デジタル大辞泉 「全体」の意味・読み・例文・類語 ぜん‐たい【全体】 ﹇名﹈ 1 からだのすべての部分。全身。 2 あるひとまとまりの物事のすべての部分。﹁組織の全体にかかわる問題﹂﹁全体の構造を把握する﹂﹁画用紙の全体を使って描く﹂﹁全体像﹂ ﹇副﹈ 1 もともと。もとより。﹁全体自分が悪いのだ﹂ 2 ︵あとに疑問を表す語を伴って︶いったい。いったいぜんたい。﹁全体これはどういうことか﹂ [類語]︵2︶総体・全部・全般・全面・全(ぜん)豹(ぴょう)・全容・全(ぜん)貌(ぼう)・すべて・一(いっ)切(さい)・万般・万端・万事・皆・全数・総数・総量・全額・満額・総額・総高・フル・十分・十二分・充足・たっぷり・たくさん・なみなみ・一杯・がっつり・無数・多量・盛り沢山・豊富・満喫・存分・満杯・満員・満席・満車・満室・満タン・満点・満幅・飽和・満ち足りる・丸ごと・そっくりそのまま・徹頭徹尾・残らず・残り無く・余すところなく・ことごとく・通じて・総じて・つぶさに・こぞって・丸丸・身ぐるみ・全(ぜん)一(いつ)・全的・全面的・軒並み・一通り・一渡り・ごそっと・ごっそり・すっかり・一つ一つ・凡(およ)そ・有りと有る・有りとあらゆる・おんぶにだっこ・オールラウンド・することなすこと・何から何まで・一部始終・裏表・網羅・丸きり・丸っきり・あるがまま・一(ひと)揃(そろ)い・一式・十把ひとからげ・ひとまとめ・ありったけ・総なめ・細大漏らさず・洗いざらい・何もかも・何でもかんでも・根こそぎ・漏れなく・隈なく・一から十まで・一(いっ)切(さい)合(がっ)切(さい) 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
精選版 日本国語大辞典 「全体」の意味・読み・例文・類語 ぜん‐たい【全体】 (一)[1] (一)① 身体のすべての部分。身体の全部。全身。 (一)[初出の実例]﹁但思二仏意一、身肉手足分可レ施二衆生一。現に可二餓死一衆生には、直饒(たとひ)以二全体一与とも、可レ叶二仏意一﹂(出典‥正法眼蔵随聞記︵1238︶三) (二)[その他の文献]︹釈名‐釈飲食︺ (二)② 物・事柄の全部。機構・組織など、ひとまとまりのもの残らず全部。 (一)[初出の実例]﹁初心の弁道すなはち本証の全体なり﹂(出典‥正法眼蔵︵1231‐53︶弁道話) (二)﹁汝が句は何を以て作したるとも見えず、全体の好句也﹂(出典‥俳諧・去来抄︵1702‐04︶) (三)③ 天から受けた完全な本体。︹朱熹‐答程允夫書︺ (二)[2] 〘 副詞 〙 ある事柄を全般的・概括的に考えていう時に用いる語。一体。一体全体。 (一)(イ) 結論づけをするような場合に用いる。もともと。もとより。 (一)[初出の実例]﹁全体(ゼンタイ)私は生れ付て殺生は嫌でござる﹂(出典‥雲形本狂言・隠狸︵室町末‐近世初︶) (二)﹁通人だの通り者だのといふ奴は全体(ゼンテヘ)野暮だぜ﹂(出典‥滑稽本・浮世床︵1813‐23︶初) (二)(ロ) 特に、疑問の意を強く表わす場合に用いる。全くわからないという気持が含まれる。 (一)[初出の実例]﹁ぜんてへ是はどふいふ訳か、さっぱりわからねへ﹂(出典‥滑稽本・東海道中膝栗毛‐発端︵1814︶) (二)﹁﹃全体どうしたの?﹄さう云ってお加代が身を起した時﹂(出典‥暗夜行路︵1921‐37︶︿志賀直哉﹀一) (三)(ハ) こまかいことはともかく、大づかみに言う場合に用いる。おおかた。おおよそ。︹詞葉新雅︵1792︶︺ 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例