉の表
方言 | 意味 | 備考 | |
---|---|---|---|
はっちょをこく | 茨城弁 | 嘘をつく | |
うざい | 東京都多摩地方の方言 | 悪い→うるさい | 元々は多摩の方言で「生理的に受け付けない気持ち悪さ」を表す意味だったが、現在では、うるさいという意味になっている。 |
~じゃん | 遠州弁か三河弁 | ~じゃないか | |
タメ | 遠州弁か静岡弁 | 同い年 | |
超~ | 遠州弁(?) | 非常に~ | |
~(だ)もん | 静岡弁か遠州弁か三河弁か名古屋弁 | ~(だ)から |