員数（読み）インズウ

デジタル大辞泉 「員数」の意味・読み・例文・類語

いん‐ずう〔ヰン‐〕【員数】

 
かず。特に、ある枠内の一定のかず。定員。いんず。﹁員数をそろえる﹂﹁員数外﹂
[類語]人数・人員・頭数・頭(あたま)・定員・人口  

いん‐ず〔ヰン‐〕【員数】

「いんずう（員数）」に同じ。

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精選版 日本国語大辞典 「員数」の意味・読み・例文・類語

いん‐ずうヰン‥【員数】

 

(一)〘 名詞 〙 ( ﹁いんすう﹂とも。﹁員﹂も﹁数﹂もかずの意 ) 人や物のかず。特に、一定の枠内の数量や人数。いんず。いんじゅ。
(一)[初出の実例]﹁職員令第二︿謂。︿略﹀員者。員数也。官省寮司等。各有二員数一也。︿略﹀﹀﹂(出典‥令義解︵833︶職員)
 (二)﹁唯今金の員数元祿金・乾金の時分の半分になり﹂(出典‥政談︵1727頃︶二)
 (三)﹁Insū(インスウ) ナニホド﹂(出典‥和英語林集成︵再版︶︵1872︶)
 (四)[その他の文献]︹後漢書‐宦者伝︺

員数の語誌


(1)中国古典語の﹁員数︵=人数︶﹂と﹁員外︵=定員外の官︶﹂の﹁員﹂の意には違いがある。員数の﹁員﹂は、﹁かず﹂の意だが、員外の﹁員﹂は﹁一定枠のかず﹂の意味合いを持つ。日本で、﹁員数﹂の﹁員﹂に一定枠のかずの意味合いが顕著になるのは、幕末明治初期と考えられる。
(2)﹁一定枠のかず﹂という意味の﹁員数﹂は、明治二〇年代に入り一般的にはあまり用いられなくなるが、それは、同義の﹁定員﹂という新語が代わって使われるようになったからと思われる。

いん‐じゅヰン‥【員数】

  1. 〘 名詞 〙 ＝いんずう（員数）
    1. [初出の実例]「(いそぎ)員数(インジュ)の如く沙汰して」(出典：米沢本沙石集（1283）七)
    2. 「本意をとげ給ふべき員数(インジュ)なり」(出典：源平盛衰記（１４Ｃ前）一九)
    3. 「員数 インシュ」(出典：運歩色葉集（1548）)

いん‐ずヰン‥【員数】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「す」は「数」の慣用音 ) ＝いんずう（員数）
    1. [初出の実例]「ヤ、こりゃコレ、金の入ったる財布。どうして爰(ここ)には。員数(ヰンズ)もたしか三十両」(出典：歌舞伎・独道中五十三駅（1827）三幕)

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普及版 字通 「員数」の読み・字形・画数・意味

【員数】いん（ゐん）ずう

 
定員。︹後漢書、宦者伝序︺宦官には悉(ことごと)く閹人を用ふ。～永中に至りて、始めて員數を置く。中常侍四人、小門十人。
字通﹁員﹂の項目を見る。
  

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