ピアノ協奏曲第2番 (メトネル)
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ピアノ協奏曲第2番 ハ短調 Op.50は、ニコライ・メトネルが1920年から1927年にかけて作曲したピアノ協奏曲[1]。1928年に出版された[2]。初演はモスクワにおいて、作曲者の兄弟の指揮により行われた[1]。
概要[編集]
メトネルは既にロシアを後にしてコンサートピアニストとして数年のキャリアを積んでいた[3]。メトネルがパリにおいてこの曲を作曲していた当時、ラフマニノフは﹁ピアノ協奏曲第4番﹂の作曲に取り組んでおり、これら2曲は互いに贈答しあう形でそれぞれ献呈されることになる[1][2][3]。ソラブジはこの曲を高く評価していた[1]。メトネルは1948年にイサイ・ドブローウェンの指揮、フィルハーモニア管弦楽団の演奏で、この曲の録音を遺している[1]。日本初演は2004年、サントリーホールにおいてマルカンドレ・アムランのピアノ、オッコ・カムの指揮、東京フィルハーモニー交響楽団の演奏で行われた[4]。演奏時間[編集]
約36 - 38分[1][3]楽曲構成[編集]
3楽章制である。 第1楽章 トッカータ、アレグロ・リゾルート ハ短調 4/4拍子 ソナタ形式。ピアノ独奏による鋭いリズムで開始される。第2主題は対照的に抒情的なものである[3]。再現部では管弦楽のみで第1主題が奏でられた後、約80小節にも及ぶ大規模なカデンツァが第2主題の再現の役割も受け持つ。 第2楽章 ロマンツァ、アンダンテ・コン・モート 変イ長調 3/4拍子 抒情的な性格の主題で開始される。中間部ではホ長調へ転調、カンデツァを経てハ短調へと転じアジタートの激しい楽想となる[1]。変イ長調へ戻って穏やかな主題を再現したのち、アタッカで第3楽章へ続く。 第3楽章 ディヴェルティメント、アレグロ・リゾルート・エ・モルト・ヴィヴァーチェ ハ長調 3/4拍子 ロンド形式[1]。祝祭的な舞踏の音楽である[3]。幾度か転調を繰り返したのち、ハ長調で明るく締めくくる。脚注[編集]
出典
(一)^ abcdefgh“Hyperion The Romantic Piano Concerto, Vol. 02 – Medtner 2 &3”. 2012年12月6日閲覧。
(二)^ ab“IMSLP Piano Concerto No.2, Op.50 (Medtner, Nikolay)”. 2012年12月6日閲覧。
(三)^ abcde“CHANDOS Medtner Concertos Nos 2 and 3 ブックレット ” (PDF). 2012年12月6日閲覧。
(四)^ “ニコライ・メトネルのページ”. 2012年12月6日閲覧。