須藤宗方
須藤 宗方︵すどう むねかた、生没年不詳︶は、大正時代の浮世絵師、日本画家。
来歴[編集]
水野年方の門人。明治34年︵1901年︶1月に山中古洞、都築真琴、福永公美、高田鶴僊、鏑木清方、田中桃園、三井古渓、竹田敬方、大野静方、池田輝方、鰭崎英朋、河合英忠、阿出川真水とともに烏合会の結成に加わっており、創設者14名の一人であった。後に宗方は都合により、烏合会から去っている。 明治35年︵1902年︶の第3回烏合会展に﹁女房気質﹂という作品を発表している。大正期に主として木版の口絵を描いていた。当時の口絵は錦絵と同様の製作方法で描かれている。大正2年︵1913年︶、春陽堂から刊行の雑誌﹃新小説﹄第18巻第9号に掲載された﹁野菊﹂の口絵を描いたほか、大正4年︵1915年︶刊行の小島孤舟の﹃さくら草紙﹄前後終、和田天華の﹃愛の鬨﹄前後終及び翌大正5年︵1916年︶刊行の新田静湾の﹁恋の淵瀬﹂前後終の口絵を担当している。これら3点の小説は全て樋口隆文館から出版された。 上記のほかにも識別できない口絵が多数あるといわれる。 なお、同門に前述の鏑木清方、竹田敬方、大野静方のほか、荒井寛方、池田蕉園、水野秀方、小山光方らがいた。作品[編集]
- 『戦国の名将』 吉田正子作 宗方画 北光書房、1942年
参考文献[編集]
- 鏑木清方 『こしかたの記』 中公文庫、1976年
- 山田奈々子 『木版口絵総覧』 文生書院、2005年