森光子 (花魁)
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森 光子︵もり みつこ、1905年︵明治38年︶ - 没年不詳︶は、大正から昭和時代にかけての女性。吉原遊廓の花魁であった日々を記した記録である﹃光明に芽ぐむ日﹄﹃春駒日記﹄の著者。
概略[編集]
群馬県高崎市の貧しい銅工職人の家に3人兄弟の長女として生まれる。高等小学校を卒業。文学少女であったが、19歳の時に死んだ父親が深酒によって残した借金のため、実際の仕事がどういうものか知らないまま、半ば騙される形で吉原遊廓に売られた。﹁長金花楼﹂という貸座敷で、春駒という名の娼妓となる。生き地獄のような日々の中、日記を書く事を﹁復讐﹂として遊廓での生活を綴り続けた。2年後に憧れであった歌人の柳原白蓮の家に駆け込んで助けを求め、白蓮夫婦と労働総同盟の岩内善作らの手助けにより、自由廃業した。1926年︵大正15年︶﹃光明に芽ぐむ日﹄、1927年︵昭和2年︶﹃春駒日記﹄を出版。 その後、自由廃業を手引きした外務省翻訳官補の西野哲太郎と結婚。西野はそのために外務省を免職になるが、その後も社会運動として遊女の自由廃業運動を行い、暴力団に追われた。西野は戦後に東洋大学の講師を務めたことが確認されるが、光子のその後の消息については不明。 光子の著作は2冊のみであるが、娼妓自身の手による当時の日記として貴重な記録である。 彼女の手記は﹁春駒〜吉原花魁残酷日記〜﹂︵絵‥望月帝︶として2019年より漫画化されている。参考文献[編集]
- 森光子『吉原花魁日記 光明に芽ぐむ日』(朝日文庫、2010年)ISBN 978-4-02-264535-7
- 森光子『春駒日記 吉原花魁の日々』(朝日文庫、2010年) ISBN 978-4-02-264584-5