密教美術(読み)ミッキョウビジュツ

デジタル大辞泉 「密教美術」の意味・読み・例文・類語

みっきょう‐びじゅつ〔ミツケウ‐〕【密教美術】

密教の展開とともに生み出された造形美術。諸尊の画像・彫像や曼荼羅まんだらを主に、密教法具類、灌頂堂などの建築を含む。

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精選版 日本国語大辞典 「密教美術」の意味・読み・例文・類語

みっきょう‐びじゅつミッケウ‥【密教美術】

  1. 〘 名詞 〙 仏教美術の一類。顕教美術に対置して密教関係の美術をいう。日本では、密教がもたらされて以来めざましく発展した。曼荼羅(まんだら)の図や密教諸尊の画像や彫像を主とするほかに、工芸では密教法具類、建築では密教特有の灌頂堂(真言堂)・多宝塔などがある。諸尊の像図は多面多臂のものが多く、種類も多い。

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改訂新版 世界大百科事典 「密教美術」の意味・わかりやすい解説

密教美術 (みっきょうびじゅつ)




︿︿

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6

 西︿西

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「密教美術」の意味・わかりやすい解説

密教美術
みっきょうびじゅつ


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密教美術の特徴


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曼荼羅

密教美術に特有なもので、ものの本質、中心、宇宙、道場を表し、完全無欠な世界の象徴として描かれ、掛幅として道場の堂内にかけられた。曼荼羅には、大日如来を中心に理の世界を表す胎蔵界と、円と方形を組み合わせて智の世界を表す金剛界の二系統があり、これを一対として両界(りょうがい)曼荼羅という。曼荼羅図は分解して五重塔内の中心柱や四天柱に描くことがあり、京都・醍醐(だいご)寺五重塔の初層、岩手県・中尊寺金色(こんじき)堂、京都・法界寺阿弥陀堂などにその例がみられる。両界曼荼羅のほかに、修法の性質によって特定の尊や経法に基づく別尊曼荼羅がつくられている。

[永井信一]

密教美術の展開


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密教法具


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百科事典マイペディア 「密教美術」の意味・わかりやすい解説

密教美術【みっきょうびじゅつ】

 
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「密教美術」の意味・わかりやすい解説

密教美術
みっきょうびじゅつ

 
忿調 ()  ()  ()   

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山川 日本史小辞典 改訂新版 「密教美術」の解説

密教美術
みっきょうびじゅつ


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旺文社日本史事典 三訂版 「密教美術」の解説

密教美術
みっきょうびじゅつ

密教に関する仏教美術の総称
平安初期から密教寺院で発達した。修法の本尊としての絵画・彫刻や,荘厳な法具がつくられた。画像は特に重要視され儀軌 (ぎき) にのっとってつくられた。金剛・胎蔵の両界曼荼羅 (まんだら) をはじめ,不動・降三世・軍荼利 (ぐんだり) ・大威徳・金剛夜叉の五大尊や,愛染明王などの明王像が描かれた。

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世界大百科事典(旧版)内の密教美術の言及

【平安時代美術】より

…ただし見方によって,894年(寛平6)の遣唐使廃止によって象徴される大陸文化との一応の絶縁までを弘仁・貞観あるいは貞観時代といって,それ以後の藤原時代と区別したり,10世紀中ごろのようやく和様化の顕著となってくる時期までを平安前期,以後を和様の完成からその展開の時期とみて平安後期のように二分するなど,諸説がある。これらの考え方の根底には,9世紀における華麗な密教美術の開花と,いわゆる一木彫像の示す存在感の強烈な印象が,一つの画期的なものであるという主張がうかがえる。それはたしかに奈良時代の古典様式とたたえられる調和的な様式から,それを破る方向への移行としてとらえられる。…

※「密教美術」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」