コリオラン

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音楽・音声外部リンク
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L.V. Beethoven:Coriolan Overture Op.62 - Danielle Pollini指揮ガリシア交響楽団による演奏。ガリシア交響楽団公式YouTube。
Overture to Coriolan, Op.62 - Gintaras Rinkevicius指揮World Peace Orchestraによる演奏。World Peace Orchestra公式YouTube。
Beethoven:Coriolan overture - ニコラ・クラウゼ(Nicolas Krauze)指揮新ヨーロッパ室内管弦楽団 による演奏。新ヨーロッパ室内管弦楽団公式YouTube。

Ouvertüre zu Coriolan621807

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1807

18074563451調

楽器編成[編集]

構成[編集]

アレグロ・コン・ブリオ、ハ短調、4分の4拍子。ソナタ形式。

ベートーヴェンらしい打撃的な激しい冒頭部で始まる。すぐに暗いが行動的な感じの第1主題が続く。この主題は傲慢かつ情熱的な主人公の性格を表現しているといわれている。(この主題はハイドンの交響曲第39番ト短調の第1楽章第1主題に似ている)第2主題は主人公を憂える妻とも比せられる柔らかいものだが、緊張は持続されたままで、再び第1主題をベースに悲劇的な色を濃くしていく。第1主題の動機が伴奏に回っている中そのまま展開部に移行する。展開部は提示部のコデッタと類似したもので、ベートーヴェンの交響曲のそれよりは変化に乏しいものの力強く劇的である。冒頭の打撃を迎えて再現部に入る。再現部はほぼ型どおりに進むが、突然切れてコーダとなる。コーダは第2主題で始まり、提示部と同じ展開で悲劇色を強めたのち、冒頭の打撃が堰き止めるように三たび立ち現れ、そのあと息も絶え絶えとなった第1主題で曲は終わる。

外部リンク[編集]