仮面の男
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仮面の男 | |
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The Man in the Iron Mask | |
監督 | ランダル・ウォレス |
脚本 | ランダル・ウォレス |
製作 |
ラッセル・スミス ランダル・ウォレス |
製作総指揮 | アラン・ラッド・ジュニア |
出演者 |
レオナルド・ディカプリオ ジョン・マルコヴィッチ |
音楽 | ニック・グレニー=スミス |
撮影 | ピーター・サシツキー |
編集 | ウィリアム・ホイ |
製作会社 | ユナイテッド・アーティスツ |
配給 |
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公開 |
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上映時間 | 132分 |
製作国 |
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言語 | 英語 |
製作費 | $35,000,000 (概算) |
興行収入 | $182,968,902[1] |
配給収入 |
16億2000万円[2] ![]() |
﹃仮面の男﹄︵かめんのおとこ、The Man in the Iron Mask︶は、1998年製作のアメリカ映画。アレクサンドル・デュマの﹃ダルタニャン物語﹄をベースに、ルイ14世と鉄仮面伝説、老いた三銃士の復活と活躍、王妃とダルタニアンの秘めた恋を描いた歴史娯楽活劇である。
ストーリー
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かつてルイ13世の下で勇名を馳せたアラミス、アトス、ポルトスの三銃士は現役を退き、彼らと友情を交わしたダルタニアンは銃士隊長としてルイ14世に仕えていた。しかし、ルイは戦争によって国力を疲弊させ、貧困に喘ぐ国民を顧みない態度を示すなど、忠誠の対象となるには程遠い国王だった。そんな中、ルイはアラミスを呼び出し、﹁反乱を指揮するイエズス会の指導者を探し出して暗殺しろ﹂と命令する。同じ頃、アトスは息子ラウルが銃士隊に入隊し、ルイの園遊会で恋人のクリスティーヌに婚約を申し込む話に喜びを感じていた。しかし、園遊会でクリスティーヌの美貌に惹かれたルイは、彼女を手に入れるためにラウルを戦争の最前線に異動させる。憤慨するアトスだったが、ダルタニアンの説得で怒りを納めるが、後日﹁ラウルが戦死した﹂という知らせを聞き激怒し、ルイとダルタニアンへの怒りをぶつける。
アラミスは教会の地下墓地にアトス、ポルトス、ダルタニアンの三人を呼び出し、﹁ルイを国王の座から引きずり落とすために協力して欲しい﹂と頼み込む。アトスとポルトスは協力を快諾するが、ダルタニアンはルイへの忠誠を優先し、申し出を断る。三人はある人物が幽閉されている監獄に向かい、鉄仮面を装着させられている男を助け出す。その男はルイと瓜二つの容姿をしており、アラミスは男の正体を語る。男の正体はルイの双子の弟フィリップであり、ルイの命令を受けたアラミスによって鉄仮面を装着させられ幽閉の身となっていた。アラミスはルイとフィリップをすり替えようと考えていたが、話を聞いたアトスとポルトスは反対する。フィリップも突然のことに戸惑うが、アトスの﹁息子が死んだことが無意味ではなかったことの証明をしたい﹂という告白を聞き、国王になることを決意する。同じ頃、戦死する直前にラウルが送った手紙を受け取ったクリスティーヌは悲嘆に暮れ、貧困と病気に苦しむ家族を救うためにルイの愛人になった自分を責める。
三人から国王の立ち振る舞いを叩き込まれたフィリップは、ルイが主催する仮面舞踏会に紛れ込み、ルイと入れ替わることに成功する。フィリップは、アラミスから事情を聞かされた母アンヌと再会するが、そこにクリスティーヌが現れ、ラウルが戦死するようにルイが仕向けたことを非難する。フィリップはクリスティーヌに償うことを約束するが、普段とは違い他者に配慮する﹁ルイ14世﹂に不信を抱いたダルタニアンは、銃士隊に宮殿内を捜索するように命令する。アラミスたちはルイを連れて地下水道から脱出しようとするが、銃士隊に見つかってしまい、フィリップが脱出に失敗して捕まってしまう。ルイは三銃士を殺すようにダルタニアンに命令し、フィリップに再び鉄仮面を装着させてバスティーユ牢獄に幽閉する。同じ頃、絶望したクリスティーヌがルイの部屋の真上から首を吊り自殺する。
アラミスたちは地下墓地に逃げ込み、そこでダルタニアンが残した手紙を見つける。手紙にはフィリップの居場所が書かれており、三人は銃士時代の制服を身にまといバスティーユ牢獄に向かう。一方、ダルタニアンもアンヌに別れを告げてバスティーユ牢獄に向かうが、部下のアンドレからの報告を受けたルイも銃士隊を率いてバスティーユ牢獄に向かう。無事にフィリップを助け出したアラミスたちは脱出しようとするが、駆け付けたダルタニアンから牢獄が包囲されたことを告げられる。直後にルイが銃士隊を率いて牢獄に乗り込み、アラミスたちを殺そうとする。五人は銃士隊に追い詰められ、ルイに降伏するように命令される。フィリップは自分の命と引き換えに彼らの助命を試みようとするが、ダルタニアンに止められ、その際に﹁フィリップは、ダルタニアンとアンヌとの間に生まれた子供だ﹂と告げられる。
ダルタニアンはフィリップを守るために戦うことを決意し、アラミスたちと共に銃士隊に突撃する。ルイは銃士隊に発砲を命令するが、三銃士の伝説を畏怖する銃士隊は狙いを外し、攻撃を止めてしまう。ルイはフィリップを殺そうとするが、ダルタニアンはフィリップを守ろうとして盾となり刺されてしまう。ダルタニアンはフィリップやアラミスたちに看取られて息を引き取り、彼を尊敬していたアンドレはルイを取り押さえて引き渡し、再び入れ替わったフィリップは﹁鉄仮面﹂になったルイを幽閉するように命令する。ダルタニアンの葬儀を終えた三銃士は、アンドレたち銃士隊に敬礼で見送られる。その後、フィリップはルイに恩赦を与えて監獄送りだけは免除するが、罰として一生仮面を付けさせた上で田舎の家に幽閉する。三銃士に支えられながら偉大な国王﹁ルイ14世﹂としてフランスの黄金時代を築き上げていく。
登場人物/キャスト
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※括弧内は日本語吹替
●ルイ14世- レオナルド・ディカプリオ︵草尾毅︶
双子の兄で悪のルイ14世と言える存在。際限なく派手な金遣いと民に圧制を強いる暴君。日ごろ、鍛錬をしていて腕には覚えがある。
●フィリップ-レオナルド・ディカプリオ(草尾毅)
双子の弟で善のルイ14世と言える存在。幽閉されてなお優しさを失わない心根の持ち主。
●アトス - ジョン・マルコヴィッチ︵大塚芳忠︶
ラウルの父親で元四銃士。現在は引退している。ラストでは三銃士に復帰し、父親のダルタニアンを失ったフィリップに父親として頼られ自身もフィリップを息子として認める。
●アラミス - ジェレミー・アイアンズ︵田中秀幸︶
表向きは神父で元四銃士のリーダー格でイエズス会の指導者。ルイの命令で嫌嫌フィリップを幽閉した張本人であり、その負い目からフィリップを開放する。
●ポルトス - ジェラール・ドパルデュー︵銀河万丈︶
現在は引退し放蕩した生活を送る。尿路結石やアルコール中毒にインポテンツの持病を持つ。酒と女にだらしない下品な性格の三枚目だが騎士の魂は失っていない。
●ダルタニアン - ガブリエル・バーン︵津嘉山正種︶
四銃士の最年少で彼らの後輩。銃士隊隊長にして実はルイ14世の真の父親。不能であったルイ13世に代わりアンヌと世継ぎを作るが、アンヌとは秘密の恋人でもあった。アトスによりどんな人間でも善性を信じろとの教えと息子である為ルイを度々救うが結果、ラウルや銃士隊の死傷者を続出させる。最後はルイからフィリップを庇う為にあえて刃を背中に受けて皆に看取られながら息を引き取る。
●アンヌ王妃 - アンヌ・パリロー︵寺内よりえ︶
不能のルイ13世の代わりに世継ぎを求めてダルタニアンと通じる。
●クリスティーヌ - ジュディット・ゴドレーシュ︵相沢恵子︶
ラウルの婚約者だが、ルイ14世の事も満更では無く思っていた。ラウル戦死後は病気の妹と母親の為にルイの愛人となるが、それを見越していたラウルは永遠の愛の手紙を送っており恥じたクリスティーヌは自室から飛び降りて首を吊り自殺した。
●ラウル - ピーター・サースガード︵鳥海勝美︶
アトスの息子でクリスティーヌの婚約者。ルイに謀殺されるが、自身の死を予見しクリスティーヌに手紙を遺す。
●アンドレ - エドワード・アタートン︵長島雄一︶
ダルタニアンの副官。
脚注
[編集]- ^ “The Man in the Iron Mask (1998)” (英語). Box Office Mojo. 2010年2月16日閲覧。
- ^ 『キネマ旬報ベスト・テン85回全史 1924-2011』(キネマ旬報社、2012年)576頁