北京官話
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北京官話︵ぺきんかんわ︶は、北平官話︵ぺいぴんかんわ︶とも呼ばれる中国語の北部の官話方言である。四声で分類すると、第一声︵陰平︶が55文字、第二声︵陽平︶35文字、第三声︵上声︶が214文字、第四声︵大声︶51文字あり、古代の入声は四声にそれぞれ割り当てられていて、第三声は同じく北方方言の東北官話よりも文字数が少ない[1]。
歴史[編集]
北京官話はもともと元朝の大都の時代から使われていたものが、明朝の永楽年間に都が北京に移された際、40万人︵元々の北平の人口より多い︶が南京から北京に移ったため、北京方言と﹁中原音韻﹂や﹁洪武正韻﹂が混じり合い、古い北平方言が次第に北京方言に進化した。1728年、雍正帝が北京方言を基本とする﹁正音書館﹂を設置し、その後北京方言は次第に南京官話から離れていった。その後、北京官話は次第に南京官話から切り離され、中国官界の標準語となった。 また、南方官話と呼ばれた南京官話に対して北方官話と呼ばれ、1913年には、華中のを基調とする﹁旧国語﹂と華北のを基調とする﹁新国語﹂との間で論争が起こり、北京官話が現代の標準語の青写真となった。下位方言[編集]
北京官話の下位方言は大きく2つ、京承方言︵中国語‥京承片︶と朝峰方言︵朝峰片‥遼寧省朝陽市・内蒙古自治区赤峰市など︶に分かれており、前者にはさらに京承方言︵京師小片‥北京市・河北省承徳市︶と懷承方言︵懷承小片‥北京市懐柔区・河北省承徳市・廊坊市など︶がある。参照項目[編集]
脚注[編集]
- ^ 中国语言地图集: 第2版. 汉语方言卷. 北京: 中国社会科学院. p. 40. ISBN 978-7-100-07054-6