犬になった王子
﹃犬になった王子 チベットの民話﹄は、君島久子の文、後藤仁の絵によって、岩波書店から出版された絵本である。2013年11月15日発行。
概要[編集]
この絵本は、君島久子︵中国文学・民話研究者、国立民族学博物館名誉教授︶が、過去に訳した﹁犬になった王子﹂︵民話集﹃白いりゅう 黒いりゅう﹄所収、1964年、岩波書店︶を、作者自身が絵本用に新たに著した。岩波書店創業100周年、岩波の子どもの本創刊60周年を記念する出版事業の一環での出版。 チベット族に伝わる民話︵出典参照︶を元にしており、原話の題名は﹁青稞︵チンコウ︶種子的来歴﹂である。絵は、日本画家・美人画家である後藤仁が、話の採集地のチベットに取材におもむき、日本画の技法によって描いた。[1][2][3][4][5]2014年には、Internationale Jugendbibliothek München/ミュンヘン国際児童図書館の﹁The White Ravens 2014/国際推薦児童図書目録2014﹂に選定される[6]。あらすじ[編集]
穀物のない国の勇敢で心の優しい王子が、美しくて思いやりのある娘ゴマンの愛によって救われ、苦難の旅を乗り越え麦のタネを手に入れるまでを描く、壮大な冒険物語。宮崎駿﹃シュナの旅﹄︵徳間書店︶︵のちスタジオジブリのアニメ映画﹃ゲド戦記﹄の原案ともなった︶の原話[7]の名作を初絵本化。チベットの民話。[8][9]出典[編集]
帕金 採集整理﹁青稞種子的来歴﹂1956年。﹃民間文学﹄1958年、中華人民共和国。賈芝・孫剣冰編﹃中国民間故事選 第一集﹄1958年、人民文学出版社・中華人民共和国。[10][11]脚注[編集]
(一)^ ﹁日本画年鑑’14﹂p.262︵後藤仁ページ︶、2013年10月、マリア書房。
(二)^ ﹁2013 岩波書店の児童書﹂これから出る本2013年、2013年3月、岩波書店。
(三)^ 君島久子、後藤仁﹁犬になった王子 チベットの民話﹂あとがき、2013年11月、岩波書店。
(四)^ 後藤仁﹁絵本出版案内リーフレット﹂改訂版 2013年6月。
(五)^ 君島久子﹁白いりゅう 黒いりゅう﹂1964年、岩波書店。
(六)^ ﹁ミュンヘン国際児童図書館﹂公式サイト
(七)^ 後藤 仁 [@JINGOTO] (2022年10月24日). "拙作絵本﹃犬になった王子 チベットの民話﹄︵岩波書店︶の民話を元に描かれた宮崎駿さんの﹃シュナの旅﹄英語版﹃Shuna's Journey﹄がいよいよ出版されるそう❣…". X︵旧Twitter︶より2022年11月26日閲覧。
(八)^ 君島久子、後藤仁﹁犬になった王子 チベットの民話﹂あとがき、2013年11月、岩波書店。
(九)^ 後藤仁﹁絵本出版案内リーフレット﹂改訂版 2013年6月。
(十)^ 人民中国編集部編﹁中国の民話101選1﹂1978年、平凡社。
(11)^ 君島久子、後藤仁﹁犬になった王子 チベットの民話﹂あとがき、2013年11月、岩波書店。