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真鍋 昌平︵まなべ しょうへい、1971年[2] - ︶は、日本の漫画家。神奈川県茅ヶ崎市出身[3]。代表作に﹃闇金ウシジマくん﹄がある[1]。
小学校のころに﹃ドラえもん﹄を読んで感動し、漫画家を目指す。1993年に渋谷パルコのフリーペーパー﹃GOMES﹄主催のGOMES漫画グランプリで﹃ハトくん﹄が、しりあがり寿賞を受賞しデビュー。その後、グラフィックデザインのアルバイトを経て、1998年に﹃憂鬱滑り台﹄がアフタヌーン四季賞夏のコンテストの四季大賞を受賞し再デビュー。2000年より﹃月刊アフタヌーン﹄に﹃スマグラー﹄﹃THE END﹄を連載する。
2004年から2019年までビッグコミックスピリッツで﹃闇金ウシジマくん﹄を連載。同作品は社会の底辺にいる人々の生活や心理を克明に描き注目を集め、第56回︵平成22年︵2010年︶︶小学館漫画賞一般向け部門、第23回︵2020年︶文化庁メディア芸術祭マンガ部門ソーシャル・インパクト賞を受賞した[4]。
デビュー以来、八方塞がりの人間を主眼に置いた作品を描き続けている。過剰な暴力表現と、繊細な心理描写とが同居する特異な作風である。絵柄では吹き出しの中に入れた独特の擬音︵﹁ニギ・・・ニギ・・・﹂など︶により、人物の動作音と周囲の喧噪感を醸し出すことが多い。これに対比させるように陰影を際立たせた静寂な一枚絵によって、人物の絶望感を出す手法を用いている。
ウシジマくんの中後期まではコメディテイストがあり、どこか笑える債務者などの一人語りや珍妙な振る舞いが作品の魅力でもあった。
ウシジマくん最終章や九条の大罪においてはコメディテイストはなくなり、ハードボイルド一色になっている。
ストーリーに合わせてキャラクターの設定変更を行うことは躊躇なく行っており、こちらはデビュー以来一貫している。
2021年7月に発売された﹃AV女優ちゃん﹄第2巻では作者の峰なゆかと対談し、クズな人間に惹かれる理由やモラルについて語っている[5]。