アメリカンフットボールのポジション
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リスト[編集]
![](http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/c/c8/Positions_American_Football_-_ja.svg/320px-Positions_American_Football_-_ja.svg.png)
オフェンスチーム[編集]
オフェンスチームとは、攻撃を担当する選手たちのこと。バックス&レシーバーズ[編集]
バックス&レシーバーズ(Backs & Receivers)は、スクリメージラインから1ヤード以上後方︵バックフィールド︶にセットする選手︵バックス︶、およびオフェンスラインの両端にセットする選手︵エンド︶の総称。通常のプレイ中にフォワードパスされたボールに触れることのできる﹁有資格﹂ポジション[1]。クォーターバック[編集]
![](http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/8/8a/Football-Formation-QB.svg/220px-Football-Formation-QB.svg.png)
ランニングバック[編集]
![](http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/b/b1/Football-Formation-FB.svg/220px-Football-Formation-FB.svg.png)
![](http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/4/4f/Football-Formation-RB.svg/220px-Football-Formation-RB.svg.png)
- ハーフバック、テイルバックはフォーメーションにより呼称が変わるが、どちらもエースランナーが担当するポジションであることに変わりはないためまとめてランニングバックと呼ぶこともあり、この場合はFBとRBで呼びわける。
ワイドレシーバー[編集]
![](http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/8/87/Football-Formation-WR.svg/220px-Football-Formation-WR.svg.png)
タイトエンド[編集]
![](http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/f/f7/Football-Formation-TE.svg/220px-Football-Formation-TE.svg.png)
オフェンシブライン[編集]
オフェンシブライン(Offensive Line, OL)は、スクリメージ・ライン(LOS)上︵ラインから1ヤード未満︶にセットする選手。ラインメンともいう。センター(C)、ガード(G)、タックル(T)、およびエンド(E)からなる。ただし、エンド(TE/SE)を除き、スナップ時にセンター(C)がボールを持つ以外、ほとんどボールに触れることが認められない﹁無資格プレーヤー﹂であるため、オフェンシブラインと言えばエンドを除く中央の5人︵インテリア・ラインメンと呼ぶ︶を指す場合が多い。パスプレイにおいてボールをキャッチできない、フォワードパスが投げられるまではスクリメージラインを超えてはいけない、といったルール上の制限はインテリア・ラインメンに対するものである。 インテリア・ラインメンはランプレイにおいてはランニングバックの走路を切り開くためのブロックを行い、パスプレイにおいてはパスを投じるまでクォーターバックを保護︵パス・プロテクション︶する。ボールを扱わないため目立たないポジションであるが、オフェンシブラインの働きがラン、パスともに攻撃の成否のカギとなる。オフェンスの強いチームは、必ず優秀なオフェンシブラインを擁する。センター[編集]
![](http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/c/c1/Football-Formation-C.svg/220px-Football-Formation-C.svg.png)
ガード[編集]
![](http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/3/3c/Football-Formation-OG.svg/220px-Football-Formation-OG.svg.png)
ガード(Guard, G)は、通常センターの両側に位置するポジション。レフトガード(LG)とライトガード(RG)の2名。他のラインメン同様にランプレーとパスプレーの際のブロッキングが主な役割となる。ラインメンとしてのパワーだけでなく、プル・アウトやプル・イン、トラップ、スウィープ、スクリーン・パスといったプレーで多様な仕事を行うことが求められるので機敏な運動能力も求められる。
タックル[編集]
![](http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/a/ab/Football-Formation-OT.svg/220px-Football-Formation-OT.svg.png)
エンド[編集]
エンド(End, E)は、タックル(LT/RT)の外側、ラインの左右両端︵もしくは片側のみ︶に位置するポジション。タックルとの間隔が空いている場合はスプリットエンド(SE)、間隔が狭い場合はタイトエンド(TE)と呼ばれる。 スクリメージライン上には、ルール上最低7人以上配置しなければならないため、通常はスプリットエンド1名とタイトエンド1名を置く。なお、スプリットエンドはワイドレシーバーの1人として考える。ゴール前の攻撃では2名のタイトエンドを置くこともある。ディフェンシブチーム[編集]
ディフェンシブチーム(Defensive team) とは、守備を担当する選手たちのこと。大きくディフェンシブライン(DL)、ラインバッカー(LB)、ディフェンシブバック(DB)と3区分される。 ボックスとセカンダリー ディフェンスチームを守備エリアで区分する場合は、ボックスとセカンダリーに分ける。 ●ボックスとは、スクリメージラインから手前5ヤード、左右のオフェンシブタックルに挟まれたエリアをいい、基本的な守備隊形ではディフェンシブラインとラインバッカーが担当する。 ●セカンダリーとは、ボックスの外のエリアを担当する選手の総称で、ディフェンシブバックが担当する。ただし、ボックスにディフェンシブバックが入る場合があるので、﹁セカンダリー=ディフェンシブバック﹂ではない。 ディフェンシブフロントライン ボックスに位置する選手の総称。4-3、3-4の7メンフロントが主流である。 ストロングサイドとウィークサイド オフェンス側のセンターを基準にオフェンス人数の多い側がストロングサイド、少ない側をウィークサイドと呼ぶ。ディフェンシブライン[編集]
![](http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/4/44/American_Football_Position_DL.svg/220px-American_Football_Position_DL.svg.png)
ディフェンシブタックル[編集]
ディフェンシブエンド[編集]
ラインバッカー[編集]
![](http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/9/9a/American_Football_Position_LB.svg/220px-American_Football_Position_LB.svg.png)
ラインバッカー(Linebacker, LB) は、ディフェンシブラインの後方にセットする選手の総称。フォーメーションにより異なるが、通常3〜4人である。パス、ラン共に対処し、ディフェンスの要となる。セットする位置に応じて、インサイドラインバッカー(ILB又は、ミドルラインバッカー(MLB))やアウトサイドラインバッカー(OLB)とも呼ばれる。
ディフェンシブバック[編集]
![](http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/b/b2/American_Football_Position_DB.svg/220px-American_Football_Position_DB.svg.png)
ディフェンシブバック(Defensive backs, DB) は、フィールドの後方および両サイドを守る選手の総称。セカンダリー(Secondary)と称することもある。基本となる守備隊形である4-3守備隊形や3-4守備隊形では、ディフェンシブバックは4人配置する。
コーナーバック[編集]
セイフティ[編集]
ニッケルバック・ダイムバック[編集]
3rdダウンで残り距離が長いなど、パスプレイの可能性が高い場合、パスディフェンス強化のためにディフェンシブバックを5人以上置くことがある。このとき、5人目を﹁ニッケルバック(Nickelback)﹂、6人目を﹁ダイムバック(Dimeback)﹂と呼ぶ。 ニッケルとは米国5セント硬貨のことで、このポジション名はこの"5"に由来する。ダイムとは米国10セント硬貨のことで、2人目のニッケル(2×5)であることに由来する。まれに7人セットすることがあり、その場合は7人目をクォーターバック(Quarterback) と呼ぶ。この場合のクォーターバックとは、25セント=quarterdollarに由来し、オフェンスのクォーターバック(QB) とは語源が違う。スペシャルチーム[編集]
スペシャルチームとは、キッキング・ゲーム︵キックオフ、フィールドゴール、パント︶でプレーする選手たちのこと。キッカー[編集]
キッカー(Kicker, K)は、プレースキッカー(Place Kicker, PK)ともいい、フィールドゴールやトライフォーポイントでキックをする選手のこと。キックオフも担当することが多い。パンター(稀に他のポジション)兼任のキッカーもいるが、ゴールを狙うキッカーには特にキックの距離と方向の正確さが求められるため、チームによってはフィールドゴールおよびキックオフ専門のキッカーがいる(NFLでは特別な事情がない限りほぼすべてのチームのキッカーは専任である)。
パンター[編集]
パンター(Punter, P)は、パントを行い、ボールを相手陣の奥深くに押し込むポジション。キックオフを担当する選手もいる。キッカー(稀に他のポジション)兼任のパンターもいるが、パンターには局面に応じて蹴り込む距離を自在に調整できる能力が求められるため、チームによっては専門のパンターがいる(NFLでは特別な事情がない限りほぼすべてのチームのパンターは専任である)。まれに、フェイクプレーのフェイク・パントを行うことがあり、この際にはパンターがフォワードパスを投げる役割を担う。
ロングスナッパー[編集]
ロングスナッパー(Long snapper, LS)は、フィールドゴール、パント時や、ショットガンフォーメーション時にスナップを担当するポジション。その名の通り、長いスナップをする場合に出てくる。センター(またはガード)が兼任する場合と専門の選手が務める場合がある。
ホルダー[編集]
リターナー[編集]
ガンナー[編集]
背番号[編集]
背番号は、ポジションによって規定される[3]。NFLでは、センターの選手は50番台など独自のルールが適用される。範囲 | QB | RB | WR | TE | OL | DL | LB | DB | K / P |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1–9 | Yes | No | No | No | No | No | No | No | Yes |
10–19 | Yes | No | Yes | No | No | No | No | No | Yes |
20–29 | No | Yes | No | No | No | No | No | Yes | No |
30–39 | No | Yes | No | No | No | No | No | Yes | No |
40–49 | No | Yes | No | Yes | No | No | Yes | Yes | No |
50–59 | No | No | No | No | Yes | Yes | Yes | No | No |
60–69 | No | No | No | No | Yes | Yes | No | No | No |
70–79 | No | No | No | No | Yes | Yes | No | No | No |
80–89 | No | No | Yes | Yes | No | No | No | No | No |
90–99 | No | No | No | No | No | Yes | Yes | No | No |
フォーメーション[編集]
攻撃側の主なフォーメーション[編集]
基本的に、ランニングバック(RB)、ワイドレシーバー(WR)、タイトエンド(TE)の人数と配置によって分類される。古典的なフォーメーション[編集]
シングルウイング ダイレクトスナップを受けるランニングバックをセンター(C)後方に配置し、他のバックスはプレイサイドにリードブロッカーとして集中させるフォーメーション。1人はタイトエンド外側にウイングバック(WB)としてセットする。ほとんどの場合、アンバランスラインと併用され、ストロングサイド側のランニングプレーが主となる。ウイングバックを両側に2名セットさせたものがダブルウイング。ランニングバックの人数による分類[編集]
ツーバック クォーターバック(QB)の後ろにランニングバックを2人配置する隊形。ワイドレシーバー2人とタイトエンド1人、もしくはワイドレシーバーを3人配置できる。 シングルバック クォーターバックの後ろにランニングバックを1人配置する隊形。本場アメリカでは﹁シングルバック﹂と呼ぶのに対して、日本では﹁ワンバック﹂と呼ぶことが多い。ランニングバックを減らす分、ワイドレシーバー・タイトエンドを増やすことができるため、パスに重点をおいた隊形である。WRが同じサイドに2名いれば﹁ツイン・セット﹂、3名なら﹁トリプル・セット﹂あるいは﹁トリップス﹂と言う。 フルバックに替わるブロッカー役としてタイトエンドを増やしている場合もある。 ノーバック ランニングバックを置かない隊形。レシーバーを5人配置するため、パスプレーに偏重した隊形である。ノーバックは日本独自の呼称であり、米国ではエンプティバックフィールド(Empty backfield)と呼ばれる。 スリーバック クォーターバックの後ろにランニングバックを3人配置する隊形。ランプレイを重視した隊形であるが、近年ではめったに用いられない。ランニングバックの配置による分類[編集]
Iフォーメーション クォーターバックの後ろにランニングバックを一直線に配置した隊形である。バックスがアルファベットのIの形に並ぶことから、このように呼ばれる。本来は、3人のランニングバックを並べる。 現在では、ランニングバックの数を2人にする場合が多い。これをプロIと呼ぶ。このとき、前にセットするランニングバックをフルバック(FB)、もしくはアップバック(UB)といい、後ろにセットするランニングバックをテイルバック(TB)という。 ランニングプレイにおいては、テイルバックとフルバックとの関係が重視される。フルバックはブロッキングが主な役割となり、テイルバックはフルバックのリードブロックをうまく利用して走路を確保するのがオーソドックスな攻撃方法である。また、2人以上のランニングバックが重なってセットする事が多いため、パスプレイ時におけるフェイクが守備側から見えにくいのも利点として挙げられる。 ●オフセットI - 一直線ではなく、フルバックが左右いずれかに離れて配置する︵=オフセット︶隊形。 ●トゥルーI - クォーターバックの後ろに3名のランニングバックが一直線に並ぶ、基本的にはラン重視の隊形。フルIともいう。 ●パワーI - フルバックの位置に2名のランニングバックを配する隊形。これも基本はブロッキング強化の意図が強い。 Tフォーメーション クォーターバックの後ろに、ランニングバックが横並びに配置する隊形。本来は3人のランニングバックを並べるため、クォーターバックも含むバックスがアルファベットのTの形に並ぶことからこのように呼ばれる。 現在ではランニングバックの数を2人にする場合が多い。これをプロTあるいはヴィアTと呼ぶ。オープン攻撃時の展開速度が速いことが利点とされる。また、2人のランニングバックがともにスクリメージラインの近くにセットするため、両サイドへのタイミングの速いランプレイが可能となる利点もある。 また、バックスがロングスナップを受けるウイングフォーメーションに対し、クォーターバックが手渡しでスナップを受けるフォーメーションの総称としても使われる。NFLには﹁Tフォーメーションのクォーターバックは、パスレシーバーになれない﹂というルールがあるが、この場合のTフォーメーションとは、こちらの意味である。 ●ノーマルT - ランニングバックを3名横並びにするラン志向の隊形。ゴール前での攻撃で使われることが多い。 ●プロT - ランニングバックがタックル(LT・RT)の内側後方にセットする。ラン・パス共、バランスよく展開できる。 ●ヴィアT - ランニングバックがガード(LG・RG)の後方にセットする。主にトリプル・オプションを多用︵ヴィアオフェンス︶するチームが採用するが、ウィッシュボーンよりもパスプレーが展開しやすい。 ●スプリットバック - 上記のヴィアTと同じであるが、ヴィアオフェンスを展開しない場合、こう呼ぶことが多い。オプションを重視しない分、ランニングバックのセット位置の任意性は高い。 ウィッシュボーン クォーターバックの後ろにフルバックを置き、その後方にテールバックを2名並べる形が、鳥の叉骨︵ウィッシュボーン︶に似ていることから、このように呼ばれる。別名、Yフォーメーション。トリプルオプションやフリーズオプション、カウンターなど3人のランニングバックとクォーターバックによる強力なランプレーで攻撃する。かつて専修大学がこのフォーメーションで強力なオプション攻撃を築き上げ、黄金期にあった日大を破っている。 ●ハーフボーン‥後方のランニングバックの内1名をワイドレシーバーと入れ替え、パスにも対応した隊形。![](http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/d/d2/Flexbone_Formation.svg/220px-Flexbone_Formation.svg.png)
ラインメンの配置による分類[編集]
プロ隊形︵プロ・セット︶ タイトエンドをオフェンシブラインの左右いずれかに1人配置し、その反対サイドにスプリットエンド(SE)を配置する隊形。通常はタイトエンドと同じサイドにフランカー(FL)を配置する。 スプリットエンド・フランカーともに、ワイドレシーバーの選手が配置される。 ルール上、スプリットエンドはラインマンとして扱われる。 ダブルTE タイトエンドを左右に2名配置する隊形。短距離のランプレイに重点をおいた隊形。ショートパスにも有効なことから、NFLで用いられることが多くなってきた。 ダブルSE タイトエンドをオフェンシブラインの横に配置せず、両サイドにスプリットエンドを2人配置する隊形。 アンバランス オフェンシブラインをタックル、もしくはタックルとガードの両方をセンターから見て片側に集中させた隊形。 通常の隊形は、E(TE・SE) - LT - LG - C - RG - RT - E(TE・SE)と、センターの左右にはエンド(TE・SE)を含めて3人ずつセットする。 タックルを左側に集中させるとオフェンシブラインは、SE(TE) - RT- LT - LG - C - RG - TE(SE)となり、右側に集中させるとTE(SE) - LG - C - RG - RT - LT- SE(TE)となる。この場合でもエンド以外の選手は、捕球資格は無い。しかし基本隊形ではタックルのポジションに入るタイトエンドにはパスすることが出来る。 スプレッド︵エース︶ 両サイドにスプリットエンドとフランカーを配置した、パス重視のフォーメーション。クォーターバックの位置による分類[編集]
![](http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/8/84/Shotgun_Formation.svg/220px-Shotgun_Formation.svg.png)
守備側の主なフォーメーション[編集]
ディフェンシブラインとラインバッカーの人数による分類[編集]
![](http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/c/c4/4-3_green.svg/220px-4-3_green.svg.png)
![](http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/3/37/3-4_green.svg/220px-3-4_green.svg.png)
![](http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/8/8d/5-2_green.svg/220px-5-2_green.svg.png)
![](http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/0/0f/3-3-5_green.svg/220px-3-3-5_green.svg.png)
パスカバーの方法による分類[編集]
ゾーンカバー ラインバッカーとディフェンシブバックが、フィールドをゾーンで区分けし、パスプレー時に各々その決められた場所を守るというシステム。近年ではしばしばDLにもゾーンが割り振られている場合があるので、厳密に言えば、ゾーンカバーをする選手はラインバッカーとディフェンシブバックだけとは限らない。 ●カバー2 スクリメージラインから10ヤードまでの﹁アンダーゾーン﹂をラインバッカーとコーナーバックで守り、アンダーゾーンより奥の﹁ディープゾーン﹂をセイフティー(S)2人で守る。ショートパスには強いが、セイフティー間を狙うようなロングパスには弱い。4-3、3-4、5-2など、ボックスを7人で守る隊形から行われることが多い。 ●カバー3 ディープゾーンをディフェンシブバック3名で守り、前をラインバッカー等で守る。ロングパスには強いが、両サイドライン際を狙うショートパスには弱い。4-3、3-4、5-2以外に、4-4などボックスを8人で守る隊形からも使われる。 ●カバー4 片方のCBがアンダーゾーン、フリーセーフティーがアンダーゾーンCBサイドにディープゾーンの半分を担当、残りの半分のうちアウトサイドレシーバーサイドをCBが守り、ストロングセイフティーは残りの1/4ディープゾーンを守る。ディープゾーンを守るCBは実質的にWRに対するマンカバー、ストロングセイフティーはTEの奥に走り込むパターンを担当することが念頭に置かれている。4人のDBがディープゾーンを単純に4分割した守備をカバー4と呼ぶと誤解されていることがあるので注意が必要である。 ●ゾーンブリッツ(Zone Blitz) ディフェンシブエンドとアウトラインバッカーとの役割をチェンジ︵ディフェンシブエンドがアンダーゾーンを守り、アウトラインバッカーはブリッツ︶する戦術。タイトエンドやワイドレシーバーによるショートパスに有効。 ●ローテーション プレーの方向に対しディープゾーンとアンダーゾーンの守備選手を回転させるように動かすことにより、ゾーンカバーのエリアや守備人数を変える戦術。カバー2から、ロングパスに強いカバー3に変える時︵その逆もあり︶に使われる。 ●スカイ(Sky)、クラウド(Cloud) ローテーションの一種で、ディープゾーンを守る選手をアンダーゾーンを守るように指示する戦術。名称はアンダーゾーンを守るポジションの頭文字に由来し、セーフティー(SF)の場合はスカイ、コーナーバック(CB)の場合はクラウドという。守備側にとって不利なストロングサイドで多く使用される傾向にある。CBが守るゾーンは、移動距離が短く守りやすいが、SFが守るゾーンは、移動距離が長く守りにくく弱点となる。スカイの場合、CBは早いうちからレシーバーの動きを見極められるため、ロングパスに強くなる一方、ショートパスに弱くなる。クラウドの場合、CBはアンダーゾーンに残るためショートパスやオープンプレイに強くなる一方、ロングパスに対しては弱くなる。その他[編集]
ギャップコントロールシステム オフェンスライン同士の間の穴︵ギャップ︶をディフェンシブラインとラインバッカーに守らせるシステム。 センター(C)、ガード(LG・RG)、タックル(LT・RT)の両隣をA、B、Cと区分けすると、ディフェンシブタックル(DT)はA、ミドルラインバッカーとウィークサイドラインバッカー(WLB)はB、ストロングサイドラインバッカー(SLB)はCを守る。Cはタックル(LT/RT)とタイトエンド(TE)との間である。 ●スラント ディフェンシブタックル(DT)が、どちらかの方向に揃って斜めの穴を守るシステム。ストロング・ウィークの2種類ある。脚注[編集]
(一)^ “アメフトのポジションの役割を紹介”. ︻SPAIA︼スパイア (2016年12月1日). 2020年11月15日閲覧。 (二)^ ﹃2005年版 NFLアメリカンフットボールを知り尽くす!﹄P.47-52 (三)^ “2018 Official Playing Rules of the National Football League”. operations.nfl.com. 2021年4月5日閲覧。 (四)^ http://www.dailypress.com/news/dp-xpm-19890107-1989-01-07-8901060294-story,amp.html参考文献[編集]
●後藤完夫﹃NFLの︵非︶常識‥なぜフィールドで円陣ハドルを組んだのか﹄タッチダウン、2010年。ISBN 978-4-924342-31-6。 ●笹田英治 監修﹃間違いやすいジャッジがひと目でわかる!アメリカンフットボールのルールとスコアの付け方﹄毎日コミュニケーションズ、2011年。ISBN 978-4-8399-3822-2。 ●山谷拓志﹃すぐわかる アメリカンフットボール﹄成美堂出版、2002年。ISBN 4-415-02119-0。 ●アメリカンフットボールマガジン 編﹃2005年版 NFLアメリカンフットボールを知り尽くす!﹄ベースボール・マガジン社、2005年。ISBN 4-583-03862-3。関連項目[編集]
●グリダイアンフットボール ●タックル (グリダイアンフットボール)オフェンス | ディフェンス | スペシャルチーム | |||||||
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ラインメン | オフェンシブタックル(T) センター(C) オフェンシブガード(G) |
ラインメン | ディフェンシブタックル(DT) ノーズタックル(NT) ディフェンシブエンド(DE) |
キッキング | プレースキッカー(K) パンター(P) | ||||
クォーターバック(QB) | ラインバッカー(LB) | スナッピング | ロングスナッパー(LS) ホルダー | ||||||
ランニングバック(RB) | ディフェンスバック | コーナーバック(CB) セイフティ(S) |
リターニング | キックリターナー(KR) パントリターナー(PR) | |||||
レシーバー | ワイドレシーバー(WR) タイトエンド(TE) | ||||||||
タックリング | スペシャルチーマー(ST) |