ウェルナー(英語表記)Alfred Werner

デジタル大辞泉 「ウェルナー」の意味・読み・例文・類語

ウェルナー(Alfred Werner)

 
186619191913  
 

Heinz Werner

 
189019641933  

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「ウェルナー」の意味・読み・例文・類語

ウェルナー

  1. ( Alfred Werner アルフレート━ ) スイスの化学者。無機化合物の構造について研究。原子価について配位説を唱導、錯塩の立体構造を説明。一九一三年ノーベル化学賞受賞。(一八六六‐一九一九

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ウェルナー」の意味・わかりやすい解説

ウェルナー(Alfred Werner)
うぇるなー
Alfred Werner
(1866―1919)


121218711886GF. P. Treadwell185719181890189326

 Christian Wilhelm Blomstrand18261897Sophus Mads Jørgensen18371914()189318951819113001913()Metzger21919111553

 2018619

ウェルナー(Abraham Gottlob Werner)
うぇるなー
Abraham Gottlob Werner
(1749―1817)

ドイツの鉱物学者、地質学者。世界最初につくられた鉱山専門学校であるフライベルク鉱山学校の教授を40年以上も務めた。アグリコラの伝統を継ぐ実証主義的な鉱物学者であったが、一方、地質学の方面では水成論者の代表として知られている。一部の火山岩以外あらゆる岩石は海水から沈殿したと考えた。したがって、花崗(かこう)岩や片麻岩までも太古の海水から堆積(たいせき)したとした。有名なのは玄武岩(げんぶがん)の研究で、しばしば地層中に層状に挟まれていることから、疑うこともなく堆積岩としたことである。しかし、実際噴火している火山が各所にあるため、こういうものは例外として扱った。この現象は、地下にある石炭層が燃え、その熱で溶けた岩石が地上に出るものと説明した。現在では通用しない面も多いが、ドイツのザクセン地方の層序を確立するなど地質学的貢献も大きい。

[松原 聰]


ウェルナー(Heinz Werner)
うぇるなー
Heinz Werner
(1890―1964)


1922

 

ウェルナー(Zacharias Werner)
うぇるなー
Zacharias Werner
(1768―1823)

ドイツ・ロマン派の劇作家。ケーニヒスベルクに生まれる。官能生活への惑溺(わくでき)と敬虔(けいけん)な信仰の間に揺れ動く不安定な性格に苦しみ、1810年カトリックに改宗。のちにカトリック司祭となり、晩年は説教司祭としてウィーンで名声を博した。代表作『二月二十四日』(1810初演)は当時ドイツ演劇界を風靡(ふうび)した運命悲劇の先駆的作品で、偶然のなかに呪(のろ)いが完成してゆく宿命論的悲劇である。

[中井千之]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

改訂新版 世界大百科事典 「ウェルナー」の意味・わかりやすい解説

ウェルナー
Alfred Werner
生没年:1866-1919


18711886931701890J.H.189118931911IIIIII13


ウェルナー
Abraham Gottlob Werner
生没年:1749-1817


1774殿87Kurze Klassifikation und Beschreibung der verschiedenen Gebirgsarten91Neue Theorie von der Entstehung der GängeA.vonL.von

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

化学辞典 第2版 「ウェルナー」の解説

ウェルナー
ウェルナー
Werner, Alfred


1889A.R. Hantzsch()18901891P.E.M. Berthelot()18921893F.A. Kekulé()Werner191119141913

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ウェルナー」の意味・わかりやすい解説

ウェルナー
Werner, Wendelin

 
[]1968.9.23. 
19936199720052006200020011982 4/3  
 


Werner, Pierre

 
[]1913.12.29. 
[]2002.6.24. , 
1959741979841960 EEC 1970EEC 61999EU15112002112  
 


Werner Abraham Gottlob

 
[]1750.9.25. 
[]1817.6.30. 
 (1775)  (1812) 殿  
 


Werner Alfred

 
[]1866.12.12. 
[]1919.11.15. 
 1890 P.E.M.91 (1895)  A.93 191113  
 


Werner Heinz

 
[]1890.2.11. 
[]1964.5.14. 
 Comparative Psychology of Mental Development (1940)   

ウェルナー
Wöllner, Johann Christoph von

[生]1732
[没]1800
プロシア王フリードリヒ・ウィルヘルム2世の宗教大臣。 1788年の宗教令,検閲令により啓蒙思想の取締りを強化した。

ウェルナー
Werner, Gregor Josef

[生]1695頃
[没]1766.3.3. アイゼンシュタット
オーストリアの作曲家。 1728年エステルハージ公爵家の楽長となる。ハイドンの前任者。管弦楽組曲『音楽のカレンダー』などがある。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

百科事典マイペディア 「ウェルナー」の意味・わかりやすい解説

ウェルナー

ドイツの地質学者。近代地質学の開祖の一人,また門下から多数の優秀な地質学者が育った。ザクセン生れ。フライベルク鉱山学校,ライプチヒ大学で鉱山技術などを学び,1775年から没年まで前者の教授。鉱物,岩石の記載分類に努力し,その成因を論ずる学問をゲオグノジーと称し,極端な水成論に立ってハットンらの深成論者と論争したが,後に打破された。

ウェルナー

スイスの化学者。ミュルーズの生れ。1893年チューリヒ工業大学教授。主原子価,側原子価の概念を提出し,1893年配位説をたて複雑な錯塩の立体構造を説明。これにより無機化合物の異性現象,特に光学異性の存在が容易に説明されるようになった。1913年ノーベル化学賞。

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

世界大百科事典(旧版)内のウェルナーの言及

【化学】より


(1874)A.︿20

【光学異性】より

…とくに19世紀末E.フィッシャーが糖の立体異性を炭素正四面体説で説明するのに成功して炭素正四面体説の強い支えとなった。 20世紀に入るとA.ウェルナーの配位理論によって,金属錯体でも分子不斉による光学異性の存在することが主張された。そしてついに1911年シス‐[CoCl(NH3)(en)2]2+で光学異性体が分離されたし,炭素がまったく入っていない光学異性体ということではヘキソール塩[Co{(OH)2Co(NH3)43]X6(Xは1価の酸基)ではじめて光学異性体の存在が示され,彼の理論の正しいことが証明された。…

【錯体】より

…これらと錯分子とをひとまとめにしたものが狭義の錯化合物で,配位化合物ともいう。ふつうの錯体(ウェルナー錯体という)においては配位原子は孤立電子対で中心原子に配位結合で結合している。したがってG.N.ルイスの酸・塩基の定義により,中心原子はルイス酸であり,配位子はルイス塩基である。…

【無機化学】より

…しかしこの間有機化学は化学結合と構造理論の進展から大きく発展をとげていったのに対し,無機化学は単なる組成の化学にとどまっていて,飛躍的な発展がなされるというわけにはいかなかった。1893年ドイツのA.ウェルナーが配位理論(配位説)を提出し,無機化合物の構造論に対する出発点となったが,これはその後の無機化学の飛躍的な発展の基礎となるものであった。20世紀に入ると量子力学が成立し,原子の電子構造が明らかにされ,化学結合の本質が解明されるとともに,X線構造解析をはじめとする各種の構造研究手法の開発によって現在のような無機構造化学が確立されることになった。…

※「ウェルナー」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」