志野宗信
志野 宗信︵しの そうしん、嘉吉3年︵1443年︶? - 大永2年3月18日︵1522年4月14日︶?︶は、室町幕府、足利将軍家6代足利義教から8代足利義政まで仕えた同朋衆であり、志野流香道の祖である。通称三郎左衛門といい号は松隠軒。陸奥国白河信夫︵現・福島県︶の生まれで上洛しては四条に住んだ。
生涯[編集]
宗信を取り巻く人物として牡丹花肖柏、村田珠光、宗祇法師、帰牧庵玄清、相阿弥、咲山軒大喝、二階堂行二といった当時文人、連歌師、また茶人としてその才能が天下に認められていた人達がいる。当時、宗信は、名物の茶入他、数々の茶道具や、義政公より拝領の名香﹁蘭奢待﹂、御物青磁の香炉﹁都鳥﹂などを所持し、家宝としていた。宗信の業績として先ず挙げられるのは、香木の分類と炷香の作法の確立である。彼は、足利義政の命により、将軍家所持︵佐々木道誉蒐集︶の百八十種の名香を分類すると共に、三条西実隆所持の六十六種を更に精選、追加、入れ替え等を行い、﹁六十一種名香﹂を定めた。そして、その選定過程で、全ての香木を﹁六国五味﹂で判別、鑑賞することを極めていく。なお、宗信が草創した流儀の一切は、現在も途切れることなく志野流香道20世家元幽光斎宗玄が継承している。 没年月日は大永2年︵1522年︶3月18日[1]、大永3年︵1523年︶8月1日[2]など諸説あり、享年も79歳、82歳などとされる。脚注[編集]
- ^ 流祖 志野宗信(松隠軒) 志野流茶道 松風会
- ^ デジタル版 日本人名大辞典+Plus(コトバンク)
参考文献[編集]
- 西山松之助『家元ものがたり』秀英出版 1971年
- 『香りの世界』平凡社 1979年
- 『香道入門』淡交社 1993年
- 『香の文化』徳川美術館 1996年
- 『かぐわしき日本の香り』広島県歴史民族博物館 2014年