デジタル大辞泉 「時分」の意味・読み・例文・類語 じ‐ぶん【時分】 1おおよその時期・時刻。ころ。﹁そろそろ着く時分だ﹂﹁若い時分﹂ 2 適当な時期。ちょうどよいころあい。好機。﹁時分を見はからって着手する﹂ [類語]︵1︶時期・頃・時間・時刻・刻限・時点/︵2︶時機・機会・チャンス・好機・時節・頃合い・頃おい・時(とき)・折(おり)・機・機運・潮(しお)時(どき)・潮合い・時宜・機宜・好期・適期・時分時・商機・勝機・戦機・千載一遇・タイミング・めった・得難い・稀(まれ)・かけがえのない・希(け)有(う)・盲(もう)亀(き)の浮(ふぼ)木(く)・一(いち)期(ごい)一(ち)会(え)・見せ場・決め所・思いがけない・思いがけず・待てば甘露の日(ひよ)和(り)あり・折よく・僥(ぎょ)倖(うこう)・ここぞ・一(いっ)世(せ)一代・最初で最後・図らずも・決定的瞬間・契機 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
精選版 日本国語大辞典 「時分」の意味・読み・例文・類語 じ‐ぶん【時分】 (一)〘 名詞 〙 (二)① 大体のとき。ころ。時期。 (一)[初出の実例]﹁重病日数積て合期ならぬ時分(ジブン)なりける間﹂(出典‥金刀比羅本保元︵1220頃か︶下) (二)﹁皆熊山へ向ひたる時分なれば﹂(出典‥太平記︵14C後︶一六) (三)[その他の文献]︹朱慶余‐送韋校書佐霊州幕詩︺ (三)② ちょうどよい時期。適当な時期。よい機会。また、その時期の状態。 (一)[初出の実例]﹁一座を張行せんと思はば、まづ時分を選び眺望を尋ぬべし﹂(出典‥連理秘抄︵1349︶) (二)﹁また、時分をも恐るべし。去年盛りあらば、今年は花なかるべき事を知るべし﹂(出典‥風姿花伝︵1400‐02頃︶七) (四)③ ちょうどよい年ごろ。嫁入り時。 (一)[初出の実例]﹁此方にも時分(ジブン)の娘早うお渡し申たさ﹂(出典‥浄瑠璃・仮名手本忠臣蔵︵1748︶九) (五)④ 食事をとるころあい。食事時。時分時(じぶんどき)。︹俚言集覧︵1797頃︶︺ (一)[初出の実例]﹁そりゃよかろう。善六も時分で有ふ、一所に来やひの﹂(出典‥歌舞伎・お染久松色読販︵1813︶序幕) (六)⑤ 連歌・俳諧で、狭義には夜分に対して昼間をいうが、広義には昼夜の総称に用いる。また各務支考は、その七名八体説において、付け方八体の一とし、昼夜・朝暮・明暗などをもって付けるのをいった。 (一)[初出の実例]﹁出る日 朝、時分に非ず﹂(出典‥俳諧・御傘︵1651︶一) 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例