捕鯨(読み)ホゲイ(英語表記)whaling

翻訳|whaling

デジタル大辞泉 「捕鯨」の意味・読み・例文・類語

ほ‐げい【捕鯨】

 
   

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「捕鯨」の意味・読み・例文・類語

ほ‐げい【捕鯨】

  1. 〘 名詞 〙 鯨を捕えること。くじらとり。《 季語・冬 》
    1. [初出の実例]「捕鯨叙原」(出典:鯨史稿(1808頃)四)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

改訂新版 世界大百科事典 「捕鯨」の意味・わかりやすい解説

捕鯨 (ほげい)
whaling


42002000

3

12沿1416

 使17172135525119

17121750沿西1775西400416

 45m14411112336

 1846736230114675961退西184898



 160611︿︿m

 ︿17531820-30

 2050070017884239沿300400

 西

 ︿3326 80

 1760



 Svend Foyn186364861934

 892397220西沿190230130518941461909177731720西190412760589

 

 1904西05091868-1905西

 192419301930/314113849194778833342121931/3221932/33

 19319262653637

 沿2使21941/4242/4384845639

 2461548International Whaling CommissionIWC51

 219462GHQ50194621960/61749501906-661949/50

 1960/611961/6221


1960退IWCScientific CommitteeSC︿19631964196419651967

 707210IWCblue whale unitBWU122.567431975IWC78西

 IWC1973IWC77IWC200=PM

 SC調IWC調︿調10International Decade of Cetacean ResearchIDCR調調1978/7979IWC91440°

 80IWC82IWC︿85101沿86114=19854873沿883︿調

 198044433392169186962548544828628612020201982/83 

調92



1調 a b c調 

2調 a調 b調 調

IWC/SC3

1 調2

2 1016km

 調調IDCR

3- 調1906使1528cm

 

 ×/

調IDCR

3

 1975MSY︿×MSY

 1IMS MSY20%MSY90%2SMS MSY20%10%MSY090%3PS MSY10%

 1984IWC93730

 ︿1982FAO調調



出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ) 「捕鯨」の意味・わかりやすい解説

捕鯨
ほげい


2020︿212


捕鯨の歴史

有史以前から人類がクジラ類を捕獲し、利用していたことは、世界各地の遺跡からの出土品や原始画などによって知ることができる。初めは海岸に座礁したクジラを利用し、やがて接岸したクジラを小舟と手投げ銛(もり)や弓矢で捕獲するようになったと考えられるが、それが産業にまで発達したのはヨーロッパと日本だけであり、北アメリカではヨーロッパからの植民者による捕鯨が独自の発展を遂げた。

[大隅清治]

欧米

911西沿161716501001912

 17沿17121820301925

 1864()19241960退1986IWCInternational Whaling Commission


日本

()1119()()()15943()160611()()16753()西()()()()()()()()()()()()()()()()()()17()15()13()4133()()()()50080018203189932190740

 ()193491940沿1960198863


捕鯨の現況


196019828沿IWC

 7319801987

 沿10030198276019825()19883

 沿501988IWC70194720011352001()()


捕鯨操業と処理

捕鯨船は船体の大きさに比して強力な機関を備え、高速を出せ、曳鯨力に優れている。高いマストの上に見張り台があり、操業中は乗組員が交替でクジラの発見に努める。噴気などによってクジラを発見すると全速力で追いかけ、鯨探知機によって水面下のクジラの行動をとらえて船を近づけ、浮上する瞬間に捕鯨砲で銛を打ち込む。銛には長い綱がついていて船とクジラとを結び付け、逃亡や沈下を防ぐ。死んだ鯨体をブイでつるし、これにラジオブイ、標識旗、方向探知機の反射板とをつけて海上に放置し、操業を続ける。操業が終了すると集鯨をし、舷側(げんそく)に抱いて母船または基地まで曳鯨する。解剖甲板に引き上げられた鯨体はウィンチのような機械力と解剖刀で解体され、皮、肉、骨、内臓に分けられる。それらは細割され、骨、皮、内臓はボイラーに投入して鯨油をとり、肉、皮、内臓の一部は冷凍、冷蔵または塩蔵される。このようにして生産された鯨製品はそのまま市場に出荷されるか、あるいは加工のために工場へ送られる。

[大隅清治]

クジラの利用


()()()()()()()()()()


捕鯨の管理とクジラの資源保護


()()1920193119361937194619481949IWC1951IWC

 1960197210IWC退15141969169198239841IWC1982198619866119884IWC1992IWC退西NAMMCO()51993IWC沿1988IWC

 IWC200041IWCIWC沿()調81調調19871994西調2000調調82調

 IWC西1992IWC4019942001IWC


その後の動き

反捕鯨国のオーストラリアは2010年、日本の南極海での調査捕鯨の中止を求めて国際司法裁判所に提訴。国際司法裁判所は2014年、日本の南極海での調査捕鯨の中止を命じる判決を出した。これを受けIWCも調査捕鯨を再開しないよう求める決議を採択した。このため日本は、南極海での調査捕鯨から撤退し、北西太平洋での調査捕鯨も縮小を余儀なくされたが、2015年12月に捕獲数を削減して南極海での調査捕鯨を再開し、商業捕鯨再開をIWCに提案した。しかしIWC(2019年9月時点の加盟国88か国)の議決には加盟国の4分の3以上が必要であり、反捕鯨国数(48か国)と容認国数(40か国)とが拮抗(きっこう)する状況では打開が見込めないと判断し、日本は2019年(令和1)6月末にIWCを脱退した。同年7月から、調査捕鯨にかえて、31年ぶりに商業捕鯨を再開し、日本近海(日本領海と排他的経済水域)でミンククジラ、イワシクジラ、ニタリクジラの商業捕鯨を始めた。

 2020年時点で、IWC加盟国では、ノルウェーとアイスランド(1992年脱退後2002年再加盟)が中止決議に科学的根拠がないとして商業捕鯨を続けている。非加盟国ではカナダ(1982年脱退)とインドネシアが商業捕鯨を行っており、先住民生存捕鯨をアメリカ(イヌイットとマカ・インディアン)、ロシア(チュクチ先住民)、デンマーク領グリーンランド(イヌイット)、セント・ビンセント・グレナディーンズ(先住民)が実施している。IWC管理対象外では、日本のほか、アラスカ、カナダの極北地域、グリーンランド、デンマーク領フェロー諸島、カリブ海諸国、ソロモン諸島などで小型鯨類やイルカ漁がなされている。

[矢野 武 2020年8月20日]

『前田敬治郎・寺岡義郎著『捕鯨』(1952・いさな書房)』『福本和夫著『日本捕鯨史話』(1960・法政大学出版局)』『奈須敬二著『捕鯨盛衰記』(1990・光琳)』『桜本和美・加藤秀弘・田中昌一編『鯨類資源の研究と管理』(1991・恒星社厚生閣)』『高橋順一著『鯨の日本文化誌――捕鯨文化の航跡をたどる』(1992・淡交社)』『森田勝昭著『鯨と捕鯨の文化史』(1994・名古屋大学出版会)』『近藤勲著『日本沿岸捕鯨の興亡』(2001・山洋社)』『中園成生著『くじら取りの系譜――概説日本捕鯨史』(2001・長崎新聞社)』『石井敦・真田康弘著『クジラコンプレックス――捕鯨裁判の勝者はだれか』(2015・東京書籍)』『小松正之著『日本人とくじら――歴史と文化』増補版(2019・雄山閣)』『森下丈二著『IWC脱退と国際交渉』(2019・成山堂書店)』『大村秀雄著『鯨を追って』(岩波新書)』


出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

百科事典マイペディア 「捕鯨」の意味・わかりやすい解説

捕鯨【ほげい】

 
1011沿17181920使 ()()沿2040030 IWC19821987沿1988調沿調20102014
 

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「捕鯨」の意味・わかりやすい解説

捕鯨
ほげい
whale fishing; whaling

 
10111820沿
1948 IWC1960退1982 IWC IWC退1992退2002 19881987 1994西調2019 IWC退  

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

旺文社日本史事典 三訂版 「捕鯨」の解説

捕鯨
ほげい

クジラを捕ること
戦国時代,紀伊・土佐・長門・肥前など西国地方で銛 (もり) による突取 (つきとり) 捕鯨が行われ,江戸時代,網取捕鯨を考案。網取法は鯨を岸に追いあげ,網船の張った網に追い込み,銛を打ち込み縄で縛った。浦全体の共同作業が特色。鯨油採取が主目的であった。明治時代以後,ノルウェー式捕鯨業に代わる。近年,クジラ資源の保護という立場からきびしい捕獲制限がとられている。

出典 旺文社日本史事典 三訂版旺文社日本史事典 三訂版について 情報

世界大百科事典(旧版)内の捕鯨の言及

【壱岐島】より

…1652年(承応1)から領内総検地が行われ,56年(明暦2)には検地に基づいて田畑清帳が作成されて耕地の確定が行われ,以後の新開地は新清帳に記入するようになった。17世紀初めごろから瀬戸,芦辺,印通寺(いんどうじ)などの近海で捕鯨が行われて納屋場が設けられたが,61年(寛文1)に恵美須の捕鯨は松屋家,深沢家など8家の共同操業になった。80年代に網取法が考案され漁法が改良された。…

【紀伊国】より

…漁業は古くから発展し関東その他各地にも出漁し,進んだ漁法を伝えた。捕鯨業は日本でもっとも古い歴史をもつものの一つである。近世では1606年(慶長11)以降の銛突(もりつき)捕鯨法と77年(延宝5)以降の捕網鯨法の考案が注目され,捕鯨業は急速に発展した。…

【国際捕鯨取締条約】より

…クジラ資源の合理的利用を目的とする最初の国際捕鯨取締条約は1931年ジュネーブで署名され,36年に効力を発生した。この条約は翌37年発展的に解消し,同年新しい国際捕鯨取締協定がロンドンで締結された。…

【太地[町]】より


5.96km21606(11)77(5)1878100

【土佐国】より

…加工面では宇佐の播磨屋佐之助,中浜の山崎儀右衛門らが鰹節の改良と積出しにつとめ,江戸,上方で土佐節の名声を高めた。捕鯨業は近世初頭,安芸郡津呂(現,室戸市)の多田五郎右衛門が始めた。尾張から尾池四郎右衛門が来国して従事したこともあったが長続きせず,寛文年間(1661‐73)多田吉左衛門が従来の突取法に代わる網取法を紀州より導入,津呂,椎名(現,室戸市)と幡多郡窪津(現,土佐清水市)を漁場に発展した。…

※「捕鯨」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

タコノキ


12m7cm()...


コトバンク for iPhone

コトバンク for Android