東京會舘
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東京會舘本館(丸の内二重橋ビル) | |
種類 | 株式会社 |
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市場情報 | |
本社所在地 |
日本 〒100-0005 東京都千代田区丸の内三丁目2番1号 北緯35度40分39.5秒 東経139度45分41.0秒 / 北緯35.677639度 東経139.761389度座標: 北緯35度40分39.5秒 東経139度45分41.0秒 / 北緯35.677639度 東経139.761389度 |
設立 |
1920年(大正9年)4月24日 (有馬パラダイス土地株式会社) |
業種 | サービス業 |
法人番号 | 5010001008821 |
事業内容 |
宴会場、食堂の経営 食品製造およびその販売 |
代表者 |
渡辺訓章(代表取締役社長) 鈴木輝伯(代表取締役専務) |
資本金 |
37億1万1千円 (2018年3月31日現在)[1] |
発行済株式総数 |
3,463,943株 (2018年3月31日現在)[1] |
売上高 |
53億4,188万2千円 (2018年3月期)[1] |
営業利益 |
△15億568万4千円 (2018年3月期)[1] |
経常利益 |
△14億9,380万3千円 (2018年3月期)[1] |
純利益 |
1億353万2千円 (2018年3月期)[1] |
純資産 |
73億7,518万9千円 (2018年3月31日現在)[1] |
総資産 |
137億1,188万2千円 (2018年3月31日現在)[1] |
従業員数 | 446名(2018年3月31日現在)[1] |
決算期 | 3月31日 |
主要株主 |
サントリーホールディングス(株) 9.37% 日本生命保険相互会社 5.16% (株)三菱UFJ銀行 4.95% (株)みずほ銀行 3.66% (2018年3月31日現在)[1] |
外部リンク | https://www.kaikan.co.jp/ |
株式会社東京會舘︵とうきょうかいかん、英: Tokyo Kaikan Co., Ltd.︶は、宴会場、結婚式場、レストラン事業を展開する日本の企業。贈答用の洋菓子や料理缶詰の販売も手がけ、婚礼事業ではテイクアンドギヴ・ニーズ︵T&G︶と提携している[2]。
エントランス外観
エントランス内観
1922年︵大正11年︶、﹁民間初の社交場﹂として皇居前に建てられた田辺淳吉設計によるルネサンス様式の初代本館で開業し[3]、当初から本格的なフランス料理を提供[4]。戦後、数年間は連合国総司令部︵GHQ︶に接収され、将校クラブとして営業する[4]。1971年︵昭和46年︶12月には、谷口吉郎の設計にて建て替えられた二代目本館が竣工し[3]、世界的芸術家や政財界の大物が訪れ、エリザベス女王夫妻︵1975年︶も迎えた[4]。また文化人にも愛され、井上靖や三島由紀夫らの著作にも登場してきた[4]。
初代本館の竣工当時の外観
竣工当時の東京會舘︵左︶と帝國劇場︵右︶
二代目本館
1920年︵大正9年︶4月24日 - 設立。
1922年︵大正11年︶11月1日 - 田辺淳吉の設計によるルネサンス様式の初代本舘が竣工。
1923年︵大正12年︶- 1927年 - 関東大震災の影響で休業する。
1940年︵昭和15年︶12月 - 大政翼賛会が発足すると、突如接収され、ここに中央本部が置かれた。1942年から1945年まで﹁大東亜会館﹂と改称された。
太平洋戦争後、数年間はGHQに接収され、将校クラブとして営業する。
1949年︵昭和24年︶5月 - 東京証券取引所︵現‥東京証券取引所第二部︶に上場。主幹事証券は日興證券︵現‥SMBC日興証券︶。
1949年︵昭和24年︶5月20日 - 政府の要請で経営難となったホテルテートを運営する新会社﹁ホテルテート﹂を東京會舘を中心として設立[9]。
1959年︵昭和34年︶10月14日 - 国有財産ホテルテートの土地・建物が東京會舘に払い下げられる[10]。
1960年︵昭和35年︶2月1日 - ホテルテート跡地に開業する﹁パレスホテル﹂が分離発足[11]。
1971年︵昭和46年︶12月 - 谷口吉郎の設計による二代目本館が竣工。
2015年︵平成27年︶1月31日 - 二代目本館の営業を終了し、建て替えを実施。
2019年︵平成31年︶1月8日 - 丸の内二重橋ビルの一部となる形で新本館︵三代目︶の営業を開始[12]。
概要[編集]
丸の内二重橋ビル内にリニューアルオープン[編集]
東京會舘と隣接し同様に老朽化していた富士ビルヂング、東京商工会議所ビルの3棟が一体で建て替えられることになり、2019年︵平成31年︶1月8日、完成した丸の内二重橋ビルに三代目となる新本館をリニューアルオープンした[2]。 新本館の丸の内4th通り外壁には長さ72mにわたる20枚のレリーフを設け、正面玄関の庇には初代本館からヒントを得たという重厚なアーチ状の装飾梁を設置[3]。またこれまでなかった長大な専用車寄せも備えられ、来訪者がスムーズに受け入れられるようになった[3]。 1階エントランスロビーは2層吹抜けとし、二代目本館ロビーで設けられた猪熊弦一郎作モザイクタイル壁画﹁都市・窓﹂を保存展示[3]。さらに初代本館から三代に渡り引き継がれたシャンデリアは従来の部品を解体清掃し階段室最上部に移設された[3]。 メインバンケットルーム﹁ローズ﹂︵2000名規模まで収容可能︶は、建物がGHQに接収された際、天井を見上げた将校がほのかなピンク色の装飾がバラのように美しいと称賛したことから、﹁ローズ﹂と名付けられた逸話があり、新会館でもその名前がそのまま継承された[5]。丸の内エリアでは最大のバンケットで、国際規模の催しにも対応する[6]。初代本館の貴賓室を再現した﹁バイオレット﹂は、シャンデリア、ミラー、マントルピースは大正時代のものを使用[5]。カーペットやカーテンの柄も、初代本館の写真を見ながら二代目本館のときよりも忠実に再現した[5]。7階の皇居を望むチャペルの壁面は、皇居との連続性を意識し石垣とし、ひとつだけ、ハートの形の石が隠れている[5]。 レストラン・バー・会員制クラブ・ショップが営業し、朝からこっそり酒が飲めるように牛乳を使ったカクテルはマッカーサー元帥も愛飲したといわれ、メインバーで楽しむことができる[4]。会員制のユニオンクラブには、各界著名人が多数在籍。クッキングスクールも併設し現役のシェフが講師を務める。 芥川賞及び直木賞の記者会見や受賞式会場として長年利用されてきたほか、多くの出版系授賞式の舞台となっているため、作家や文芸家にとっては、憧れの場所であり続けている[7]。 みどり会の会員企業であり三和グループに属している[8]。沿革[編集]
東京會舘が運営する他の会館・施設[編集]
●如水会館 - 如水会︵一橋大学の同窓会︶が所有する会館における宴会場・食堂の運営を受託 ●旧古河邸本館︵大谷美術館︶ - 邸宅ウエディングを東京會舘がプロデュース ●大手町 LEVEL XXI 東京會舘 - アーバンネット大手町ビル21階 ●銀座スカイラウンジ - 東京交通会館15階 ●特別食堂日本橋 - 日本橋三越本店本館7階関連項目[編集]
●﹃東京會舘とわたし﹄ - ﹃サンデー毎日﹄2014年6月8日号~2015年8月2日号に連載された辻村深月の小説。毎日新聞出版から刊行され、後に文春文庫化[13]。 ●三神良三 - 元社長。 ●今井清 - 酒場主任を務める。脚注[編集]
注釈・出典[編集]
(一)^ abcdefghij株式会社東京會舘 (28 June 2018). 第124期︵平成29年4月1日 - 平成30年3月31日︶有価証券報告書 (Report).
(二)^ ab︻リーダーの素顔︼東京會舘 渡辺訓章社長(60)新本館開業 現場主義で業績回復﹃産経新聞﹄朝刊2019年1月16日︵経済面︶2019年1月17日閲覧
(三)^ abcdef近代建築 2019, p. 70.
(四)^ abcde﹁東京会館 丸の内・3代目の新本館 高層ビル内に歴史継承 大宴会場、より華やか﹂﹃毎日新聞﹄朝刊 東京版24頁 2019年2月17日
(五)^ abcd東京人 2019, p. 110.
(六)^ 東京人 2019, p. 109.
(七)^ “News Letter”. 東京會舘. (2018年7月11日) 2021年3月6日閲覧。
(八)^ メンバー会社一覧 - みどり会
(九)^ 株式会社パレスホテル50年のあゆみ 2013, p. 13.
(十)^ 株式会社パレスホテル50年のあゆみ 2013, p. 14.
(11)^ 株式会社パレスホテル50年のあゆみ 2013, p. 15.
(12)^ ﹁東京会館が新装開業﹂﹃読売新聞﹄朝刊2019年1月9日︵都民面︶。
(13)^ “本の話 インタビュー・対談 結婚式、直木賞受賞、そして﹃東京會舘とわたし﹄。ミステリーのように不思議なご縁で導かれた大好きな場所”. 文藝春秋 (2019年10月11日). 2021年3月6日閲覧。