市川松蔦
市川 松蔦︵いちかわ しょうちょう︶は、歌舞伎役者の名跡。屋号は若松屋。定紋は鬼蔦、替紋は松川菱。
解説[編集]
﹁松蔦﹂は初代市川左團次の俳名に由来する。左團次はこれを俳名としては使ったが、名跡として名乗ることはなかった。この﹁松蔦﹂を名跡として使ったのは左團次の長女の高橋幸子が最初で、舞踊家として市川松蔦を一時期名乗ったが、やがて廃業。次に左團次の門弟で幸子の夫となった初代市川延若︵鈴木鉄弥︶が市川松蔦を名乗ったが、岳父と妻をはばかって自らは﹁二代目﹂としてこれを襲名した。この二代目が特に著名とされている[1]。市川松蔦代々[編集]
●初代 市川松蔦︵初代 市川左團次︶ ●七代目市川團十郎の門人、1842 - 1904。実父は大坂歌舞伎の結髪師・中村清吉。 ●市川辰蔵 → 初代市川小米︵高島屋︶→ 初代市川升若︵高島屋︶→ 初代市川左團次︵俳名‥初代 松蔦、高島屋︶ ●市川松蔦︵高橋幸子︶ ●初代の娘、1891 - ?。 ●二代目 市川松蔦 ●初代の女婿︵幸子の夫︶、1886 - 1940。 ●初代市川左喜松︵高嶋屋︶→ 初代市川莚若︵高島屋︶→ 二代目市川松蔦 ●三代目 市川松蔦 ●二代目の養子、1928 - 90。 ●初代市川たか志 → 三代目市川松蔦 → 七代目市川門之助︵瀧之屋︶脚注[編集]
- ^ 上田正昭ほか監修 著、三省堂編修所 編『コンサイス日本人名事典 第5版』三省堂、2009年、118頁。