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出典 旺文社世界史事典 三訂版旺文社世界史事典 三訂版について 情報
…神話では,ゼウスとその最初の妻メティスMētis(思慮の女神)の娘とされ,メティスから生まれる男子は父の王座を奪うだろうとの予言におびえて妊娠中の妻をのみ込んだゼウスの額から,すでに成人し,武装した姿で飛び出したという。彼女の崇拝の中心地であったアテナイとの関係については,かつて彼女と海神ポセイドンがこの町の領有を争ったおり,海神が三叉の矛を一撃してアクロポリス上に馬(一説では塩水の泉)を出現させたのに対して,彼女はオリーブの木を生じさせた。これを見た神々は後者の方が住民に有益な贈物と判定し,アテナに軍配をあげたので,以後この町は彼女の庇護下におかれ,その名もアテナイと呼ばれるようになったと伝えられる。…
…人口は1991年現在,アテネ市78万4000,近郊を含む大アテネ310万を数える。古代ギリシア語ではアテナイAthēnai。その都市としての起源は古代にさかのぼり,今日なお往時の遺跡を豊富に残している。…
…彼らはしだいに海上に進出してエジプトやメソポタミアの文明,ことにミノス(クレタ)文明を採用して前1600年ころには高度な青銅器文明をつくりあげた。これがミュケナイ文明で,これをつくりだしたギリシア人の支配層は,壮大な城砦と巨大な穹窿墓(トロス)を築き,戦車を駆る貴族層で,その中から卓越した王が,ミュケナイ,ティリュンス,ピュロス,オルコメノス,アテナイなどの城砦の中に華麗な壁画をもつ王宮を営んでいた。前15世紀にはミュケナイ勢力はミレトス,メロス,クレタ,テラ(サントリニ)に及んだ。…
…共同体成員の移住を伴った例はスパルタで,ラコニア地方を平定したスパルタ人は,前8世紀中葉スパルタに集住してヘイロータイとペリオイコイを支配するスパルタ人共同体を構成した。移住を伴わずにポリスを形成した例はアテナイで,アッティカにはミュケナイ時代には王政のもとにいくつかの村落共同体があったが,暗黒時代に王政は衰え,ほとんど独立の村落がいくつもあった時代に,貴族と平民の分化した段階で,村々の貴族層がアテナイに共同の評議会(アレオパゴス会議の前身だったであろう)を構成することによってポリスが成立したと推定される。それはミュケナイ時代の英雄テセウスの事業に帰せられたが,実際は暗黒時代を通じて独自の評議会や役人をもつに至った村落共同体が,貴族と平民の対立の中で,有力ポリスたるアテナイを中心として平等の立場で結合する長期にわたる一連の発展過程の末に成立したものであったに違いない。…
…前477年,アテナイを中心にエーゲ海域のギリシア諸市が結成した対ペルシア攻守同盟。当初,同盟本部がデロス島に置かれたことから,後世この名で呼ばれた。…
…〈全アテナイの祭〉という意味。古代ギリシアのアテナイにおける最も重要な祭典。…
※「アテナイ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
タコノキ科の常緑高木。小笠原諸島に特産する。幹は直立して太い枝をまばらに斜上し,下部には多数の太い気根がある。葉は幹の頂上に密生し,長さ1〜2m,幅約7cmで,先は細くとがり,縁には鋭い鋸歯(きょし)...