デジタル大辞泉 「刺」の意味・読み・例文・類語 し【刺】[漢字項目] ﹇常用漢字﹈ ﹇音﹈シ︵呉︶︵漢︶ セキ︵漢︶ ﹇訓﹈さす ささる とげ ︿シ﹀ 1 とがったもので突きさす。﹁刺客・刺激・刺殺・刺(しし)繍(ゅう)﹂ 2 そしる。﹁風刺﹂ 3 とげ。﹁有刺鉄線﹂ 4 名札。﹁名刺﹂ ︿さし︵ざし︶﹀﹁刺(さし)身(み)/絽(ろざ)刺(し)﹂ ﹇難読﹈刺(いら)草(くさ)・刺(いれ)青(ずみ)・肉(ま)刺(め) とげ︻▽刺/×棘︼ 1体表にある、堅くて先のとがった突起物。植物では、表皮が変化したもの︵バラ︶や葉・茎・托葉・根が変化した葉針︵サボテン︶・茎針︵サイカチ︶・托葉針︵カラタチ︶・根針︵シュロ︶などがある。動物では、ハリネズミ、ゴンズイやアカエイ、ウニなどにみられる。 2 木・竹・骨などの、細くとがった小片。﹁―を抜く﹂ 3 言葉に含まれた、相手の感情を傷つける皮肉や悪意。﹁―のある言葉﹂ [類語]いが・のぎ・綿毛 さし︻刺︵し︶︼ 1﹁米(こめ)刺(さ)し﹂に同じ。 2 ︵﹁緡﹂とも書く︶江戸時代、保管・携帯のため穴あき銭に通して用いた麻縄。ぜにさし。 3 ﹁刺し身﹂の略。﹁いか刺し﹂ いら︻▽刺︼ 1草木のとげ。いらら。 2 魚の背びれのとげ。 3 イラクサのこと。 し︻刺︼ 1突き刺すもの。とげ。はり。 2 なふだ。名刺。 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
精選版 日本国語大辞典 「刺」の意味・読み・例文・類語 とげ【刺・棘】 (一)〘 名詞 〙 (二)① 植物や動物の体表にある堅くて先のとがった突起物。植物ではバラやサボテンなどにみられ、動物ではハリネズミやウニなどにみられる。きょく。 (一)[初出の実例]﹁麦のとげが皆つんぬけるもんだ所で﹂(出典‥雑兵物語︵1683頃︶下) (三)② 竹・木などのとがった細片が人の肌につきささったもの。 (一)[初出の実例]﹁左の人さし指に有かなきかのとげの立けるも﹂(出典‥浮世草子・好色五人女︵1686︶四) (四)③ 飲食の際、魚の小骨などが、のどに刺さったもの。 (一)[初出の実例]﹁与風(ふと)咽吭へ其尖立﹂(出典‥随筆・耳嚢︵1784‐1814︶六) (五)④ 人の心を刺すようなもの。人の心を故意に傷つけようとするようなことば。 (一)[初出の実例]﹁賞(ほむ)る様でも何処やらに刺(トゲ)ある語(ことば)と察しはすれど受け流し﹂(出典‥婦女の鑑︵1889︶︿木村曙﹀一七) 刺の語誌 (1)トゲのほかにトギという言い方もあるが、文献で見るかぎり、いずれも近世以降の新しい語形である。 (2)①の意味では、古くは、ハリ、クイ、イギなどの語形が中古ないし中世の文献に現われる。 (3)②の意味ではソゲという形もあり、近世以降の上方系文献に認められる。 いら︻刺・&JISEDF9;・苛︼ (一)〘 名詞 〙 (二)① 草木のとげ。︹新撰字鏡︵898‐901頃︶︺ (三)② 魚の背びれのとげ。 (四)③ 植物﹁いらくさ︵刺草︶﹂の略称。︹新撰字鏡︵898‐901頃︶︺ (五)④ 昆虫﹁いらむし︵刺虫︶﹂の略称。︹弘治二年本節用集︵1556︶︺ (六)⑤ 金平糖(こんぺいとう)の角(つの)。 (一)[初出の実例]﹁金平糖︿略﹀近年は諸所にこれあり、団にして外面あまねく角あり角をいらという也﹂(出典‥随筆・守貞漫稿︵1837‐53︶二八) (七)⑥ ﹁くらげ︵水母︶﹂の異名。︹重訂本草綱目啓蒙︵1847︶︺ し︻刺︼ (一)〘 名詞 〙 (二)① 名刺。なふだ。 (一)[初出の実例]﹁礼成無レ厭来修レ刺、酒熟応レ歓引入レ堂﹂(出典‥菅家文草︵900頃︶一・入夏満旬、過藤郎中亭、聊命紙筆) (二)[その他の文献]︹晉書‐熊遠伝︺ (三)② 植物の、とげ。︹植物学語鈔︵1886︶︺ 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
動植物名よみかた辞典 普及版 「刺」の解説 刺 (バラ) 植物。有刺植物およびバラ科バラ属の蔓性または直立低木の総称 出典 日外アソシエーツ「動植物名よみかた辞典 普及版」動植物名よみかた辞典 普及版について 情報