ケクレ(読み)けくれ(英語表記)Friedrich August Kekulé (Kekule) von Stradonitz

デジタル大辞泉 「ケクレ」の意味・読み・例文・類語

ケクレ(Friedrich August Kekulé von Stradonitz)

[1829~1896]ドイツの化学者。原子価論を発表。また、ベンゼンの環状構造式を解明するなど、有機化学の飛躍的発達を促した。

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精選版 日本国語大辞典 「ケクレ」の意味・読み・例文・類語

ケクレ

 

(一)( August Kekulé  ) 
 

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「ケクレ」の意味・わかりやすい解説

ケクレ
けくれ
Friedrich August Kekulé (Kekule) von Stradonitz
(1829―1896)




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化学辞典 第2版 「ケクレ」の解説

ケクレ
ケクレ
Kekulé, Friedrich August


J. Liebig()18511J.B. Dumas()C.F. Gerhardt()1852A.von Planta1853A.W. Williamson()A.W. Hofmann()185618571858Annalen der Chemie und Pharmacie-1858()9Lehrbuch der Organischen Chemie稿1865()1860A. Wurtz()K. Weltzien1867(1890)

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改訂新版 世界大百科事典 「ケクレ」の意味・わかりやすい解説

ケクレ
Friedrich August Kekule von Stradonitz
生没年:1829-96

ドイツの化学者。炭素化合物の分子構造を明らかにすることによって,古典的有機化学構造論の基礎を確立した。すなわち,1858年炭素原子が4価の元素として結合し,炭素原子が連係して鎖状をつくること,さらに,65年ベンゼン分子が六角形の環状をつくることを示し,化学構造の認識を発展させた。ヘッセンのダルムシュタットに,軍事参議官の子として生まれる。はじめ建築家を志し,ギーセン大学の建築科に進んだが,たまたま聴講した化学でJ.F.vonリービヒ教授の講義に魅せられ,周囲の反対を押し切り化学に進んだ。リービヒの勧めでパリのC.F.ゲルアルト,J.B.A.デュマ,C.A.ウルツやロンドンのA.W.ウィリアムソンなどと交わった。1856年,帰国してハイデルベルク大学の私講師,58年,ベルギー,ガン大学教授,67年,ドイツ,ボン大学の教授となり,終生この職にあった。すぐれた研究者であっただけでなく,J.F.W.A.vonバイヤー,J.H.ファント・ホフをはじめ多くの化学者を世に送り出している。ケクレの化学構造論の意義は,ゲルアルトらの型の理論,フランクランドEdward Frankland(1825-99)の原子価理論を発展させただけでなく,化学構造に基づいて性質や製法を考察していく実験および工業上の発展の道を切り開いたことである。同じころの化学者クーパーArchibald Scott Couper(1831-92)やA.M.ブトレロフは,ケクレの化学構造論に対して,おのおのの先駆性を主張した。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ケクレ」の意味・わかりやすい解説

ケクレ
Kekule von Stradonitz, (Friedrich) August

 
[]1829.9.7. 
[]1896.7.13. 
 Friedrich August Kekulé (1847) J. (49) J.C.C.A. (56)  (58)  (65) 4 (58)  (65)  Lehrbuch der organischen Chemie (5987) 41  

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百科事典マイペディア 「ケクレ」の意味・わかりやすい解説

ケクレ

 
4A.
 

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世界大百科事典(旧版)内のケクレの言及

【化学】より

…E.フランクランドは,有機金属化合物の研究を通じて,この種の関係の一般性を認め,各種の原子は一定の結合力すなわち〈原子価〉をもつ,と述べた(1852)。この考え方をF.A.ケクレとクーパーArchbald Scott Couper(1831‐92)は有機化合物に拡張し,炭素の原子価を4とし,かつ他の原子と結合する際原子価を2以上用いた二重結合,三重結合を認めれば,すべての有機物の構造が説明できることを示した(1858ころ)。ブトレロフAleksandr Mikhailovich Butlerov(1828‐86)はこの説をさらに進めて,クーパーの提案した結合を表す直線を用いて書かれた構造式は単に原子価の割当ての心覚えではなく実際の分子の構造に対応し,異なる構造式には異なる実在分子(異性体)が対応するという考えを述べた。…

【有機化学】より


 501850Edward Frankland(182599)Archibald Scott Cooper(183192)F.A.A.M.11

※「ケクレ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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