出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
| この記事のほとんどまたは全てが唯一の出典にのみ基づいています。 他の出典の追加も行い、記事の正確性・中立性・信頼性の向上にご協力ください。 出典検索?: "長髪大怪獣ゲハラ" – ニュース · 書籍 · スカラー · CiNii · J-STAGE · NDL · dlib.jp · ジャパンサーチ · TWL(2016年2月) |
﹃長髪大怪獣ゲハラ﹄︵ちょうはつだいかいじゅうゲハラ︶は、2009年に制作された日本の特撮映画[1]。
2008年4月にNHKのテレビ番組﹃テレ遊びパフォー!﹄で、怪獣デザインコンテストでグランプリに選ばれた﹁長髪大怪獣ゲハラ﹂を映像化したもの。2009年2月24日深夜に番組内で放送された後、同年3月の﹁ゆうばり国際ファンタスティック映画祭﹂で上映され、市民賞を受賞した。
美術はマーブリング・ファインアーツが担当し、建物のミニチュアには同社の所有物が使われた[2]。正味15分︵後述のディレクターズカット版でも21分︶という短編だが、裏話によれば﹃NHKスペシャル﹄1本分の予算が投じられたという。それでも予算面での制約はあったため、ゲハラの金沢進撃シーンではいわゆる﹁石膏壊し﹂と呼ばれるミニチュア破壊シーンを極力抑えた描写になっている。
放送後には、CGパートを加えて再編集したディレクターズカット版が制作された[2]。
長髪大怪獣 ゲハラ[編集]
諸元
ゲハラ
|
体長 |
45.8メートル
|
体重 |
計測不能
|
全身が長い毛で覆われた怪獣。名前の由来は﹁禿げ﹂。山奥にある﹁毛覇羅神社﹂で長年封印されていたが、封印が解かれたために復活する。毛がクッションの役割を果たすために砲撃を寄せ付けず、被弾した個所や剥離した破片から毒ガス並みの異臭を放つ。また、ゲハラに襲われた人間はなぜか頭髪を失っている。
日本海で操業していた漁船﹁友郎丸﹂を襲撃した後、能登半島北部に上陸して送電線などを破壊しながら南下し、金沢市内に入って市街地を蹂躙したが、防衛隊に撃退され、山に帰って倒されたところを宇宙人に捕えられる。本編終了後に流れた偽予告編﹃ゲハラ完結編 怪獣戒厳令﹄では、地球侵略を企む宇宙人にコントロールされ、東京を襲撃する。
登場兵器・メカニック[編集]
気体渦動展開装置︿フージン﹀
防衛隊科学班が開発した新型兵器。見た目は大きな扇風機で、履帯付きの四脚の上に設置されている。生じさせられる最大風速は120m/s。ゲハラが放つ体臭を吹き飛ばしただけではなく、砲弾が貫通しやすいゲハラの頭部を風圧で露出させ、戦車隊による攻撃を支援した。
●ミニチュアには扇風機をそのまま使用し、支柱にタラップを取り付けるなどしてスケール感を出している[2]。
74式戦車
金沢市に展開した防衛隊の主力兵器。実在する兵器であるが、撮影にはタイヨーのラジコン戦車﹁R/Cバトルタンク﹂シリーズのものが使用されており、実車とは形状が異なる。また、﹃ゲハラ完結編 怪獣戒厳令﹄の予告編には90式戦車も登場している。
89式5.56mm小銃・AR-15自動小銃
双方ともに実在する自動小銃。防衛隊の普通科部隊がゲハラに対して使用している。
F-2
実在する戦闘機。防衛隊機として登場し、金沢市の市街地から山中へと逃走したゲハラを爆撃する。登場した機体はCGで描かれている。
キャスト[編集]
●萩原英男‥大沢健
●萩原桃子‥藤井美菜
●萩原都留子‥丘みつ子
●戦車隊隊長‥ピエール瀧
●森下悠里
●紅井ユキヒデ
●医師‥ジジ・ぶぅ
●マーク・チネリー
●通信兵‥松本若菜、木村圭作
●ヒデ
●ワッキー︵ペナルティ︶
●大沢あかね
●宇宙人‥テリー伊藤
●前田真理
●大木三郎
●大石めぐみ
●貞平麻衣子
●ゲハラ‥吉田和宏
●神主‥田口トモロヲ
●防衛隊指揮官‥渡辺裕之
●漁師・久保‥津田寛治
●村上博士‥佐野史郎
スタッフ[編集]
●製作総指揮‥樋口真嗣
●企画・脚本‥みうらじゅん
●原案‥根本真弥
●プロデューサー‥松野拓行
●撮影監督‥村川聡
●本編照明‥内堀定通
●録音‥雄谷元一
●編集‥佐藤敦紀
●美術‥稲付正人
●装飾‥饗庭宏樹、柴田大雅
●造形‥藤原カクセイ
●操演‥辻川明宏
●特殊効果‥岩田安司、中條勝美
●スーツアクター指導‥喜多川2tom
●音楽‥伊福部昭
●監督助手‥宮崎龍太
●人形制作‥寒河江弘
●音響効果‥柴崎憲治、中村翼
●光学合成‥田口清隆、菅原万理子、諸星勲
●光学作画‥飯塚定雄
●ポスターデザイン‥開田裕治
●スペシャルサンクス‥尾上克郎、神谷誠
●制作プロダクション‥イマージュ
●製作‥日本放送協会
●監督‥田口清隆
映像ソフト[編集]
2009年9月30日にBDとDVDがキングレコードから発売された。ディレクターズカット版を本編とし、映像特典に﹃テレ遊びバフォー!﹄での放映回を収録している[2]。