裏声
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裏声︵うらごえ︶とは、声帯から生成される声のうち、一般的には頭声区と呼ばれる声区で生成される発声を指す概念[1]。地声︵表声︶に対する語である[2]。
特徴[編集]
発声を発声法により細かく分類すると、チェストボイス、ミドルボイス、ヘッドボイス、ファルセットに分類されるが、輪状甲状筋を使用して発声するファルセットを一般的に裏声という[2]。輪状甲状筋を使用して発声するファルセット︵裏声︶の対極にあるのが甲状披裂筋を使用して発声するチェストボイス︵表声、地声︶で、その中間のミドルボイスやヘッドボイスがミックスボイスにあたる[2]。 ただし、地声に対する裏声とファルセットの関係については議論がある[3]。ファルセットを声区ではなく発声状態の一つと捉える場合もあり、その場合は基本的には頭声区に属する発声であるものの地声区と重なる領域にも存在するとされる[1]。また、酒井弘のようにファルセットと裏声︵頭声︶を区別する主張もあり、ファルセットの訳語と解釈に関しては視点の相違が如実に表れていると指摘されている[3]。出典[編集]
(一)^ ab平山健太郎﹁喉頭の運動に注目した歌唱音声の自動判別と評価﹂﹃法政大学大学院紀要. 情報科学研究科編﹄第8巻、法政大学大学院情報科学研究科、2013年3月、201-206頁、doi:10.15002/00009878、hdl:10114/9123、ISSN 1881-0667。
(二)^ abc村井 亮介. “裏声発声に着目した歌唱力向上メソッドの考案” (PDF). 法政大学情報科学部 音・言語メディア研究室. 2023年2月10日閲覧。
(三)^ ab高橋雅子﹁発声用語の研究(2) : ファルセットの概念規定及び訳語の変遷を中心に﹂﹃研究論叢. 芸術・体育・教育・心理﹄第58巻、山口大学教育学部、2009年1月、165-179頁、CRID 1050282812430951552。