一田和樹
一田 和樹︵いちだ かずき、1958年11月6日︶は、日本の小説家・推理作家。東京都生まれ。カナダ・バンクーバー在住。
経歴・人物[編集]
コンサルタント会社社長、プロバイダ常務取締役などを歴任後、サイバーセキュリティ情報サービス事業を始める。2006年に退任後、札幌市に移住。2010年、﹃檻の中の少女﹄で第3回ばらのまち福山ミステリー文学新人賞を受賞[1]。2011年、同作で作家デビュー。コンピュータセキュリティをテーマとしたミステリ小説を主に執筆する[2]。 デビュー前の一年半におよぶ投稿時代に70以上の新人賞に応募した。文學界新人賞、小松左京賞、創元SF短編賞、ダ・ヴィンチ文学賞、ホワイトハート大賞、星新一賞の最終候補に残ったことがある。また、第144回コバルト短編小説新人賞を受賞している︵﹃Cobalt﹄2010年3月号︵集英社︶に受賞作が掲載︶。 また、2千本を超えるツイッター小説の書き手でもある。 ショートショートも得意で、小説現代﹁ショートショートコンテスト﹂の常連掲載者だった。作品リスト[編集]
単行本[編集]
サイバーセキュリティコンサルタント君島悟シリーズ ●檻の中の少女︵2011年4月 原書房︶ ●サイバーテロ 漂流少女︵2012年2月 原書房︶ ●サイバークライム 悪意のファネル︵2013年2月 原書房︶ ●絶望トレジャー︵2014年11月 原書房︶ 安部響子シリーズ ●天才ハッカー安部響子と五分間の相棒︵2015年5月 集英社︶ ●女子高生ハッカー鈴木沙穂梨と0.02ミリの冒険︵2016年7月 集英社︶ ●天才ハッカー安部響子と2,048人の犯罪者︵2019年1月 集英社︶ 式霊の杜シリーズ ﹁いちだ かづき﹂名義。 ●式霊の杜︵2012年6月 講談社X文庫ホワイトハート︶ ●式霊の杜 愚者の約束︵2013年3月 講談社X文庫ホワイトハート︶ 大正地獄浪漫シリーズ マンガ家江口夏実が装画を手がける ●大正地獄浪漫︵2018年8月 星海社︶ ●大正地獄浪漫2︵2018年12月 星海社︶ ●大正地獄浪漫3︵2019年8月 星海社︶ ●大正地獄浪漫4︵2020年3月 星海社︶その他シリーズ・単刊作品[編集]
●キリストゲーム CIT内閣官房サイバーインテリジェンスチーム︵2012年4月 講談社ノベルス︶ ●もしも遠隔操作で家族が犯罪者に仕立てられたら︵2013年10月 技術評論社︶ ●ノモフォビア︵2014年1月 キリック 電子書籍︶ ●﹃電網恢々疎にして漏らさず網界辞典﹄準備室!1︵2014年2月 技術評論社 電子書籍︶ ●個人情報ロンダリングツール=パスワードリスト攻撃シミュレータの罠︵2014年3月 技術評論社 電子書籍︶ ●原発サイバートラップ︵2016年8月、原書房︶(2018年8月、集英社文庫) ●サイバー戦争の犬たち︵2016年11月、祥伝社︶ ●御社のデータが流出しています 吹鳴寺籐子のセキュリティチェック︵2017年6月、早川書房︶ ●ウルトラハッピーディストピアジャパン 人工知能ハビタのやさしい侵略︵2017年7月、星海社FICTIONS︶ ●公開法廷 一億人の陪審員︵2017年10月、原書房︶ ●内通と破滅と僕の恋人︵2017年11月、集英社︶ ●義眼堂 あなたの世界の半分をいただきます︵2020年2月21日、角川書店︶雑誌掲載短編[編集]
●預り地蔵︵光文社﹃ジャーロ﹄2011年夏号︶ ●サイバー空間はミステリを殺す︵光文社﹃ジャーロ﹄54号︵2015年6月︶︶ - ﹃ベスト本格ミステリ2016﹄︵講談社ノベルズ、2016年6月)に再録。漫画原作[編集]
●オーブンレンジは振り向かない︵白夜書房﹃ハッカージャパン﹄ 2011年1月号 - 2013年1月号︶ ●ネバーエンディング絶望ランドの夏!︵白夜書房﹃ハッカージャパン﹄ 2013年5月号 - 2013年11月号︶評論、解説書[編集]
●サイバーセキュリティ読本︵2013年7月原書房︶ ●アンダーグラウンドセキュリティ1︵2014年3月 角川書店 電子書籍︶ ●ネットの危険を正しく知るファミリー・セキュリティ読本︵2015年3月、原書房︶ ●犯罪﹃事前﹄捜査 知られざる米国警察当局の技術︵江添佳代子 共著、2017年8月、角川新書︶ ●サイバーミステリ宣言!︵2016年7月、KADOKAWA︶遊井かなめ、七瀬晶、藤田直哉、千澤のり子共編 ●サイバーセキュリティ読本新書︵2017年5月、星海社︶ ●フェイクニュース 新しい戦略的戦争兵器︵2018年11月、角川新書︶ ●新しい世界を生きるためのサイバー社会用語集︵2020年3月11日、原書房︶その他[編集]
●ニューズウィーク日本版、ハーバービジネスオンライン、集英社文庫WEB、TOKIO CYBER PORTなどでコラムを連載。脚注[編集]
- ^ “第3回受賞作発表!!! - 島田荘司選ばらのまち福山ミステリー文学新人賞”. こうもり通信. ふくやま文学館 (2010年10月22日). 2022年6月27日閲覧。
- ^ 瓜生 聖 (2022年3月11日). “サイバーミステリー作家 一田和樹とサイバーセキュリティの十年(5)2019 - 2021 一田氏の夢がかなわないことを願って | ScanNetSecurity”. ScanNetSecurity. イード. 2022年6月27日閲覧。
外部リンク[編集]
- 一田和樹公式サイト
- 一田和樹 (@K_Ichida) - X(旧Twitter)