ミシュレ(読み)みしゅれ(英語表記)Jules Michelet

デジタル大辞泉 「ミシュレ」の意味・読み・例文・類語

ミシュレ(Jules Michelet)

 
179818743  

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精選版 日本国語大辞典 「ミシュレ」の意味・読み・例文・類語

ミシュレ

  1. ( Jules Michelet ジュール━ ) フランスの歴史家。国民的・反教会的立場をとってフランスの革命的伝統と歴史における民衆の創造力主張。主著「フランス史」「フランス革命史」のほかに、「鳥」「山」などの文学作品もある。(一七九八‐一八七四

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「ミシュレ」の意味・わかりやすい解説

ミシュレ
みしゅれ
Jules Michelet
(1798―1874)


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改訂新版 世界大百科事典 「ミシュレ」の意味・わかりやすい解説

ミシュレ
Jules Michelet
生没年:1798-1874

フランスの歴史家,作家。パリの零細な印刷業者を父として生まれ,貧しい幼少年期を送る。秀才の誉れ高く,20歳で文学士,21歳で文学博士。1821年新設されたばかりのアグレガシヨン(教授資格試験)に合格,教職に就く。27年エコール・ノルマル教授。38年コレージュ・ド・フランス教授。一方で1831年に国立古文書館歴史部長に任命される。クーデタによって権力を握ったルイ・ナポレオンの即位に反対したためコレージュ・ド・フランスと古文書館の職を失い,以後在野のまま著作活動を続ける。ロマン派歴史学の泰斗としてのミシュレの歴史叙述は,古文書をはじめとする各種史料に基づく厳密な実証を旨としながらも,同時にドイツのヘルダーやイタリアのビーコの影響も受けて,人類の歴史とは自由を行使することによって宿命と闘う人間のドラマであるとみなす歴史哲学に貫かれている。また過去のできごとや人物を蘇らせる詩人的想像力と精彩に富んだ文体を特徴としている。〈人民〉〈民族〉の魂と生命をうたいあげる彼の講義と著書は,フランスばかりか全ヨーロッパの共和派の青年層に大きな影響を与えた。《フランス史Histoire de France》17巻(1~6巻:1833-44,7~17巻:1855-67),《フランス革命史》7巻(1847-53)のほかに,散文詩的四部作《鳥》(1856),《昆虫》(1857),《海》(1861),《山》(1868)や,心と心の自由な結合を説いた《愛》(1858),《女》(1859),中世の魔女の役割を積極的に評価した《魔女》(1862)が今日でも読み継がれている。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ミシュレ」の意味・わかりやすい解説

ミシュレ
Michelet, Jules

 
[]1798.8.21. 
[]1874.2.9. 
211827 () 183118341838 Histoire de France (17183367)  Histoire de la Révolution française (7184753) 19 Histoire du XIXe siècle (3187274)  La Sorcière (1862) L'Oiseau (1856) L'Insecte (1857)  Journal (182874) 1959  

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山川 世界史小辞典 改訂新版 「ミシュレ」の解説

ミシュレ
Jules Michelet

1798~1874

フランスの歴史家。職人の子。民衆とフランスの革命的伝統を擁護し,1851年忠誠宣言を拒みコレージュ・ド・フランスの教授職を追われた。大著『フランス史』『フランス革命史』のほか,妻との共著で自然を描いた『鳥』『虫』『山』などの文学作品がある。

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百科事典マイペディア 「ミシュレ」の意味・わかりやすい解説

ミシュレ

 
3  

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旺文社世界史事典 三訂版 「ミシュレ」の解説

ミシュレ
Jules Michelet

1798〜1874
フランスの歴史家
ナポレオン3世に反対して,一切の公職を追われた。民主的・反教会的立場から民衆の立場に立った歴史を著した。主著は『フランス史』『フランス革命史』など。

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世界大百科事典(旧版)内のミシュレの言及

【魔女】より

…後者のベラドンナとは,植物名としては猛毒性のナス科多年生植物を指し,少量なら鎮痛薬としての薬効がある。古典的著作《魔女》(1862)の作者であるフランスの歴史家J.ミシュレによれば,〈美しい貴婦人〉と呼ばれた産婆や女呪医たちは,1000年にわたって人々の病気治療に当たっていたのだった。自然魔術magia naturalisに通じ,おそらく鎮痛薬としてのベラドンナの薬効をも知っていた女性たちが,薬石や野草,小動物などを採集して,ときには悪臭を発する大釜のなかでエキスの抽出のためにそれをぐつぐつ煮立てていたというのが,シェークスピア《マクベス》の魔女たちの正体だったのである。…

※「ミシュレ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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