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第1楽章 Allegro
ソナタ形式、ヘ短調。管弦楽の短い導入の後、独奏フルートがジグザグとした第1主題を奏でる︵時折変拍子になる︶。第2主題は第1主題とは対照的に穏やかな性格のもの。ティンパニの強奏で展開部に入り、独奏フルートは無窮動風の動きをとる。クライマックスに達したところで再現部に入る。独奏フルートは第1主題を奏するが、最後は軽妙に終わる。
第2楽章 Andante
静かな緩徐楽章。三部形式、変ニ長調。弱音器を付けた弦の伴奏で独奏フルートが哀調のこもったメロディを奏でる。中間部はやや盛り上がる。再現部では独奏フルートとヴァイオリンの二重奏が聴かれる。
第3楽章 Allegro scherzando
ロンド形式、ヘ長調。4拍子と3拍子が交錯する管弦楽による序奏の後、独奏フルートに三連符を多用したロンド主題Aが現れる。続いて浮き上がるような主題Bが登場、再度Aに戻る。序奏の要素により一旦結句した後、音楽の表情は一変し、エキゾティックな雰囲気を持つ主題Cが弦の伴奏により奏でられる。再び主題Aに戻りB、Aの順に進行した後、カデンツァとなる。コーダは序奏の要素により明るく終わる。
序奏 - A - B - A - C - A - B - A - カデンツァ - コーダ の構成。
参考文献[編集]
●﹃最新名曲解説全集10協奏曲III﹄︵矢代秋雄執筆︶︵音楽之友社︶