グレイビーソース
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グレイビーソース︵英: gravy︶は、調理された食肉から出る肉汁︵jus de viande︶を元に作られるソースである。
gravyとは第一義的には肉汁そのもののことである[1][2]。gravy sauceという表現は英語圏でも見られる[3]が、gravy自体に﹁肉汁︵gravy︶から作るソース﹂という意味もある[1]。
![](//upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/6/6c/Poutine.JPG/220px-Poutine.JPG)
プーティン
マッシュポテトにグレイビーソースをかけたものは、アメリカ料理の定番である。ステーキやミートローフにも良く使われる。また、アメリカ風ビスケットやヨークシャープディング、ローストチキンやシチメンチョウの詰め物、ロコモコにもかけて食べられる。
カナダ料理では、フライドポテトにチーズカードとグレイビーソースを掛けたプーティンが有名。
通常、鶏肉料理には白いホワイトグレイビー、赤身の肉料理には茶色のブラウングレイビーが用いられる。野菜のみを使用した出来合のベジタリアン向けグレイビーソースも売られている。
製法[編集]
18世紀のイギリス料理に関するテキストではグレイビーを基本的なソースとして紹介しているが、﹁多少の肉とタマネギ、スパイス類を茶色くなるまで炒めて小麦粉と水を加えて煮込む﹂という今日のブラウンソースのようなものだった[4]。 今日グレイビーソースとして一般的なのは、ローストやソテーなどを作った後、残った肉汁を一旦取り出し、焦げの付いた鍋やフライパンにワインや水、ビール、ストックを加えデグラッセする。そこに軽く炒めた小麦粉︵ルー︶や片栗粉と肉汁を徐々に戻し、滑らかになるようにゆっくりと、かつしっかりと混ぜる。より滑らかにするために牛乳や生クリーム、それに野菜ジュースを足す場合もある。また小さく刻んだ調理済みの肉を戻し、ソースの風味を増すように仕上げることもある。グレイビーソースは食べる直前に作るソースのため、あまり長時間は煮込まない[5]。 日本の洋食においては、ステーキやハンバーグ、ローストビーフなどのドリップにトマトケチャップやウスターソースなどを合わせたものをソースとして用いる例がしばしばみられるが、これらはグレイビーソースではなくドミグラスソースの簡易版として認識されることが多い。使用される料理[編集]
脚注[編集]
- ^ a b 『リーダーズ英和辞典』初版「gravy」
- ^ Gravy | Define Gravy at Dictionary.com
- ^ ウェブ検索
- ^ Harold McGee 2008, p. 572.
- ^ Harold McGee 2008, pp. 600–601.
参考文献[編集]
- Harold McGee 著、香西みどり 訳『マギー キッチンサイエンス』共立出版、2008年。ISBN 9784320061606。