カリロエ (衛星)

カリロエ; Callirrhoe
	スペースウォッチによる画像
仮符号・別名	Jupiter XVII; S/1999 J 1; 1999 UX18
見かけの等級 (mv)	20.8
分類	木星の衛星 (不規則衛星)
発見
発見日	1999年10月19日
発見者	スペースウォッチ; ティモシー・スパール (木星の衛星と確認)
軌道要素と性質
軌道の種類	パシファエ群
木星からの平均距離	24,099,000 km
離心率 (e)	0.2796
公転周期 (P)	758.82 日 (2.078 年)
軌道傾斜角 (i)	147.080°
近点引数 (ω)	23.909°
昇交点黄経 (Ω)	283.104°
平均近点角 (M)	107.962°
木星の衛星
物理的性質
直径	~8.6 km
質量	~8.7 ×1014 kg
平均密度	2.6 g/cm3 (仮定値)
アルベド（反射能）	0.04 (仮定値)
	■Template （■ノート ■解説） ■Project

カリロエ^[5]^[6]︵英語‥Callirrhoe、確定番号‥Jupiter XVII︶は木星の第17衛星である。 1999年10月19日にアリゾナ大学の小惑星探査プロジェクトであるスペースウォッチによってキットピーク国立天文台での観測で発見されたが、この時は小惑星として認識され、国際天文学連合から小惑星の仮符号1999 UX₁₈が与えられた^[7]^[8]^[9]。その後2000年7月18日に、同じくアリゾナ大学のティモシー・スパールらによって木星の衛星であることが確認され、衛星の仮符号 S/1999 J 1 が与えられた^[10]。天球上での動きが遅く、また太陽周回軌道では観測された位置をうまく説明できないことから、木星の衛星であることが判明した。 2002年10月22日に、ギリシア神話の、オーケアノスとテーテュースの娘カリロエーに因んで命名され、Jupiter XVII という確定番号が与えられた^[11]。カリロエの見かけの等級は20.8であり、アルベドを0.04と仮定した場合、カリロエの直径はおよそ 8.6 km と推定される^[4^]。また、密度を 2.6 g/cm³ と仮定した場合、質量はおよそ 8.7 ×10¹⁴kgと推定される^[4]。カリロエは、木星から2300万〜2400万km前後の距離を逆行軌道で公転し、軌道傾斜角が 145°〜158° 程度の不規則衛星のグループであるパシファエ群に属している^[^2]^[9]。 2002年にマゼラン望遠鏡を用いてカリロエの観測が行われ、色指数が B-V=0.71、V-R=0.50、V-I=1.02 で、淡い赤色を示すことが判明した。これは同じパシファエ群に属するメガクリテと似た特徴だが、グループで最も大きいパシファエは灰色をしており、異なる特徴を持つことが示唆されている^[12]。冥王星探査機のニュー・ホライズンズが木星をフライバイする際の2007年1月10日に、機器の調整としてカリロエの撮影を行っている^[1^3]。

出典

(一)^ “Planet and Satellite Names and Discoverers”. Planetary Names. 国際天文学連合. 2018年11月20日閲覧。 (二)^ ^a ^bScott S. Sheppard. “Moons of Jupiter”. Carnegie Science. 2018年11月20日閲覧。 (三)^ ^a ^b ^c ^d ^e ^f ^gJet Propulsion Laboratory (2013年8月23日). “Planetary Satellite Mean Orbital Parameters”. Jet Propulsion Laboratory Solar System Dynamics. ジェット推進研究所. 2018年11月20日閲覧。 (四)^ ^a ^b ^c ^d ^e ^fJet Propulsion Laboratory (2015年2月19日). “Planetary Satellite Physical Parameters”. Jet Propulsion Laboratory Solar System Dynamics. ジェット推進研究所. 2018年11月20日閲覧。 (五)^ “太陽系内の衛星表”. 国立科学博物館. 2019年3月8日閲覧。 (六)^ “衛星日本語表記索引”. 日本惑星協会. 2019年3月8日閲覧。 (七)^ “Spaceflight Now | Breaking News | New moon of Jupiter found”. アリゾナ大学 (2000年7月21日). 2018年11月20日閲覧。 (八)^ Brian G. Marsden (2000年7月20日). “IAUC 7460: S/1999 J 1”. Central Bureau for Astronomical Telegrams. 国際天文学連合. 2018年11月20日閲覧。 (九)^ ^a ^bNASA (2017年12月5日). “In Depth | Callirrhoe – Solar System Exploration: NASA Science”. アメリカ航空宇宙局. 2018年11月20日閲覧。 (十)^ Brian G. Marsden (2000年12月19日). “MPEC 2000-Y16 : S/1975 J 1 = S/2000 J 1, S/1999 J 1”. 小惑星センター. 2018年11月20日閲覧。 (11)^ Daniel W. E. Green (2002年10月22日). “IAUC 7998: P/2002 T5; Sats OF JUPITER”. Central Bureau for Astronomical Telegrams. 国際天文学連合. 2018年11月20日閲覧。 (12)^ Grav, Tommy; Holman, Matthew J.; Gladman, Brett J.; Aksnes, Kaare (2003). “Photometric survey of the irregular satellites”. Icarus 166 (1): 33–45. doi:10.1016/j.icarus.2003.07.005. ISSN 00191035. (13)^ Emily Lakdawalla (2007年1月31日). “New Horizons Jupiter Encounter Timeline | The Planetary Society”. The Planetary Society. 2018年11月30日閲覧。

外部リンク

宇宙の質問箱太陽系内の衛星表国立科学博物館. 2012年5月3日閲覧

この項目は、天文学（天文学者を含む）や地球以外の天体に関連した書きかけの項目です。この項目を加筆・訂正などしてくださる協力者を求めています（プロジェクト:天体／Portal:天文学）。

[1]

[2]

[3]

[4]

[5]

[6]

[7]

[8]

[9]

[10]

[11]

[12]

[1

表話編歴木星の衛星
一覧は木星に近い順に掲載しており、順序・分類はScott S. Sheppard（2023年1月25日時点）による
アマルテア群 (4)	メティスアドラステアアマルテアテーベ
ガリレオ衛星 (4)	イオエウロパガニメデカリスト
	テミスト
ヒマリア群 (9)	レダヒマリア Ersa S/2018 J 2 Pandia リシテアエララ S/2011 J 3 ディア
カルポ群 (2)	S/2018 J 4 カルポ
	バレトゥードー
アナンケ群 (25)	エウポリエ S/2003 J 18 S/2010 J 2 S/2003 J 16 S/2003 J 2 S/2017 J 7 S/2016 J 1 S/2017 J 3 S/2021 J 1 エウアンテオーソシエスィオネムネメハルパリケヘルミッペプラクシディケテルクシノエ S/2021 J 2 Eupheme ヘリケイオカステアナンケ S/2017 J 9 S/2021 J 3 S/2003 J 12
カルメ群 (28)	S/2016 J 3 S/2011 J 1 S/2003 J 19 S/2018 J 3 S/2021 J 5 S/2003 J 10 アルケ S/2021 J 4 パシテーヘルセ S/2003 J 24 カルデネカレイソノエアイトネ S/2017 J 5 S/2017 J 8 エリノメ S/2017 J 2 S/2010 J 1 タイゲテカルメ S/2021 J 6 カリュケエウケラデ Eirene カリコレ S/2003 J 9
パシファエ群 (18)	S/2003 J 4 S/2017 J 6 Philophrosyne エウリドメアウトノエ S/2011 J 2 スポンデ S/2017 J 1 パシファエ S/2016 J 4 メガクリテシノーペヘゲモネアオエデカリロエキレーネコレ S/2003 J 23
関連項目: 木星の環・太陽系の衛星の一覧