丁晏
丁 晏︵てい あん、Ding Yan、1794年 ‐ 1875年︶は、清末の儒学者。字は柘堂。
生涯[編集]
江蘇省淮安府山陽県出身。1821年、挙人となる。1853年、江南・江北に太平天国の勢力が及ぶと、総督・巡撫の呼びかけに応じて、団練を率いて戦った。1860年には再び団練を率いて淮河一帯で捻軍と戦い、侍読銜内閣中書加三品銜を授けられた。郷里のために堤防を建設し、城壁を修築し、運河を浚渫するなど尽力した。またアヘン禁止論を唱えた。学問[編集]
﹃尚書﹄を研究し梅賾の﹃古文尚書﹄を王粛の偽作と断じた。また鄭玄の学問を好み、﹃三礼注﹄や﹃毛詩鄭箋﹄を研究し、﹃毛鄭詩釈﹄﹃鄭氏詩譜考正﹄﹃三礼釈注﹄などを著した。儒学者の立場としては漢学︵考証学︶と宋学のどちらも尊重する態度をとった。著作には﹃周易述伝﹄﹃孝経述注﹄など47種・136巻があり、﹃頤志斎叢書﹄としてまとめられている。出典[編集]
- 『清史稿』巻482・列伝269儒林3