日本大百科全書(ニッポニカ) 「スクラーゼ」の意味・わかりやすい解説 スクラーゼすくらーぜsucrase ショ糖︵スクロース︶を加水分解してグルコースとフルクトースにする酵素をいう。サッカラーゼsaccaraseあるいはインベルターゼinvertaseともよばれ、またある種のものはβ(ベータ)-フルクトフラノシダーゼともよばれている。哺乳(ほにゅう)類、昆虫、高等植物、イースト、カビ、細菌というように、生物界に広く分布する。哺乳類の小腸のスクラーゼはショ糖の消化に役だっている。また、イーストのスクラーゼは1860年にすでにみいだされ、酵素の作用機構の解明に好対象として研究されてきた。 ﹇村松 喬﹈ 出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例
栄養・生化学辞典 「スクラーゼ」の解説 スクラーゼ ﹇EC3.2.1.48﹈.インベルターゼ,サッカラーゼ,β-フルクトフラノシダーゼともいう.スクロースを加水分解する反応を触媒する酵素.小腸じゅう毛の酵素は,ショ糖をグルコースとフルクトースに分解する活性と,イソマルトースを2分子のグルコースに分解する活性があり,スクラーゼ-イソマルターゼ︵sucrase-isomaltase)﹇EC3.2.1.10﹈とされる. 出典 朝倉書店栄養・生化学辞典について 情報
百科事典マイペディア 「スクラーゼ」の意味・わかりやすい解説 スクラーゼ サッカラーゼとも。ショ糖をブドウ糖と果糖に加水分解する酵素。この分解によって溶液の旋光度が変わるので転化酵素︵インベルターゼ︶ともいう。微生物,植物に広く存在し,動物にも消化酵素として胃液,膵(すい)液などに含まれる。 →関連項目ショ︵蔗︶糖 出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報