電子部品パッケージ(外周器:がいしゅうき)とは、電気製品を構成する個別部品の外形を構成する部分であり、通常は小さな電子部品を包む合成樹脂金属セラミックを指す。

1mm方眼紙上のチップ抵抗(3216サイズ)
アキシャルリード
電解コンデンサ

機能・要求

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(一)湿

(二)

(三)

(四)[1]

(五)

(六)

(七)

(八)

(九)[2]

[3]使

個別受動部品

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アキシャル部品とラジアル部品 こういった形態の部品はリード部品と呼ばれる。

 discrete component

1990使2009axialradiallead [4]

半導体部品

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歴史

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1980 DIPSIPSOPQFPLCCPGAPin Grid Array LSIBGA

ICICCPU使1980UV-EPROMIC1CPUROMRAM2-8PoPPiP

材質

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2000使

端子

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使[5]BGA使

使[1]

封止材

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()湿使

使使使

湿使

CPU使使使使使DRAM

使

規格

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半導体パッケージの規格にはJEDECJEITAなどがあるが、これらの規格で分類されないメーカー独自のパッケージも数多く存在する。また、メーカーのカタログやデータシートでは、必ずしもJEDECやJEITAの規格名称が使われるわけではなく、メーカー間の表記方法も統一されていない。

以下に半導体部品のパッケージについて記述する。

挿入形 (Pin insertion type)

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箱型・缶状のパッケージから、プリント基板やソケットに差し込むリード線を出した形態を基本とする。初期の集積回路を代表する形態であり、近年においてもピン数が少ないトランジスタ、IC等で使われている。

DOパッケージ (Diode Outline)

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使

TOパッケージ (Transistor Outline)

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Transistor OutlineIC使



CAN1[6]使使使


使



使Ga使使



A使

使

TO-3使使







TOSIP5TOSIP[7]TO
 
Cer-DIP(D8086)
IntelPrefix"C"Ceramic-DIP"D"Cer-DIP"P"Plastic-DIP

DIP (Dual In-line Package)

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[8][9][10]

Ceramic-DIP

IC1DIP[11]使

Cer-DIPC-DIP

IC2()[12]DIP

Plastic-DIPP-DIP

ICDIP使

[2]

Ceramic-DIPCer-DIP使21[13][2]

P-DIPICIC使[14][15][16]

MIL沿MILICISO/IECICMIL[17]

SIP (Single In-line Package)

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9ピンのSIPパッケージの例。

IC使IC使 DIPICIC使

ZIP (Zigzag In-line Package)

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SIPSIP100 SIP使

PGA (Pin Grid Array)

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PGAパッケージの例

剣山のように格子状にピンを立てたもの、特にセラミック製をCPGA(Ceramic PGA)、ソケット実装専用のプラスチック製をPPGA(Plastic PGA)と呼ぶ。エポキシモールドではなくフリップチップ接続によりインターポーザ上にダイを載せたFC-PGA(Flip Chip PGA)も通常はPPGAに含める。ソケットにより容易に交換できることから、パーソナルコンピュータのCPUのパッケージとして多く採用されている。[注 18]

表面実装形

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Surface mount typeCSP (Chip size package) mBGA (Micro ball grid array) IC (SMT, Surface mount technology) [19]
 
TSOP

SOP (Small Outline Package)

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2QFP2SOIC (Small Outline Integrated Circuit) DSOSOSOPTSOP (Thin SOP) TSOPTSSOP (Thin Shrink SOP)
 
QFPパッケージの例

SOJ (Small Outline J-leaded)

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SOPJDRAMICSOJLOCLead On Chip[20][2]SOJSOP使

CFP (Ceramic Flat Package)

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Ceramic-DIPCer-DIP使Cer-DIP使使

SOT (Small Outline Transistor)

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その名の通りトランジスタのために開発された超小型パッケージで、TOパッケージと同様に様々な形状があるが、トランジスタ用のパッケージであるためピン数が3ピンのものからあることが大きな特徴である。 トランジスタだけでなくIC用にも広く使われている。同じ形状でもメーカーによって呼称にかなりばらつきがある。SOTとして規定されている形状は、一部TOパッケージの表面実装用のものと重複している。

QFP (Quad Flat Package)

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QFP(Quad Flat Package) 4SOP[21]4 QFP LQFP(Low Profile Quad Flat Package)  TQFP(Thin Quad Flat Package) HQFP(Quad Flat Package with Heatspreader) [22]

PLCC (Plastic leaded chip carrier)

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PLCC(Plastic leaded chip carrier) QFPJPlasticQFJQuad Flat J-leaded PackageLCCPlasticLCCLeaded Chip CarrierQFP
 
BGA

BGA (Ball grid array)

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使 QFP BGA CPU使

TBGATape Ball Grid ArrayTAB使BGA[3]

MR-BGA(Metal Coating Rubber Ball grid array)





1990


LGA (Land grid array)

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LGA

BGA BGA使 BGA CPULGA775LGA115xLGA1156LGA1155LGA1150LGA1151LGA1200LGA1700LGA1366LGA2011AMDOpteronSocket FRyzen ThreadripperSocket TR4IBMPOWERNECSX-8

CPU

LLCC (Lead less chip carrier)

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Leadless Chip Carrierパッケージの例

80286使QFN (Quad flat no lead package) [23]

TCP (Tape carrier package)

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QFP[24]TABTape Automated Bonding[3]

LLP (Leadless Leadframe Package)

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ICMSOPTSSOPTQFPCSP [?]LLPSOJQFJLGA0.8mm422使

DFN (Dual Flatpack No-leaded)

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LLPLLPCSP2414QFNLLCCDFN LLPLLPDFN/QFNSOJ[25] LLP使DFN使0.75mmDFNLLPJEDECDFNJEDEC DFN使LLP

COB/COF/COG

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COB, Chip on board

COF, Chip on film, Chip on flexCOB

COG, Chip on GlassCOFIC使

WLCSP (Wafer Level Chip Scale Package)

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FOWLPFIWLPFanInWafer Level Package[4]

FOWLP (Fan Out Wafer Level Package)

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チップの端子から配線を引き出す再配線層を半導体工程で作り、外部端子につなげる。パッケージの面積が半導体チップ面積より大きく、チップの外側まで端子を広げること(fan out)ができるのでチップ面積と比べて端子数が多い用途でも採用できる[4]

関連用語

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リードフォーミング

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使
 
インターポーザーを使用したCSP
 
リードフレームを使用したCSP
LLPは上の構造、DFNは下の構造である。

フリップ・チップ接続

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Flip chip bonding1IBMC4Controlled Collapse Chip Connection[5]C4[6][26]

CSPChip size package (Interposer) BGALGALLPDFN使0.8 mmBGALGAJEITAFPGAFLGABGAJEDECDSB (Die size BGA) 

ウエハーレベルCSP

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CSP (Wafer level CSP) CSP

 (Chip on tape, COT) 1

KGD(Known Good Die)とは、パッケージ化されていないダイの状態で検査され良品と判定された中間製品である。通常はパッケージ後に行なわれるバーンインといった出荷検査に合格した良品である事が保証されているダイであり、主にMCM用やSiP用に必要とされる。


MCPMulti Chip Package1BGAQFPMCP

MCMMulti Chip Module1MCP2/3

RFICMCU[27]

SiPSystem in PackageMCPCPURAM/ROM11MCM3MCMSiP
 
PoP
A:SoCチップ B:フラッシュ・メモリー・チップ
1.インターポーザー/サブストレート 2.はんだボール 3.基板
 
PiP

PoP (, Package on Package) 使KGD

PiP (パッケージ・イン・パッケージ, Packege in Package) とはPoPが同方向に積層するのに対して、下層のサブパッケージを上下反対に取り付けたもの。例えばマイクロコントローラーとSRAMを1つのICにする場合、SRAMを上下反対(ハンダ面が上を向く)にしてその上にインターポーザーを介してマイクロコントローラーを乗せる。パッケージの中に両面基板が入っているような形態になる。PoPよりパッケージのピンを減らせるメリットがあるが、下層のサブパッケージに基板から直接電源を供給できない。

インターポーザー

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インターポーザを用いたパッケージ例(FC-PGA)

インターポーザー(Interposer)は上面にベア・チップを搭載し下面に端子を備えるプリント基板。従来のリードフレームとモールドの役割を兼ねる。サブストレートとも呼ばれ、主にマイクロプロセッサやチップセットでこの呼称が使われる[注 28]

リード・フレーム

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リード・フレーム(Lead frame)とはDIPパッケージなどのインターポーザを使用しないパッケージでリード端子とダイの保持を行なう金属板または金属線の集まりのこと。ダイの保持部分はグランド端子が担当する[7]

ウインドウ

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ウインドウ (Window) とはパッケージに窓が付いているもの。JEITAでは「D」で、JEDECでは「C」で表される。

シュリンク・ピッチ

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Shrink pitchJEITAJEDEC1DIPZIPPGASOPSDIP1.775 mmSZIP1.775 mm1.25 mmSPGA1.27 mmSSOP1.000.800.650.500.40 mmS

ファインピッチ・パッケージ

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JEDECJEITA1BGALGA0.8 mmQFP0.5 mmFFBGAFLGAFQFP

ウルトラ・ファインピッチ・パッケージ

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ウルトラ・ファインピッチ・パッケージ (Ultra fine pitch package) はJEITAとJEDECの分類の1つで、端子間隔が0.25 mm以下のパッケージのこと。

ベリー・シン・パッケージ

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ベリー・シン・パッケージ(Very thin package)はJEITAとJEDECの分類の1つで、パッケージの基板上での取り付け高さが0.80 mm以上1.00 mm以下のパッケージのこと。

ベリー・ベリー・シン・パッケージ

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ベリー・ベリー・シン・パッケージ(Very-very thin package)はJEITAとJEDECの分類の1つで、パッケージの基板上での取り付け高さが0.65 mm以上0.80 mm以下のパッケージのこと。

ウルトラ・シン・パッケージ
ウルトラ・シン・パッケージ (Ultra thin package) はJEITAとJEDECの分類の1つで、パッケージの基板上での取り付け高さが0.50mm以上0.65mm以下のパッケージのこと。「U」で表される。

エクストリームリイ・シン・パッケージ

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エクストリームリイ・シン・パッケージ(Extremely thin package)はJEITAとJEDECの分類の1つで、パッケージの基板上での取り付け高さが0.50 mm以下のパッケージのこと。「X」で表される。

スタックト・パッケージ

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CSPCSP使TSVTBGA

ハンダ・ボール

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BGAやフリップ・チップでの接続に微小な半球状のはんだが使われる。欧州でのRoHSによる鉛規制後は、無鉛ハンダの使用が求められるようになっている。

バンパー

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バンパーを持つQFPパッケージの例

QFP

フライング・リード

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TAB技術などでチッブと接続するのにインナーリードが弧を描いている部分。

その他

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部品内蔵プリント基板

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多層プリント基板の製造過程で基板内部に電子部品を埋め込む部品内蔵プリント基板[3]の使用が広がっている。埋め込まれる電子部品はプリント基板の配線層の間の樹脂内に埋められ、はんだ付けやめっきで部品の端子と配線パターンが接続される。電子機器の回路基板として使用されるが、電子部品、特にICのパッケージングとして使用し、ある程度の回路をモジュール化したSiP(System In Package)の基板として使われることが多い。


脚注

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注釈

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(一)^ LED

(二)^ 

(三)^ 

(四)^ 

(五)^ 使

(六)^ 

(七)^ 

(八)^ (dip)ICDIPDIPDIPDIP

(九)^ "DIL"

(十)^ TTLDIP"mil"10001DIP100mil=2.54mm2300mil=7.62mm212.54mm姿

(11)^ DIPDIP

(12)^ C-DIP

(13)^ 使DIP使820IC

(14)^ P-DIPCer-DIPEEPROM

(15)^ 使湿1

(16)^ DIPCSP

(17)^ MIL0.1  2.54mm  100MIL21IC2.54mm

(18)^ DIPCPGA使PPGAFC-PGACPGACPGACPGA使AMD2011Socket_AM3PGA使

(19)^ 寿

(20)^ DRAMLOC16MB

(21)^ 使

(22)^ LQFP1.4mmTQFP1.0mmHQFPQFP3mmLQFPTQFPHQFP 0.40.50.65mm 0.80mm 

(23)^ DFN4QFN

(24)^ TCP

(25)^ LLP

(26)^ BBULBumpless build-up layerC420 GHz1 mm

(27)^ MCP/MCM1ICICICSiP使23CSPMCMKGD

(28)^ LSIintelLGA2011111

出典

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  1. ^ 「システムLSIのできるまで」編集委員会編著、『システムLSIのできるまで』、日刊工業新聞社、2002年12月10日初版発行、ISBN 4526050482
  2. ^ a b c 菊池正典著 『半導体のすべて』、日本実業出版社、2006年8月10日初版発行、ISBN 4534041098、166-168頁
  3. ^ a b c 沼倉研史、E. Jan Vardaman著 『半導体パッケージのできるまで』、日刊工業新聞社、2005年12月12日初版1刷発行、ISBN 4526055581
  4. ^ a b Apple採用で業界騒然、FOWLP本格量産へ
  5. ^ 水野文夫、鷹野致和著 『半導体がわかる本』 オーム社 2006年6月20日第1版第1刷発行 ISBN 4274202534
  6. ^ 菊地正典監修 『半導体製造装置』 日本実業出版社 2007年4月20日初版発行 ISBN 9784534042170
  7. ^ 日経エレクトロニクス 2007年11月26日号 増刊「半導体パッケージ 各社独自名称が乱立, 整理して間違いを防ぐ」 p.129-p.139

関連項目

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