(このエッセイは微妙にではありますが前回のエッセイと繋がっています) ーーーーーー 移動教室の夜は、どうして好きな人の話になるんだろう。 中2のときもそうだった。僕は口を割らなかったが、2つ隣の布団で寝ていた同級生は僕と同じ人を好きだと言った。彼は騒がしくもなければ静かでもない、嫌われてはいないがモテてもいない、つまりは普通の中学生だった。 会話はヒソヒソと続き、就寝時間を軽くすぎた頃、突然彼が「あー!」と、必殺技を出すときのような声量で叫んだ。 「あー! 〇〇、おかしてえー!!」 それは、さっき好きだと言った女の子の名前。当然周りは静まり返ったが、「何言ってんだよー」と苦笑いが起きた程度で、会話はまたヒソヒソと続いた。あの山ちょくちょく噴火するのよみたいな感じで、その内容については誰も触れていない。 下ネタに疎かった僕も、状況的に何らかのワードであることは想像ができた。 男子同士で誰かが
小児(男児)を模したラブドールの購入・使用をめぐる議論がツイッター上で話題だ。 小児性愛嗜好をもつ男性の、オープンアカウントで公開された「ショタラブドール購入・使用レポ漫画」に端を欲した騒動は、ツイッター上で「ラブドール」がトレンド入りするほどの物議を醸した。 このレポート漫画や小児型のラブドールを所持することそのものに対する関する個人的な見解はおいおい述べていくとして。この騒動に関連し、私がどうしても言葉を尽くしたいと思うに至ったツイートが他にある。 「小児型ラブドールを使用することで小児への性加害が助長されると言うなら、とっくに海賊漫画に影響されて大航海時代が来ている」(意訳)というものである。このツイートを晒したいわけではないので、直接の引用は避けるが、間違いなくこういう意図のツイートが流れてきた。 私が見た時点で、数千RTはされていた。 まあそして、このツイートだけではない。ちょっ
「なぜ人を殺してはいけないのか?」に対するニーチェの答えが「すごい」と騒がれているが、実はもっとぶっ飛んですごい 『たまたま「これがニーチェだ(永井均)」を読んでいたら「なぜ人を殺してはいけないのか?」という問いにニーチェがどう答えたかという話があったので一部引用してみます。』 という小野ほりでいさんのツイートに対し、「ニーチェの答えがすごい」というコメントがいくつも寄せられています。 その小野ほりでいさんのツイートで引用されたのは永井均『これがニーチェだ』の以下の部分です: この問いに不穏さを感じ取らずに、単純素朴に、そして理にのみ忠実に、答える方途を考えてみよう。相互性の原理に訴える途しかないー きみ自身やきみが愛する人が殺される場合を考えてみるべきだ。 それが嫌なら、自分が殺す場合も同じことではないか、と。だが、この原理は、それ自体が道徳的原理であるがゆえに、究極的な説得力を持たない
先日娘と話す機会があって、その後少し考え込んでしまったので、文章にしてまとめてみようと思いました。 きっかけは大学生の娘がバイトの愚痴を話していて、その流れで「○○ちゃんとか数人はパパ活で毎回5万とか貰ってるから、羨ましいとか思っちゃうよ」と呟いたことでした。 先に言っておきますが、もちろん私はパパ活なんて娘には絶対にやってほしくありませんから、娘にこう言いました。 私「そんなおじさん達にお金で買われるなんて気持ち悪くないのかね」 娘「ん?でも○○ちゃんとか、アナ雪2一緒に見ただけで5万貰ってるんだよ。当たり前だけど、体の関係とかないし。」 私「でも、そんなこと言ったって相手は絶対体目当てでしょ。今はたまたま、まだなだけで」 娘「キモイから絶対無理って言ってたから無いと思うよ。最近は食事とか映画だけでお金くれるおじさん多いし、大学生なら簡単に稼げるんだよね。私は怖いし気持ちからやらないよ?
アメリカ版『コスモポリタン』誌と非営利の調査報道機関『タイプ・インベスティゲーションズ(Type Investigations)』との1年にわたる共同調査で明らかにされた、アーミッシュの近親相姦とレイプ、性的虐待の戦慄の文化とは――。 Photos: Getty Images From COSMOPOLITAN ※アーミッシュとは、アメリカやカナダの一部で自給自足の生活を送るドイツ系移民のキリスト教の一派のこと。宗教的理念に基づき、米国へ移民してきた当時のままの生活様式を送っている。 セイディ*の記憶は、断片的だ――真夜中、ベッドがきしむ音が聞こえる。兄弟のひとりが、部屋に忍び込んできたのだ。マットレスの端まで体を引っ張られ、下着を剥ぎ取られる。兄弟は片足を床の上に残したまま、体を覆いかぶせてくる。 夕暮れ時、豚小屋でエサをやり終えると、別の兄弟が掴みかかってきた。引き裂かれたドレス、エプ
出演者が痛がる様子を笑いの対象にするようなバラエティー番組の演出について、BPO=放送倫理・番組向上機構は、青少年がまねをしていじめに発展する危険性があるなどとして、制作者に配慮を求める見解を出しました。 BPOの青少年委員会は、出演者が痛がる様子をみんなで笑うようなバラエティー番組について、視聴者から「いじめを助長する」といった意見が継続的に寄せられていたことを踏まえ、去年8月から審議を行っていました。 その結果、15日「見解」を発表し、青少年がまねをしていじめに発展する危険性や、いじめを傍観することを許すことにつながる懸念もあると指摘しました。 さらに最新の科学的見地から「青少年の共感性の発達や人間観に望ましくない影響を与える可能性がある」と指摘されているとして、制作者に対して配慮しながら番組を作るよう求めています。 BPOの青少年委員会では、平成19年にもバラエティー番組のいわゆる「
オンラインでもオフラインでもしばしば思うことがある。 今日の日本社会では、ネットであれテレビであれ 「バッシングを公認されるような過失・落度のある相手は、どれだけ叩いても構わない。その際、相手がどうなるかは配慮しなくて構わない。それが社会だ と言いたくなる風景がしばしばみられる。 なにか不祥事や事故があったら、法的責任が問われるだけでは済むとは限らない。 その責任者は罵倒され、ときには土下座させられる。 法的責任を追求するのとは別に、“感情を納得させる”ために罵倒すること・土下座させることを正義とみなす空気が発生することもある。 もちろん、そうした罵倒や土下座に警察が口出しをすることはない。 最近になってようやく、マスメディアが苦言を呈するようになったぐらいだ(ただし、マスメディアが煽ることもまだある)。 罵倒や土下座強要は、被害届を受理するほどのものではないし、仮にそれで誰かがうつ病にな
t_yano @t_yano 飲み物や、おにぎりやサンドの類を売っておきながらゴミ箱を設置しないのは、なんか倫理に反してる感じがするんだよな。その場でゴミが出るものを売ってるなら捨てる場所も用意して欲しい twitter.com/trainhotel/sta… 2024-01-28 22:15:10 ニッポン鉄宿紀行 @trainhotel ゴミ箱撤去は、マジでやめて欲しい。JR東日本の駅ナカ売店で何か買ってもそのゴミを捨てられないとか、困りすぎます。因みに西武鉄道でこれをやられてから、よほど理由が無い限り、ほぼ一切、駅の売店でモノを買わないと決めています・苦笑。 twitter.com/e7_sg_gotsu/st… 2024-01-28 11:03:19
政治家と宗教の関係性が表沙汰になって、はてなみたいなインターネットの一部界隈では統一教会と政治家の関係性の話題で持ちきり ネット検索にも事件の関連ワードの上位に「統一教会」の名前が出る始末 そして、表立って触れられることはないかもしれないけど、恐らく今後政治家は統一教会から距離を取っていき、少なからず組織は弱体化するはず 誰だって殺されたくはないだろうしね 結果的に、山上徹也の思いは、直接的ではないにしろ少なからず叶うことになる 犯人の意図とは微妙に離れる形にはなったけど 今回のケースはテロリズムの有効性を示しちゃったね どうしても暴きたい・広めたい話があるのなら 要人を襲撃し、捕まったら理由を伝えればいいって
1988年の再起コンサートで歌う美空ひばりさん=東京ドーム (c)朝日新聞社 第70回という節目を迎えた「NHK紅白歌合戦」。今年の目玉は、1989年に死去した美空ひばりをAI(人工知能)で復活させ、30年ぶりの新曲として12月18日に発売された「あれから」を披露することだ。 【過去20年間で出場回数の多い歌姫は誰だ!? ランキング表はこちら!】 同曲のメモリアル映像では、北野武や指原莉乃らが出演。北野は「美空さんの最高傑作かと思うぐらい、いい歌」、指原は曲を聴いた時に涙を流し、「今は近くにいない人を思って聴くと、涙が出ちゃうんじゃないかな」とコメントした。 AIで復活した美空ひばりについては、制作の舞台裏を描いたドキュメンタリーが、9月にNHKで放送されている。番組のホームページには、視聴者の感想として「めっちゃ泣いた。すごいプロジェクト。すごい番組。永久保存版。全国民に見て欲しい」、「
功利主義に向き合う いきなりだが、どうもおれは功利主義者らしい。反出生主義などの持論を述べていたら、そう指摘された。 なるほど、反出生主義論者のベネターの考え方は功利主義的かもしれない。 とはいえ、おれは功利主義をよく知らない。「最大多数の最大幸福?」くらいのものだ。なので、おれは本を読んでみることにした。 功利主義 (岩波文庫) たとえば、有名なJ.S.ミルなどはなんといっているのだろう。『功利主義』の冒頭はこんな文章で始まる。 正と不正の判断基準をめぐる論争は、解決に向けた進展が少しも見られない。人間の知識の現状を作り上げている環境要因のうちで、これほど期待はずれなものはほとんどない。 最も重要なテーマに関する思索でありながら、長いあいだ立ち後れたままであり、期待はずれという点でここまで際立っている環境要因はほとんどない。 哲学が誕生して以来、最高善に関する話題、あるいは同じことになる
支持率が急落する中、菅総理が辞任を表明。「衝撃が走る」と騒ぐ政治記者。仮に菅総理に、「繰り返しで切り抜け、決して余計なことは言わずに、質問をはぐらかす言い方で切り抜けるしかありません」と記者会見の対応を指南して政権の延命に手を貸す政治記者がいたらどうだろうか?実は、これは21年前に起きたことだ。 記者が権力の側に立って物事を考えるという衝撃の事実だった。その真相は?政治権力と記者の関係とはどうあるべきか?政治が混迷を深める今、敢てこの問題を通してメディアの在り方を問う。(写真は筆者撮影の「指南書」) 元NHKエース記者が口にした「指南書問題」かつて政治部のエース記者と言われ途中でNHKを去ったOBに会ったのは2019年の夏だった。品の良さを感じる小料理屋の奥座敷で、OBと向き合った。政治を取材するとはどういうことか。そういう話をしている時に、OBがふと口にした。 「指南書問題、あれは駄目だ
サッカーのカタール・ワールドカップ(W杯)はグループリーグ(GL)が終了し、3日(日本時間4日)から決勝トーナメントが始まった。そんな中、GLでさまざまなVAR判定が議論を呼んだことを受け、VAR擁護派だった元イングランド代表FWスタン・コリモア氏は心変わり。「彼はVARが消えてしまうことを望んでいる」と英紙が報じた。同氏は“三笘の1ミリ”と言われた日本―スペイン戦の判定についても「道徳的に間違いだ」などと主張しているという。 【画像】「カメラマンに脱帽」 真上から見るとひと目で分かる、日本VAR弾の証拠写真 英紙「ミラー」はGLのポーランド戦でアルゼンチンFWリオネル・メッシがVARの結果PKを与えられたこと、その24時間後には日本のVAR騒動があったことに言及。その上で「ミラー・スポーツ」でコラムニストを務めている元イングランド代表FWコリモア氏について「導入当時はVARの大の擁護者だ
道徳形而上学の基礎づけ (光文社古典新訳文庫) 作者:カント 発売日: 2013/12/20 メディア: Kindle版 先日に「性的モノ化」についてあーだこーだ書いたが、それと関連しているかもしれない内容。 フェミニズムとかジェンダー論とかが市井に浸透して、男性たちもそういう考え方を学ぶことによって生じている副作用とか弊害とかのひとつが、「性愛や女性との関わり方に関する道徳を学んで実践することで、女性と仲良くなったり女性からの信頼を得られたりすることができる」と感じてしまう男性があらわれることだ。 つまり、男性の側が性や愛について「ただしい」意見を言ったり「正解」の振る舞い方をしたりすると、女性の側から仲良くなってくれたり優しくしてくれたりこちらを信頼してくれたりするなどのご褒美が与えられるはずである、という期待や予断のような感覚を抱く男性が増えているかもしれない、ということである。 す
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