正義論
正義論︵せいぎろん︶
(一)アメリカの哲学者ジョン・ロールズの著作、﹃正義論﹄︵原題‥A Theory of Justice︶。
(二)1に端を発する同名の規範政治理論の研究分野の一つ。社会正義︵英語‥social justice︶。
(三)法哲学 における最古の問題領域の一つ。以下に記述。
正義論︵せいぎろん︶は、法哲学における最古の問題領域の一つである。
論じられる項目は次のとおり。
(一)どのような行為が既存のルールに照らして﹁正しい﹂のか。
(二)どのようなルールが﹁︵ありうべき︶正しさの規準﹂に照らして﹁正しい﹂のか。
(三)そもそも ﹁正しさの規準﹂ というものは存在するのかどうか、もし存在するのであれば一体どのようなものなのかという規準。
一般に、法価値論を含む広義の倫理学は、規範的部門と分析的部門とを区別する。正義論をめぐっても同様に規範的法価値論とメタ法価値論︵分析的法価値論︶という二つの分野を区別することが可能である。おもに前述の 1. と 2. のレベルが規範的法価値論の対象となり、3. のレベルがメタ法価値論の対象となる。