デジタル大辞泉 「手引」の意味・読み・例文・類語 て‐びき【手引(き)】 ﹇名﹈(スル)︽古くは﹁てひき﹂とも︾ 1 人の手を引いて、助けたり導いたりすること。また、それをする人。﹁お年寄りを手引きして道を渡る﹂ 2 案内すること。また、それをする人。﹁友人の手引きで名所を巡る﹂ 3 情報を提供するなどして手助けすること。また、それをする人。﹁内部に手引きした者がいるらしい﹂ 4 新たに始める人のために手ほどきをすること。また、そのための書物。﹁英会話の手引き﹂ 5 手で引くこと。手で引き出すこと。 ﹁御車は中門の外より―にて入らせ給ふ﹂︿栄花・音楽﹀ [類語]案内・道案内・ガイド・先達・露払い・指導・導き・誘導・先導・嚮(きょ)導(うどう)・助言・教示・訓示・アドバイス・コンサルティング・カウンセリング・教え・指南・教授・教育・訓育・教導・補(ほど)導(う)・善導・誘(ゆう)掖(えき)・鞭(べん)撻(たつ)・手ほどき・教習・コーチ・伝授する・講義する・講ずる・仕込む・叩(たた)き込む・育てる・導く・仕付ける・教鞭を執る・薫育・教化・教学・文教・育英・教える・ガイダンス・手を取る・示教・指教・徳育・知育・体育・矯正・薫陶・入れ知恵・洗脳・感化・徳化・醇化・啓発・啓蒙 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
精選版 日本国語大辞典 「手引」の意味・読み・例文・類語 て‐びき【手引】 (一)〘 名詞 〙 ( 古くは﹁てひき﹂とも ) (二)① 手で引くこと。手で引き出すこと。 (一)[初出の実例]﹁夏びきのてびきの糸をくりかへしことしげくともたえむと思ふな︿よみ人しらず﹀﹂(出典‥古今和歌集︵905‐914︶恋四・七〇三) (二)﹁御車は中門の外よりてひきにて入らせ給﹂(出典‥栄花物語︵1028‐92頃︶音楽) (三)② 導くこと。案内。また、それをする人。 (一)[初出の実例]﹁一、強竊二盗并放火事。右、格式之所レ判、罪責頗不レ浅、而云二手引一、云二下手一、無レ離二庄家一、況庄官所従中、粗有二其聞一歟﹂(出典‥高野山文書‐文永八年︵1271︶六月一七日・神野猿川真国三ケ庄々官連署起請文) (二)﹁六千貫埋れたる所を知て候へば、手引申て御辺に所得せさせ奉らん﹂(出典‥太平記︵14C後︶九) (四)③ 盲人などの手をひいて導くこと。また、その人。︹日葡辞書︵1603‐04︶︺ (一)[初出の実例]﹁座頭の坊たのむは手びき足まかせ旅の空へと思ひつく杖﹂(出典‥狂歌・徳和歌後万載集︵1785︶五) (五)④ 船の帆の手縄をひく役。帆をあやつることに関して指揮する役。︹合武三島流舟戦要法︵1795︶︺ (六)⑤ ある物事を知るための手ほどき。また、そのための書物。 (一)[初出の実例]﹁手引きをした作家の方が呆れてしまふ位、寺田は向う見ずな賭け方をした﹂(出典‥競馬︵1946︶︿織田作之助﹀) (七)⑥ かかわりあい。てづる。つて。えん。縁故。 (一)[初出の実例]﹁今図らずも拙き射芸が手引と為り﹂(出典‥経国美談︵1883‐84︶︿矢野龍渓﹀後) (八)⑦ ﹁てびきいと︵手引糸︶﹂の略。 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例