(笑)
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︵笑︶︵わらい、しょう、わら、かっこ わらい、かっこ しょう、かっこ わら︶は、
発言記録などにおいて、発言者や聴衆が笑ったことを描写する記号、表現技法。発言記録以外の文章で、その文章の筆者が笑っていることを示す際にも用いられる。相手からは不快と思われることもある。
起源[編集]
﹁︵笑︶﹂という表現は、古く第二次世界大戦前から用いられる。元々、議会や裁判所などにおける速記録で、発言の状況を描写する際に用いられたものと考えられるが、現在のところ理由を示す書籍や証言は得られていない。 帝国議会の議事録にも、﹁︵﹁謹聽々々﹂と呼ぶ者あり︶﹂﹁︵拍手︶﹂﹁︵笑聲︶﹂など、様々な議場の様子を描写する記述が見られる[注 1]。使用例[編集]
雑誌[編集]
その後、文芸雑誌の座談会記事やインタビュー記事で、﹁︵一同笑う︶﹂﹁︵一同うなずく︶﹂など、同席者や発言者の様子や仕草を説明する際に使われた。 さらに、座談やインタビューでない一般の文章でも、主としてサブカルチャー系雑誌で文末に書くモノローグ的な用法が見られた。 なお対談や座談会の表記で使う﹁︵笑︶﹂を一人称の文体で最初に使用したと公言している人物に山崎春美︵伝説的自販機本﹃Jam﹄﹃HEAVEN﹄編集者︶がいる[注 2]。 また、戯曲や放送台本でも﹁ここで笑い声を﹂といった指定をするためのト書き︵脚本︶として使われた。インターネット[編集]
英語圏ではLOL ︵Laughing out loud 大笑い、ROFLMAO ケツがもげるほど笑い転げる︶[1] 、フランス語圏ではMDR ︵Mort de rire、笑い死に︶と表現される。 他にも、韓国では﹁ㅋㅋ﹂、中国語圏では、中国のBBSの﹁猫扑﹂から広まった﹁233﹂が使われている[2]。また、ACG界隈では日本と同じように後述の﹁w﹂が使われる場合がある。 日本語のネットカルチャーでは、日本では1986年にパソコン通信のPC-VANがスタート、この中のSIG﹁JLIVE ライブ・スペース﹂において、このSIGの常連だった、ハンドルネーム﹁ケイプロクシマ﹂なる人物が、﹁今日、道でこけたよ(笑)﹂のような、軽い自虐の意味で使い始め、さらにこれを略して、﹁今日、道でこけたよ わら﹂のように表現し始めた。そして、やがて、﹁わら﹂がローマ字入力の﹁w﹂に、また、自虐から哄笑のニュアンスにかわり、﹁今日、道でこけた奴を見たよw﹂のように使われて今日に至っている[注 3]。﹁w﹂は多数連なって使用されることが多い。 2ちゃんねるなどのインターネット掲示板においては、﹁ワロタ﹂[要出典]﹁w﹂︵﹃ワライ﹄のローマ字表記﹃warai﹄の頭文字に起因する︶、2016年あたりから﹁草﹂[要出典]︵﹃w﹄が笑いの度合いによって多数連なると、草が生えているように見えることから。草生えると形容することもある︶[注 4]などと表記される場合もある。 1997年のオンラインゲーム﹃Diablo﹄から生まれたもので、ローマ字でしか会話をすることができなかったプレイヤーが、﹁︵笑︶﹂を﹁(warai﹂から﹁(w﹂に省略し、さらに﹁w﹂にまで省略されたとされる[3]。[信頼性要検証] 2017年に女性ファッション誌﹃CanCam﹄が10 - 30代の女性を対象に行ったアンケート調査では、︵笑︶よりも括弧のない笑を使うという回答が最も多かった[4]。その他[編集]
●歌人の枡野浩一は、﹁カッコして笑いと書いてマルを打つだけですべてが冗談みたい︵笑︶。 ﹂という短歌を発表している。 ●ガンバレ乙女︵笑︶ - 日本のアイドルグループ、アイドリング!!!の2007年の楽曲。 ●つま先立ちで︵笑︶ - 槇原敬之の楽曲。2008年のアルバム﹃Personal Soundtracks﹄収録。脚注[編集]
注釈[編集]
- ^ 帝国議会議事録上でのかっこ書きの「拍手」「笑聲」:第二次世界大戦の戦後間もなくの例だが、
1945年(昭和20年)11月28日、11月30日などの帝国議会会議録に記載がある。
帝国議会会議録検索システム→検索→発言者検索 開会日付:昭和20年11月28日→衆議院本会議→[037]三田村武夫
帝国議会会議録検索システム→検索→発言者検索 開会日付:昭和20年11月30日→衆議院本会議→[005]北昤吉 など - ^ 山崎春美は1970年代後半から1980年代前半にかけて『Jam』『HEAVEN』『フォトジェニカ』『宝島』『月刊OUT』『遊』『Billy』『ウイークエンドスーパー』『FOOL'S MATE』『ロック・マガジン』などの雑誌やロックバンド「ガセネタ」「TACO」で活動したライター・ミュージシャンである。山崎は「(笑)」の使用に関して自著の解題において以下の寄稿文を寄せている。さらに余談をもうひとつ。今、書いてるような︵つまり貴方が主語なら、いまお読みになってるような︶この文章みたいに、それが評論でも記事でも何でもいいんだけど、一人称で書かれた地の文の中に、対談や座談会の表記で使う﹁︵笑︶﹂を入れて使ったのは、歴史上ボクが最初だと自負している。根拠は単純で、思いついて使った時、ほかに使ってるのなんかお目にかかったことがないからだ。その後、この使用例に出遭ったのはずいぶん経ってからだ。まあボクは︵パロディか揶揄でもなければ︶もう使わないだろうし、今やあまりいいイメージがないか、逆に定着してしまったかは知らない。いわゆる﹁ワラ﹂の原型である。 — 山崎春美﹁ヤマザキハルミの懺悔!ザンゲ!ゲゲゲのThank Gay!︵ざんげ!︶﹂﹃天國のをりものが 山崎春美著作集1976-2013﹄河出書房新社、2013年、330頁。
- ^ 『三省堂国語辞典』第七版、項目「ダブリュー」
- ^ 2000年代には、発音からくる「藁」や、wの見た目からくる「芝」という表記も見られた。
出典[編集]
- ^ Sakai, N. (2015). A Study of Translating Extra-Textual Expressions from a Non-English Language into English: A Case of Contemporary Japanese Computer-Mediated Communication. http://booksandjournals.brillonline.com/content/books/b9789004299245s015
- ^ 赵刚. “网络中经常出现的"233"是什么意思”. 电脑报. 2020-011-17閲覧。
- ^ ガジェット通信
- ^ “「(笑)」とか「www」って、何使う?女子が「古い」「引く」と思ってるのは、アレです、アレ。”. CanCam.jp (2017年3月16日). 2018年6月24日閲覧。