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Н, н は、キリル文字のひとつ。ラテン文字の Hと大文字が同形であるが、ラテン文字のH︵エイチ︶がギリシャ文字の Η︵イータ︶に由来するのに対し、この字はギリシャ文字の Ν︵ニュー︶に由来する文字で、ラテン文字の Nに相当する。また、小文字は大文字をそのまま小さくした形である。かつてはNのように書かれていたが、ピョートル大帝によって現在の字形が定められた。
●ロシア語‥エヌ
●ウクライナ語‥エヌ
●ブルガリア語‥ヌ
●キルギス語‥エヌ
原則として /n/ を表す。
アルファベット上の位置[編集]
ロシア語・ベラルーシ語の第15字母、ウクライナ語の第18字母、ブルガリア語の第14字母、マケドニア語の第17字母、セルビア語の第16字母である。
Н に関わる諸事項[編集]
- 前述のとおり古くは N のように書かれていたため、看板等で擬古的な書体が用いられる場合、この文字が N のように書かれることがある。なお、И も古くは H のように書かれていたが、こちらは紛らわしいためか擬古的な書体でも И と書かれることが多い。
- キリル文字のҺは別字である。
符号位置[編集]
大文字 |
Unicode |
JIS X 0213 |
文字参照 |
小文字 |
Unicode |
JIS X 0213 |
文字参照 |
備考
|
Н
|
U+041D
|
1-7-15
|
Н
Н
|
н
|
U+043D
|
1-7-63
|
н
н
|
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