デジタル大辞泉 「QRコード決済」の意味・読み・例文・類語 キューアールコード‐けっさい【QRコード決済】 QRコードによる電子決済。スマートホンなどでQRコードを提示して、店舗の端末で読み込む方式と、店舗側のQRコードをスマートホンのカメラ機能で読み込む方式の2種類がある。バーコード決済とともにコード決済と総称され、モバイル決済の手段として広く普及している。 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
日本大百科全書(ニッポニカ) 「QRコード決済」の意味・わかりやすい解説 QRコード決済きゅーあーるこーどけっさいQR mobile paymentQR code-based payment 正方形内に四角形のドットを配列して情報を表すQRコード︵二次元バーコード︶をスマートフォン︵スマホ︶やタブレットで読み取って、決済する手法。キャッシュレス決済の一つである。利用者はスマホなどにアプリをダウンロードし個人情報を銀行などの決済機関に登録すれば、物やサービスの決済時にQRコードを読み取ることで、銀行口座やクレジットカードから自動決済される仕組みである。QRコード決済には、(1)店頭などに掲示したQRコードを利用者が読み取って決済する店舗提示・利用者スキャン方式﹁MPM‥Merchant-Presented Mode﹂と、(2)利用者のスマホなどに表示したQRコードを店頭端末︵POS端末︶で読み込む利用者提示・店舗スキャン方式﹁CPM‥Consumer-Presented Mode﹂、の2方式がある。とくにMPM方式は、小売店にとって、クレジットカードや電子マネーの決済に必要な専用端末を用意する必要がなく、多くの場合、クレジットカード会社などに決済手数料を収める必要がない。小売店や決済サービス会社にとって、個人情報、商品名、決済額、決済日時などのビッグデータを蓄積でき、広告・宣伝などに活用できる利点もある。一方で、インターネットに依存した決済システムのため災害・停電時に利用できず、偽装QRコードなどから不正利用・決済されるおそれがあり、安全面に問題がある。 QRコードは日本の日本電装︵現、デンソー︶グループが1990年代前半に開発した二次元バーコードの一種で、縦縞(たてじま)で情報を表す一次元バーコードの数十倍~数百倍の情報量を迅速に伝達することが可能である。すでに中国やスウェーデンではQRコード決済が普及し、決済のキャッシュレス化が進んでいる。キャッシュレス化の遅れた日本では、2018年︵平成30︶にソフトバンクとヤフーが共同出資したQRコード決済サービス﹁ペイペイPayPay﹂が支払額の2割を還元するキャンペーンを実施したことで一気に認知され、﹁LINE(ライン)ペイ﹂﹁楽天ペイ﹂﹁オリガミペイ﹂﹁Jコインペイ﹂﹁d払い﹂﹁auペイ﹂や中国の﹁アリペイAlipay﹂など多様なサービスが登場した。日本政府はQRコード決済の普及で、2025年にキャッシュレス決済比率を4割に引き上げる目標を掲げている。日本でさまざまな決済アプリが乱立しても共通でQRコード決済を使えるように、経済産業省はQRコード決済の規格統一化を急いでいる。 ﹇編集部 2019年11月20日﹈ [参照項目] | QRコード | POS 出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例