ギーク
ギーク︵アメリカ英語: geek︶とは、卓越した知識があること、あるいはそうした者を指すアメリカの俗語。
概要[編集]
元々は良い意味では使われなかったが、インターネットが注目されるようになるとともに、コンピュータやインターネット技術に時間を費やし、深い知識を有する者が﹁ギーク﹂と呼ばれるようになった。2000年頃からけなす意味合いが薄れてきており、自称としても用いられている。日本ではしばしば﹁オタク﹂と訳されるが、"geek" には﹁サブカルチャーの熱心な愛好家﹂という意味はあまり含まれず、﹁︵コンピュータ系などの︶技術オタク﹂という意味合いに近い。﹁ナード﹂と比べて肯定的表現として用いられる[1]。語源と意味の変遷[編集]
もともと "geek" とは、サーカスやパレードなどの見世物で、ヘビやニワトリを食いちぎったり、昆虫を呑み込んだりするパフォーマーのことを指していた。さらに多くの辞書学者によると、"geek" の語源は16世紀にシェイクスピアがアメリカ的表現を用いた頃の "geck" という語に遡るといわれる。これは中世低地ドイツ語で﹁愚者﹂﹁嘲笑すべきもの﹂﹁騙されやすい者﹂といった侮蔑的な意味の語であった。 現代[いつ?]のアメリカ俗語︵スラング︶でいう "geek" の意味が世に知れ渡ったきっかけは、1953年からプロレスラーのフレッド・ブラッシーが挑発の決め台詞として用いていた、"Listen, You Pencil Neck Geeks!"︵このヘタレ野郎どもめ!︶というフレーズである。この台詞は1976年にブラッシー自身が発表した歌 "Pencil-Neck Geek"、また彼の自伝 "Listen, You Pencil Neck Geeks" のタイトルとしても有名となった。 この頃から "geek" は原義の﹁サーカスの芸人﹂から転じて﹁社会に適応できない者﹂という意味合いを持つようになり、特にコンピュータ・マニアを指して使うようになった。研究[編集]
﹁ギーク﹂の傾向は、男の子の場合、父親の年齢が高いほど強くなるとの研究結果が発表されている。チームは12歳の双子7781組を対象に、非言語式の知能検査の結果と限定的、反復的な行動、対人関係への関心の低さを点数化して﹁ギーク指数﹂を出した。その結果、ギークと判定された子の57%は、この傾向を親から受け継いでいることが分かった。特に男の子のギーク指数は、その子ができた時の父親の年齢が35歳を超えると明らかに高くなり始めるという。父親が51歳以上の時にできた男の子は、父親が25歳未満の時の子に比べ、理系分野で高得点を取る確率が32%も高かった。一方、女の子のギーク指数と父親の年齢との間に目立った関連性は見つからなかった。研究をまとめた共同執筆者の1人、米マウントサイナイ医科大学シーバー自閉症研究センターのマグダレナ・ジャネッカ博士によると、この研究では女の子のギークの定義が十分に把握されていなかった可能性がある。あるいは、女の子にはギークの傾向を打ち消すような生物学的な特性が備わっているとも考えられるという[2]。脚注[編集]
(一)^ 英語の﹁オタク﹂‥ギークとナードの違いは? 2009年7月28日 WIRED
(二)^ 父親の年齢が高いと息子は﹁ギーク﹂に? 米研究 CNN.co.jp 2017.06.27 Tue posted at 13:08 JST