フランスの東洋学者。リヨンに生まれ,パリの高等師範学校を卒業。1893年にコレージュ・ド・フランスの教授,1903年に学士院会員となる。《史記》など漢籍の翻訳のほか,研究は金石文や仏教,美術,考古等の広範囲にわたるが,その本領は新発見の資料や埋もれた文献の忠実な紹介解説にある。なかでもスタインの獲得した漢晋簡牘(かんとく)を釈読考証した《Les documents chinois découverts par A.Stein dans les sables Turkestan oriental》(1913)は,近代簡牘学の創始者とよぶにふさわしい不滅の業績である。
執筆者:永田 英正
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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