ジョルジュ・ランジュラン
ジョルジュ・ランジュラン︵George Langelaan, 1908年1月19日 - 1972年2月9日︶は、イギリス国籍のフランス語作家。
イギリス人の両親の間にパリで生まれ、父の仕事の都合上、ロンドンとパリを往復しつつ育った。結果、英語・フランス語のバイリンガルとなる。ジャーナリストを経て、第二次世界大戦では語学的技能を生かしSOE︵イギリスの諜報機関︶のエージェントの職を経験する。
戦後はフランスで記者生活に戻る。その傍ら、フランス語で創作を始めた。代表作は中編﹃蝿﹄︵La Mouche, 1957年︶。これは物質電送を試みた天才科学者とその妻の悲運を描いたSF的作品で、2度にわたり映画化もされた︵﹃ハエ男の恐怖﹄1958年、﹃ザ・フライ﹄1986年︶。実体験を元にスパイ小説も書いている。
著作リスト[編集]
●Torpillez la torpille (1964) ﹃魚雷をつぶせ﹄早川書房︵1965年︶ ●Nouvelles de l'Anti-Monde (1962) ﹃蝿﹄早川書房︵1965年︶ ●La Mouche ﹁蝿﹂ ●Le Miracle ﹁奇蹟﹂ ●Chute dans L'oubli ﹁忘却への墜落﹂ ●La Dame D'outre-Nulle Part ﹁彼方のどこにもいない女﹂ ●Le Tiger Récalcitrant ﹁御しがたい虎﹂ ●L'autre Main ﹁他人の手﹂ ●De Fauteuil en Deduction ﹁安楽椅子探偵﹂ ●La Tournée du Diable ﹁悪魔の巡回﹂ ●La Derniére Traversée ﹁最終飛行﹂ ●Robots Pensants ﹁考えるロボット﹂ ほか、未訳作品多数。参考資料[編集]
- 『蝿(異色作家短篇集 16)』(早川書房、1965年)の巻末「訳者あとがき」(稲葉明雄)