勁文社
種類 | 株式会社 |
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本社所在地 | 東京都中野区本町3丁目32番15号 |
設立 | 1961年(昭和36年)2月14日 |
業種 | 情報・通信業 |
代表者 |
加納将光 (代表取締役社長) |
資本金 | 8,000万円 |
株式会社勁文社︵けいぶんしゃ︶は、かつて存在した日本の出版社である。﹁ケイブンシャの大百科シリーズ﹂﹁ケイブンシャ文庫﹂など表紙やカバー、またレーベル名では片仮名表記のケイブンシャをもっぱら使用していた。
1961年︵昭和36年︶に設立され、﹃原色怪獣怪人大百科﹄がベストセラーになるなど、 子供向け娯楽情報書籍に強かったが、2002年︵平成14年︶に経営破綻した[1]。
沿革[編集]
講談社の国民雑誌﹁キング﹂の編集長などを歴任した加納勲が、1960年︵昭和35年︶8月に創設[2]。1961年︵昭和36年︶2月14日に法人化[3]。創業時の勁文社は主にソノシートを専門に取り扱っていた。 1971年︵昭和46年︶12月、時の怪獣ブームの中で﹃原色怪獣怪人大百科﹄を刊行し、大ヒットを飛ばした。これはA3判の両面に印刷した用紙を八つ折りにし、それを数十枚函に収めた無綴じの書籍である。編集を担当したのは、のちにノンフィクションライターとなる佐野眞一と、特撮映画研究家となる竹内博[4]。社の近くの連れ込み旅館にこもり、このヒット作を作り上げた。 その後、佐野は組合問題などから同社を退社する。﹃原色怪獣怪人大百科﹄は一般的な造本を採用し、﹃全怪獣怪人大百科﹄と改題して年鑑形式の刊行を続け、いわゆる子供向けの文庫本﹁ケイブンシャの大百科﹂シリーズとして発展していった。この大百科シリーズは怪獣以外にも、プロ野球、アイドル、釣り、鉄道、自動車、ラジコン、昆虫、天体、特撮ヒーロー、アニメ、カンフー映画、心霊・ホラー、推理クイズなど、小学生くらいまでの男児が特に好みそうなジャンルを網羅しており、小学館︵コロタン文庫︶などの大手出版社が追随するほどの大ヒットシリーズとなった。1984年︵昭和59年︶にファミリーコンピュータのブームが到来してからは、ゲームソフトごとに特集を細分化させた﹁ファミリーコンピュータ・ゲーム必勝法シリーズ﹂も刊行開始。また、1970年代から1980年代にかけて雑誌、一般書、ノベルズ、ゲームブック、成年対象の文庫本にも進出し、勁文社は中堅出版社としての地位を築き上げた。 特に怪獣・特撮関係の書類に関しては、当時の最新作のみならず旧作まで余すところなく紹介するという、マニアックな作りだった。また1990年︵平成2年︶には、大百科シリーズのノウハウを大人向けの書籍に生かした﹃全怪獣怪人﹄を上下巻で刊行している。さらに、1992年︵平成4年︶には大百科シリーズの別冊として特撮映画専門雑誌﹃ゴジラマガジン﹄を創刊した。 しかしその後、金融引き締め政策の余波を受け経営に苦しんだ。2002年︵平成14年︶4月19日、東京地方裁判所に民事再生手続開始申立を行い、経営破綻した[1]。負債総額は約26億円と報じられた[1]。 勁文社は佐野の他にも、コラムニストの綱島理友、作家の馳星周、エッセイストの千石涼太郎などを輩出している。破綻時のデータ[編集]
●所在地 - 東京都中野区本町3丁目32番15号 ●資本金 - 8,000万円 ●代表取締役社長 - 加納将光 ●グループ会社 - 株式会社エコーエンタープライズ、蔵王温泉エコーホテル、青根温泉エコーホテル、有限会社ブックロード主な刊行物[編集]
●ケイブンシャの大百科 ●De☆View - 雑誌。倒産後はオリコン・エンタテインメントより刊行 ●ゴジラマガジン - 特撮映画専門雑誌 ●ヤングアイドルナウ - 基本的に1号ごとに一人のタレントに照準を当てた特集を組んだムック。ブルース・リー、ジャッキー・チェン、キッス、ザ・ランナウェイズ等の海外スターや﹁スーパーカー﹂・﹁SL﹂・﹁ヨーロッパの特急﹂を特集した号もあった。1973年創刊。 ●グリーンドア文庫 - 官能小説 ●ケイブンシャ文庫 ●ケイブンシャノベルス ●コミックギルド︵1994年 - 1995年︶ゲームブック[編集]
「アドベンチャーヒーローブックス」を参照