ゲネプロ
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ゲネプロとは、オペラやバレエ、演劇などの舞台芸術やクラシック音楽において、初日公演や演奏会の本番間近に本番同様に舞台上で行う最終リハーサル、﹁通し稽古﹂のことを意味する[1]。
概要[編集]
ドイツ語のGeneralprobe︵ゲネラールプローベ︶の略称である[1]。ドイツ人は﹁ゲネプロ﹂と略さずに"Generalprobe"という︵日本人の影響で、ドイツでゲネプロという略語が通じる場合もある[要出典]︶。ドイツ語の"General"は﹁総合﹂、"Probe"は﹁試験﹂﹁検証﹂という意味である。﹁ゲネ﹂や﹁GP︵ゲーペー︶﹂ともいい、﹁総舞台稽古﹂などと表されることもある。主に演劇界においては﹁ゲネ﹂と短く略し、音楽界では﹁ゲネプロ﹂あるいは﹁プローベ﹂と略すケースが多い。ハウプト・プローベは、その前の段階を指す言葉である。 本番と同じ条件︵メイクや衣裳、音響、照明など︶で本番を上演する劇場の舞台上で行う。全ての稽古の総仕上げである。観客の入場と1ベル︵開演5分前の合図︶からを再現することもあれば、それを省くこともある。また途中で間違いがあったとしても、最後まで中断せずに進めることがほとんどである。すなわち、観客、聴衆がいないこと以外は完全に本番と同じである。途中を抜いて行う場合はゲネプロとは言わない。時期と回数[編集]
﹁初日の前日に﹂との記述も見受けられるが、実際には前日とは限らない。オペラなどでは、声帯のために1日以上開けることもある。通常は1回であるが、日本の場合、初日を迎えても作品の完成度が未熟だった場合、ゲネプロで数日間に亘って煮詰める場合もある。 昨今では、ポピュラー音楽・軽音楽の現場でも用いられる。なお、5000人以上を収容可能な大規模なコンサートホールやアリーナを巡回する様なコンサートツアーであっても、最初の会場に限ってそれらよりも小規模な1000人〜2000人規模のホールを利用することが往々に見られるが、多くの場合、これはゲネプロで利用したホールをそのままツアー初日の会場として利用していることに起因する。 他方で、特にアマチュア・セミプロの現場ではその意味はミュージカルやオペラに比べ曖昧なケースが多く見られ、単純に公演直前に本番会場︵もしくは同条件の別会場︶で行うリハーサルを指す事も多い。対外的役割[編集]
リハーサルではあるが、ファンクラブ会員や賛助会員、出演者の家族、取材させるマスメディアなど特定の人を招待する場合もあり、これは公開ゲネプロまたはプレビュー︵preview︶と呼ばれる[2]。公開ゲネプロは、プログラムやマスメディア向けの写真撮影などに使われたりもする[3]。脚注[編集]
(一)^ abESPアニメーション声優専門学校. “ゲネプロ 業界用語集”. 2015年9月19日閲覧。
(二)^ “川栄李奈主演﹁AZUMI﹂公開ゲネプロで殺陣は﹁気持ちいい﹂”. 音楽ナタリー. (2015年9月17日) 2015年9月19日閲覧。
(三)^ “和気あいあいの岩本輝雄﹃青春はまだ終わらない﹄公演 公開ゲネプロより”. ORICON ME inc. (2015年9月18日). 2015年9月20日閲覧。