精選版 日本国語大辞典 「延喜」の意味・読み・例文・類語 えんぎ【延喜】 (一)平安時代、醍醐天皇の代の年号。老人星や三善清行の辛酉(しんゆう)革命説によって昌泰四年︵九〇一︶七月一五日改元。延喜二三年︵九二三︶閏四月、延長と改元された。出典は﹁尚書璇璣鈐(しょうしょせんきけん)﹂の﹁禹受レ紀、握二玄圭一出、刻曰、延喜之玉、王受レ徳、天賜レ佩﹂。 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
日本の元号がわかる事典 「延喜」の解説 えんぎ【延喜】 日本の元号︵年号︶。平安時代の901年から923年まで、醍醐(だいご)天皇の代の元号。前元号は昌泰(しょうたい)。次元号は延長(えんちょう)。901年︵昌泰4︶7月15日改元。この年1月、右大臣菅原道真(すがわらのみちざね)は左大臣藤原時平(ふじわらのときひら)の讒言(ざんげん)により、大宰権帥(だざいごんのそち)として大宰府に左遷された︵昌泰(しょうたい)の変︶。この政変にともなう混乱の収攬と、901年が天命が改まる年︵王朝が交代する革命の年︶とされる辛酉(しんゆう)にあたることから改元が行われた。﹃尚書旋璣鈐﹄を出典とする命名。延喜年間は、形式的ながら醍醐天皇による親政が行われ、後に延喜の治と呼ばれるようになった。 出典 講談社日本の元号がわかる事典について 情報
世界大百科事典(旧版)内の延喜の言及 【元号】より …災異改元は,奈良時代には恵美押勝の乱や凶作などを理由に行われた天平神護の改元(765)の一例があるが,これがしきりに行われるのは水災・疾疫による延長の改元(923)からで,以後地震,暴風,火災,飢饉,兵乱その他災異による改元がしばしば行われ,江戸時代にまで及んでいる。次に辛酉および甲子の年の改元は,901年(昌泰4)の辛酉の年に当たり,讖緯説の辛酉革命,甲子革令の思想に基づき改元の必要を説く文章博士三善清行の意見(意見十二箇条)によりこの年を延喜と改元したのが始まりで,次の辛酉の年961年(天徳5)に応和と改元したのについで,964年(応和4)の甲子の年には康保の改元が行われ,以後若干の例外はあるが,江戸時代の末に至るまで辛酉および甲子の年には改元するのが恒例となった。 ﹇改元の手続﹈ それでは改元はどのような手続によって行われるであろうか。… ※「延喜」について言及している用語解説の一部を掲載しています。 出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」