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葉菜類

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葉菜類︵ようさいるい、英: leaf vegetables, leafy vegetables[1]︶とは、主に葉を食用部とする野菜のことであり、キャベツ、ホウレンソウ、セロリ、レタス、ネギなどがある。葉物︵はもの︶、葉物野菜︵はものやさい︶、葉野菜︵はやさい︶、菜葉︵なっぱ︶、菜︵な︶などとよばれることもある。
さまざまな葉菜

ウド、アスパラガス、タケノコなど地上部の茎を食用とする野菜は、茎菜類︵けいさいるい、stem vegetables[2]︶とよばれる。葉と茎は分けずに利用されることも多く、葉菜類と茎菜類は合わせて葉茎菜類︵ようけいさいるい︶とよばれることもある。また、カリフラワー、食用菊、ミョウガなど花芽や花を食用とする野菜は、花菜類︵かさいるい、flower vegetables[3]︶とよばれる。ただし、葉菜類、茎菜類、花菜類をまとめて葉菜類または葉茎菜類とすることも多い。以下では、この広義の意味での葉菜類について解説する。

定義

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野菜のうち、葉を食用部位とするものは、葉菜類とよばれる[4][5]。葉物[6]、葉物野菜[7]、葉野菜[8]、菜葉[9]、菜[10]などともよばれる。野菜の定義は明瞭ではなく、日本では、主食とはされない草本性の栽培植物を野菜としているが[5][11]、サンショウなど木本に由来するものであっても副菜的に利用されるものは野菜として扱われることがある[12]。

アスパラガス、タケノコ、ウドのように地上部の茎︵地上茎︶を食用部とする野菜は、茎菜類とよばれる[5][13]。ただし、葉と茎を分けずに食用とするものも多く、茎菜類を葉菜類に含めたり、狭義の葉菜と茎菜は合わせて葉茎菜類とすることがある[5]。また、ブロッコリー、カリフラワー、アーティチョーク、ミョウガのように花芽や花、花序︵花の集まり︶を食用部とする野菜は、花菜類とよばれる[5][14]。これも茎や葉と分けずに利用されることがあり、狭義の葉菜類、茎菜類、花菜類を分けずに、まとめて葉菜類または葉茎菜類としていることも多い[5][15]。下表では、この広い意味での葉菜類︵茎菜類、花菜類を含む︶を示している。

葉菜類は、菜類︵アブラナ科の葉菜; キャベツ、ブロッコリー、ハクサイ、コマツナなど︶、生菜・香辛菜類︵生菜は生食用の菜; レタス、セロリ、パセリ、パクチー、シソ、バジル、ショウガ、ミョウガなど︶、柔菜類︵煮食用の菜; ミツバ、セリ、シュンギク、ホウレンソウ、アスパラガス、タケノコなど︶、ネギ類︵ネギ属の野菜; ネギ、ニラ、タマネギなど︶に分けられることがある[5][16][17]。

ホウレンソウやコマツナのように葉が密に重なり合っていないものは非結球性葉菜類とよばれる[5][18]。それに対して、キャベツやハクサイ、レタスのように葉が密に重なって球状になるものは結球性葉菜類とよばれる[5][18]。葉が重なる様式には、キャベツやレタスのように互いに包み被さる︵包被︶ものと、ハクサイのように葉が互いに抱き合う︵抱合︶ものがある[5]。結球性葉菜は葉が重なり合うことで軟白効果が生じ、柔軟で青臭さがなく、また非結球性葉菜に比べて輸送・貯蔵性が高い[5]。

葉菜類の中には、発芽直後の幼植物体を食用とするものがあり、一般的にスプラウト︵sprout、スプラウト野菜︶とよばれ、また新芽野菜、発芽野菜ともよばれる[19][20]。暗所で発芽・成長させたものはモヤシ型︵緑豆、ニンニクなど︶、暗所で発芽させて茎が伸びてから光を当てて緑化させるものはカイワレ型︵ダイコン、ソバなど︶、暗所で発芽後にすぐに光で緑化させるものは中間型︵ブロッコリーなど︶、発芽後に種皮ごと出荷するものは発芽したて︵玄米、コムギ、オオムギ、キヌア、アマランサス、ダイズなど︶とよばれる[21][22]。

葉菜類の中には、香辛野菜、香味野菜として利用されるものも多くある。日本料理ではサンショウ、シソ、ボウフウ、ミツバ、セリ、フキ、タデ、ショウガ、ミョウガ、ワサビ、ニラ、ネギ、ワケギ、アサツキなどが用いられ、薬味ともよばれる[23]。西洋料理ではバジル、タイム、ラベンダー、ミント、ローズマリー、オレガノ、セイボリー、パセリ、チャービル、フェンネル、キャラウェイ、タラゴン、クレソン、ケイパー、レモングラスなどが用いられ、薬用、香料、美容などに用いられるものも合わせてハーブとも総称される[24]。

栽培品である野菜に対して、野生品である食用植物は山菜とよばれ、フキやウド、アシタバ、ワラビなど茎葉を利用するものが多い[5][25]。山菜は一般的に需要に対して栽培効率が悪いが、近年では地域産品の需要や販路が拡大しており、これに伴って市販されている"山菜"の多くは栽培品であり、これらを野菜に含めることもある[5][25][26][27]。

主な葉菜類

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広義の葉菜︵茎菜や花菜を含む︶に分類されることがある野菜には、下表のようなものがある[28][16][15][26][29][30]。分類学的にはさまざまな科のものがあるが、特にアブラナ科やヒユ科、セリ科、キク科、ヒガンバナ科︵ネギ属︶のものが多い[5]。***は日本における指定野菜︵消費量が多く、収穫量と出荷量が毎年調査される︶、**は指定野菜に準ずる野菜︵特定野菜[31]︶、*は地域特産野菜生産状況調査︵調査は隔年︶の対象種である︵2024年現在︶[32]。
画像 名称［英名］ 分類群[28][16][33][34] 利用器官 用途［食用以外の利用］
 
 		 キャベツ[16]***［cabbage］
メキャベツ[16]*［Brussels sprout］
ケール[16]［kale］
カイラン[16]［gai lan］
ブロッコリー[16]**［broccoli］
カリフラワー[16]**［cauliflower］
コールラビ[16]［kohlrabi］		 アブラナ科アブラナ属
Brassica oleracea		 葉、茎、花芽、スプラウト[16] 生食、炒め物、煮物、漬物など[16]
 
 		 ハクサイ[16]***［napa cabbage］
ツケナ類*（狭義）（コマツナ**、ノザワナ、ミズナ（キョウナ）**、ミブナ、ヒロシマナ、オオサカシロナ、サイシン、タアサイ*、タイサイ、コウサイタイ、チンゲンサイ**、パクチョイ、サントウサイ、ナバナ*[注 1]など）[16][35]
※アブラナ、カブと同種		 アブラナ科アブラナ属
Brassica rapa		 葉、花芽、種子、胚軸[16] 煮物、炒め物、漬物など
［油］[16]
  セイヨウアブラナ[16]（洋種ナタネ、西洋ナタネ）
（カブレナ、ミヤウチナ、カワナガレナ、ノラボウナ、ナバナ[注 1]*、ハクラン、センポウサイなど）[16][36]		 アブラナ科アブラナ属
Brassica napus		 葉、茎、花芽、種子[16] 漬物、煮物、炒め物など
［油］[16]
  カラシナ類[16]［leaf mustard］（カラシナ、タカナ、カツオナ、アザミナ、ネカラシナ、キガラシ、セリホン（セリフォン）、ザーサイなど）[16][37][29] アブラナ科アブラナ属
Brassica juncea		 葉、茎、根、種子[16][37] 漬物、煮物、香辛料（和がらし）など
［薬用］[37]
  ダイコン[38][注 2]［daikon］
（カイワレダイコン[注 3]*など）		 アブラナ科ダイコン属
Raphanus sativus		 根、葉、スプラウト[38] 生食、おひたし、汁物、漬物など[38]
  クレソン[26][注 3]*（オランダガラシ）
［watercress］		 アブラナ科オランダガラシ属
Nasturtium officinale		 茎葉 生食、おひたし、汁物、蒸し物など[39]
  コショウソウ[40]（ガーデンクレス）
［garden cress］		 アブラナ科マメグンバイナズナ属
Lepidium sativum		 スプラウト、種子[40] サラダなど
［薬用］[40]
  ルッコラ[16]*（キバナスジシロ、ロケット、ロケットサラダ）
［rocket, arugula］		 アブラナ科キバナスズシロ属
Eruca vesicaria		 葉、スプラウト、種子[41] 生食、和え物、炒め物など
［油］[41][42]
  ナズナ[43][44]
［shepherd's-purse］		 アブラナ科ナズナ属
Capsella bursa-pastoris		 葉[43] 粥、炒め物、スープなど
［薬用］[43][44]
  ハマナ[45]（シーケール）
［sea kale］		 アブラナ科ハマナ属
Crambe maritima		 葉柄[45] 煮食、サラダなど[45]
  ケッパー[46]（ケーパー、セイヨウフウチョウボク）
［caper］		 フウチョウボク科フウチョウボク属
Capparis spinosa[注 4]		 花芽、葉、果実、根[46] ピクルスなど
［薬用］[46]
  ノウゼンハレン[47]（キンレンカ）
［nasturtium］		 ノウゼンハレン科ノウゼンハレン属
Tropaeolum majus		 葉、花、果実[47] 生食、煮食、ピクルスなど
［観賞用］[47]
  モロヘイヤ[16]*（シマツナソ）
［Jew's mallow］		 アオイ科ツナソ属
Corchorus olitorius		 葉[16] サラダ、和え物、炒め物、天ぷら、汁物、つなぎなど[16][48]
  オカノリ[16]（フユアオイ、ハタケナ、ノリナ）
［curled mallow］[49]		 アオイ科ゼニアオイ属
Malva verticillata[注 5]		 葉[16] おひたし、天ぷら、塩漬けなど[16]
［薬用］[49]
  ローゼル[50]
［roselle］		 アオイ科フヨウ属
Hibiscus sabdariffa		 萼、苞、茎葉、種子[50] 生食、カレー、調味料、飲料など
［薬用、染料、繊維］[50]
  チャンチン[12]
［Chinese mahogany］		 センダン科チャンチン属
Toona sinensis		 茎葉、芽[12] 炒め物、和え物、揚げ物、漬物など
［薬用］[12]
  サンショウ[16][注 3]
［Japanese pepper］		 ミカン科サンショウ属
Zanthoxylum piperitum		 芽、果実、樹皮[16][51] 木の芽味噌、花ザンショウ、実ザンショウ、粉ザンショウなど
［薬用、すりこぎ］[51]
  ナンヨウザンショウ[52]（オオバゲッキツ）
［curry tree］		 ミカン科ゲッキツ属
Murraya koenigii		 葉[52] ハーブなど
［薬用］[52]
  ヘンルーダ[53]
［rue］		 ミカン科ヘンルーダ属
Ruta graveolens		 葉[53] ハーブなど
［薬用］[53][54]
  ゼラニウム[55]
［geranium］		 フウロソウ科テンジクアオイ属
Pelargonium spp.		 葉、花[55] ハーブなど
［観賞用］[55]
  アマメシバ[56]
［katuk］		 コミカンソウ科フヨウオオシマコバンノキ属
Breynia androgyna		 葉、果実[56] 煮食、ジャムなど
［薬用］[56]
  シロゴチョウ[57]
［vegetable hummingbird］		 マメ科ツノクサネム属
Sesbania grandiflora[注 6]		 枝葉、花、果実[57] カレーなど
［薬用、飼料］[57]
  コロハ[58][59]（フェヌグリーク）
［fenugreek］		 マメ科コロハ属
Trigonella foenum-graecum[注 7]		 茎葉、種子 カレー、炒め物など
［飼料、薬用］[58][59][60]
  ホソミエビスグサ[61]（ロッカクソウ、エビスグサモドキ、コエビスグサ） マメ科センナ属
Senna tora		 葉、花、果実[61] 煮食など
［薬用］[61]
  ナンテンハギ[26][27][62][63]（アズキハギ、アズキナ、フタバハギ、タニワタシ） マメ科ソラマメ属
Vicia unijuga		 茎葉[62] おひたしなど[64]
  ウマゴヤシ[65]
［California burclover］		 マメ科ウマゴヤシ属
Medicago polymorpha		 幼茎葉[65] 炒め物、塩漬けなど
［飼料］[65][66]
  アルファルファ[67][68]（ムラサキウマゴヤシ）
［alfalfa］		 マメ科ウマゴヤシ属
Medicago sativa		 スプラウト、茎葉[67][68] サラダなど
［飼料］[67][68]
  豆もやし[29][69]
［bean sprout］		 マメ科の数種[注 8] スプラウト[69] 炒め物、和え物、鍋物、汁物など[69]
  ウワバミソウ[26][70]（ミズ、ミズナ） イラクサ科ウワバミソウ属
Elatostema involucratum		 茎、若葉、根、むかご[70][71] 浅漬け、炒め物、汁物、おひたし、煮付け、炒め物、天ぷら、佃煮など[70][71]
  ミヤマイラクサ[26] イラクサ科ムカゴイラクサ属
Laportea cuspidata		 茎葉[72][73]（アイコ） おひたし、和え物、汁物、あんかけ、炒め物、漬物、天ぷらなど[72][73]
  ヤナギタデ[16][74][注 3]（タデ*、ホンタデ、マタデ、ベニタデ）
［water pepper］		 タデ科イヌタデ属
Persicaria hydropiper		 茎葉、スプラウト[16] つま、タデ酢など[16]
  ソレル[16]（スイバ）
［sorrel］[75]		 タデ科スイバ属
Rumex acetosa		 芽[75] サラダ、ソース、スープなど
［薬用、染色］[16][75]
  ルバーブ[16]（ショクヨウダイオウ）
［rhubarb］		 タデ科ダイオウ属
Rheum × hybridum 		葉柄[16] 生食、煮物、ジャム、ソース、ゼリーなど[16][76]
  ダッタンソバ[77]
［Tartary buckwheat］		 タデ科ソバ属
Fagopyrum tataricum		 葉、果実[77] 煮食、粉食など
［薬用］[77]
  ヒユ[16][78]（ヒユナ、ヤサイビユ、モミジガサ、シドケ、シドキ）
［edible amaranth］		 ヒユ科ヒユ属
Amaranthus tricolor[注 9]		 葉[16] 煮物、カレー、炒め物、汁物など[16][78]
  ノゲイトウ[79]
［feather cockscomb］		 ヒユ科ケイトウ属
Celosia argentea		 茎葉、種子[79] 煮食など
［薬用］[79]
  ツルノゲイトウ[80]
［sessile joyweed[81]］		 ヒユ科ツルノゲイトウ属
Alternanthera sessilis		 茎葉[80] 煮食など
［薬用、飼料］[80]
  ホウキギ[26][82] ヒユ科ムヒョウソウ属
Bassia scoparia		 葉、種子（とんぶり）[82] おひたし、和え物、三杯酢など[82]
  ホウレンソウ[16]***
［spinach］		 ヒユ科ホウレンソウ属
Spinacia oleracea		 葉[16] おひたし、和え物、サラダ、汁の実など[16]
  ヤマホウレンソウ[83]
［garden orache］		 ヒユ科ハマアカザ属
Atriplex hortensis		 茎葉[83] 煮物など
［薬用］[83]
  アカザ[84]
［white goosefoot］		 ヒユ科アカザ属
Chenopodium giganteum		 葉、種子[84] 煮食など
［薬用、染料］[84]
  フダンソウ[16][85]（アマナ、ウマイナ、トウチシャ、スイスチャード）
［leaf-beet］
※テンサイ、テーブルビートなどと同種		 ヒユ科フダンソウ属
Beta vulgaris		 葉[16] おひたし、煮物、炒め物など[16]
  オカヒジキ[26][86]（オカミル、ミルナ） ヒユ科オカヒジキ属
Salsola komarovii		 茎葉[86] 和え物など[86]
  マツナ[26][87] ヒユ科マツナ属
Suaeda glauca		 茎葉、種子[87] つま、汁物など
［油］[16][87][88]
  ツルナ[16]（ハマヂシャ）
［New Zealand spinach］		 ハマミズナ科ツルナ属
Tetragonia tetragonoides		 芽[16] おひたし、和え物、汁物など[16]
  アイスプラント[89][90]
［iceplant］		 ハマミズナ科メセンブリアンテマ属
Mesembryanthemum crystallinum		 葉[90] 生食、天ぷらなど[90]
  ツルムラサキ[16][91]*
［Ceylon spinach］		 ツルムラサキ科ツルムラサキ属
Basella alba		 茎葉[16] おひたし、炒め物、天ぷらなど
［薬用、染料、観賞用］[16][91]
  アカザカズラ[92]
［Madeira vine］		 ツルムラサキ科アカザカズラ属
Anredera cordifolia		 葉、塊茎[92] 煮食など[92]
  スベリヒユ[93]
［purslane］		 スベリヒユ科スベリヒユ属
Portulaca oleracea		 茎葉、種子[93] 生食、煮食など
［薬用、飼料］[93]
  ボリジ[26][94]（ルリジサ、ルリジシャ）
［borage］		 ムラサキ科ルリジシャ属
Borago officinalis		 茎葉、花[94] ハーブなど
［薬用］[94]
  クコ[95]
［Chinese matrimony-vine］		 ナス科クコ属
Lycium chinense		 茎葉、果実[95] 炒め物など
［薬用］[95]
  ヨウサイ[16]（エンサイ）
［water spinach］		 ヒルガオ科サツマイモ属
Ipomoea aquatica		 茎葉[96] 煮物、和え物、汁物、炒め物など
［薬用、飼料］[16][97][96]
  ヨルガオ[98]
［moonflower］		 ヒルガオ科サツマイモ属
Ipomoea alba		 葉、萼[98] 煮食、スープ、カレーなど
［薬用］[98]
  シソ[16][注 3]*［perilla］
エゴマ[99]		 シソ科シソ属
Perilla frutescens		 葉、芽、花穂、果実[16][99] つま、天ぷら、漬物、ふりかけなど
［油］[16][99]
  ローズマリー[16]（マンネンロウ、マンルソウ）
［rosemary］		 シソ科アキギリ属
Salvia rosmarinus		 茎葉 ハーブなど
［香料、薬用］[16][100]
  セージ[16]（セイジ、ヤクヨウサルビア）
［common sage］		 シソ科アキギリ属
Salvia officinalis[注 10]		 茎葉[16] ハーブなど
［薬用］[16][102][103]
  タイム[16]
［thyme］		 シソ科イブキジャコウソウ属
Thymus vulgaris[注 11]		 茎葉 ハーブなど
［薬用］[16][105]
  ミント[16]
［mint］		 シソ科ハッカ属
Mentha spp.[注 12]		 茎葉 ハーブなど
［薬用］[16][106]
  バジル[16][107]（メボウキ）
［basil］		 シソ科メボウキ属
Ocimum basilicum[注 13]		 茎葉 ハーブなど
［香料、薬用、観賞用］[16][107][108]
  オレガノ[109][110]
［oregano］		 シソ科ハナハッカ属
Origanum vulgare[注 14]		 茎葉、花[109] ハーブなど
［薬用、観賞用］[109]
  セイボリー[111][112]（キダチハッカ）
［savory］		 シソ科キダチハッカ属
Satureja hortensis[注 15]		 茎葉[109] ハーブなど
［薬用］[111]
  ヒソップ[113][114]（ヤナギハッカ）
［oregano］		 シソ科ヤナギハッカ属
Hyssopus officinalis		 茎葉、花[113] ハーブなど
［薬用］[113]
  レモンバーム[115]（コウスイハッカ）
［lemon balm］		 シソ科コウスイハッカ属
Melissa officinalis		 茎葉[115] ハーブなど
［薬用］[115]
  セリ[16]*
［Java waterdropwort］		 セリ科セリ属
Oenanthe javanica		 茎葉、根[116] おひたし、和え物、吸い物、鍋物、キムチなど[16][116]
  ミツバ[16]**
［Japanese honewort］		 セリ科ミツバ属
Cryptotaenia canadensis		 茎葉、根[117] 汁の実、酢の物、おひたし、天ぷら[16][117]
  アシタバ[29][118] セリ科シシウド属
Angelica keiskei		 葉[118] 天ぷら、おひたし、和え物、炒め物など[16][118]
  ロベージ[16]（ラベージ）
［lovage］		 セリ科ロベージ属
Levisticum officinale		 葉[16] スープなど[16]
  セロリ[16]**［clery］
スープセロリ[119]（キンサイ）		 セリ科セロリ属
Apium graveolens		 茎葉、根[注 16]、種子[16][121] 生食、シチュー、スープ、天ぷら、漬物など[121]
  パセリ[16][注 3]*
［parsley］		 セリ科オランダミツバ属
Petroselinum crispum		 葉[16] つま、香味料など[16][122]
  ハマボウフウ[16][注 3]
［hamabofu］		 セリ科ハマボウフウ属
Glehnia littoralis		 芽、根[123] つま、おひたし、和え物、漬物、汁物、茶碗蒸しなど
［薬用］[16][123]
  パクチー[16]*（コリアンダー、コエンドロ、コウサイ）
［coriander］		 セリ科コエンドロ属
Coriandrum sativum		 茎葉、果実[16] 生食、スープ、和え物、油炒めなど
［薬用］[16][124]
  フェンネル[16]（ウイキョウ）
［fennel］		 セリ科ウイキョウ属
Foeniculum vulgare[注 17]		 葉、果実[126] ハーブなど
［薬用］[16][126]
  チャービル[16]（セルフィーユ）
［chervil］		 セリ科シャク属
Anthriscus cerefolium		 葉[127] ハーブなど[127]
  アニス[16]
［anise］		 セリ科ミツバグサ属
Pimpinella anisum		 葉、果実[16] ハーブ、香辛料など
［薬用］[16][128]
  キャラウェイ[16]（ヒメウイキョウ）
［caraway］		 セリ科ヒメウイキョウ属
Carum carvi[注 18]		 茎葉、果実[16] 香辛料など[16][130]
  イノンド[131]（ディル、ジラ、ニオイウイキョウ）
［dill］		 セリ科イノンド属
Anethum graveolens		 茎葉、果実[131] 香辛料など[131][132]
  ウド[16]*
［udo］		 ウコギ科タラノキ属
Aralia cordata		 芽、茎[16] 酢の物、つま、煮物、漬物、汁物、天ぷらなど[16][133]
  タラノキ[16]
［Japanese angelica tree］		 ウコギ科タラノキ属
Aralia elata		 芽[16] 天ぷら、和え物、煮物、漬物など[16][134]
  コシアブラ[26][135][136]（ゴンゼツノキ、ウサギカジリ） ウコギ科コシアブラ属
Chengiopanax sciadophylloides		 芽、［樹皮、材］[135] 天ぷら、おひたし、和え物など
［塗料、器具材］[135][136]
  レタス[16][137]***（チシャ）［lettuce］
　結球性レタス（タマヂシャ）
　非結球レタス*（カキヂシャ）
　茎レタス[138]		 キク科アキノノゲシ属
Lactuca sativa		 葉 生食、煮食など[16][137]
  エンダイブ[16][139]（キクヂシャ、ニガチシャ、メリケンサラダ）
［endive］		 キク科キクニガナ属
Cichorium endivia		 葉 生食、煮物など[139]
  チコリー[16][140]（キクニガナ）
［chicory］
トレビス[141]（ラディッキオ、キオッジャ） 		キク科キクニガナ属
Cichorium intybus		 葉、根 生食など[16][140]
  タンポポ[26][16][142]
［dandelion］		 キク科タンポポ属
Taraxacum spp.		 葉、根[16] おひたし、和え物、サラダ、炒め物など
［薬用］[16]
  アーティチョーク[16]（チョウセンアザミ）
［artichoke］		 キク科チョウセンアザミ属
Cynara scolymus		 花芽[16] 生食、煮食、スープ、グラタン、フライなど[16][143]
  カルドン[16]
［cardoon］		 キク科チョウセンアザミ属
Cynara cardunculus		 花芽、葉柄[16] 煮食など[16]
  フキ[16]**
［Japanese butterbur］		 キク科フキ属
Petasites japonicus		 葉柄、花茎[16][144] 生食、煮物、和え物、天ぷらなど
［薬用］[16][144]
  ツワブキ[26][145] キク科ツワブキ属
Farfugium japonicum		 葉柄、花茎[145][146] 煮物、和え物、揚げ物、佃煮など
［薬用、観賞用］[16][145][146][146]
  モミジガサ[27][147]（シドケ、シドキ） キク科モミジガサ属
Japonicalia delphiniifolia		 茎葉[147] おひたし、天ぷら、汁物、煮付け、ごま和えなど[16][148]
  スイゼンジナ[16] キク科サンシチソウ属
Gynura bicolor[注 19]		 若葉[16] 酢の物など
［観賞用］[16][150]
  シュンギク[16]**
［garland chrysanthemum］		 キク科シュンギク属
Glebionis coronaria		 茎葉[16] 鍋物、おひたしなど[16]
  ショクヨウギク[16][注 3]*（リョウリギク）
［edible chrysanthemum］
※観賞用のキクと同種[151]		 キク科キク属
Chrysanthemum × morifolium		 花弁、葉[152] 酢の物、天ぷら、菊のりなど[16][152][151]
  キンセンカ[153][154]（カレンデュラ）
［pot marigold］		 キク科キンセンカ属
Calendula officinalis		 花、葉[153][154] ハーブなど
［薬用］[153][154]
  タラゴン[155][156]
［tarragon］		 キク科ヨモギ属
Artemisia dracunculus		 葉[155] ハーブなど
［薬用］[155][156]
  ノヂシャ[157][158][159]（コーンサラダ、マーシュ、ラプンツェル）
［cornsalad］		 スイカズラ科ノヂシャ属
Valerianella locusta		 葉[157] 生食、スープなど[157]
  ギボウシ[26][160]（ウルイ、ウリッパ、アマナ）
［plantain lily］		 キジカクシ科ギボウシ属
Hosta spp.		 若葉 天ぷら、和え物、汁物など[16][160]
  ホンカンゾウ[161]
［orange day-lily］		 ワスレグサ科ワスレグサ属
Hemerocallis fulva[注 20]		 花、葉[161] 生食、煮食、和え物、汁物など
［薬用］[16][161]
  アスパラガス[16]**（マツバウド）
［asparagus］		 キジカクシ科キジカクシ属
Asparagus officinalis		 茎 サラダ、天ぷら、炒め物など[16]
  ネギ[16]***
［bunching onion］		 ヒガンバナ科ネギ属
Allium fistulosum		 葉 薬味、煮物、焼き物、炒め物など
［薬用］[16][162]
  リーキ[163]
［leek］		 ヒガンバナ科ネギ属
Allium ampeloprasum		 葉 生食、煮物、スープなど[163]
  ワケギ[16]*
［tree onion］		 ヒガンバナ科ネギ属
Allium × proliferum		 葉 薬味、ぬた、汁物など[16]
  ニラ[16]**
［garlic chives］		 ヒガンバナ科ネギ属
Allium tuberosum		 葉、種子 炒め物、おひたし、汁物、餃子など
［薬用］[16][164]
  アサツキ[16][165]（エゾネギ、チャイブ）
［chives］		 ヒガンバナ科ネギ属
Allium schoenoprasum		 葉、鱗茎[16] 薬味、酢味噌和え、三杯酢など
［観賞用］[16][165]
  タマネギ[5][注 21]***［onion］
エシャロット[注 22]*［shallot］		 ヒガンバナ科ネギ属
Allium cepa		 鱗茎[16] 生食、煮物、炒め物、揚げ物、漬物など[167]
  ニンニク[5][注 21]**
［garlic］		 ヒガンバナ科ネギ属
Allium sativum		 茎葉、鱗茎[16][168] 薬味、生食など
［薬用］[16][168][169]
  ラッキョウ[30][注 21]*
［Chinese onion］		 ヒガンバナ科ネギ属
Allium chinense		 鱗茎[16] 漬物、煮物など
［薬用］[170][171]
  ギョウジャニンニク[26][172] ヒガンバナ科ネギ属
Allium victorialis subsp. platyphyllum		 若葉、つぼみ、鱗茎[16] おひたし、和え物、汁物、炒め物、天ぷらなど[16]
  ショウガ[16][注 3]
（葉しょうが*）[注 23]
［ginger］		 ショウガ科ショウガ属
Zingiber officinale		 葉、根茎[173] 薬味、香辛料、漬物など
［薬用］[173]
  ミョウガ[16][注 3]*
［mioga］		 ショウガ科ショウガ属
Zingiber mioga		 茎、花芽[16] 吸物、漬物、おひたしなど[16]
  ガマ[174]
［common cattail］		 ガマ科ガマ属
Typha latifolia		 葉 (仮茎)[174] 煮物、炒め物など[174]
  タケノコ[5][注 24]
［bamboo shoot］		 イネ科
マダケ属など[注 25]		 地下茎からの若茎[178] 生食、煮物、天ぷら、メンマなど[178][179]
  マコモ[16][180]
［Manchurian wildrice］		 イネ科マコモ属
Zizania latifolia		 黒穂菌に寄生された茎（マコモダケ）、葉、根、果実[16][180] 炒め物、ラーメン、酢豚など
［薬用、繊維、染色］[16]
  レモングラス[181]（レモンソウ）
［lemon grass］		 イネ科オガルカヤ属
Cymbopogon citratus[注 26]		 葉[181] ハーブなど[181]
  ジュンサイ[16]
［watershield］		 ハゴロモモ科ジュンサイ属
Brasenia schreberi		 芽、若葉 酢の物、酢味噌和え、汁の実、羹など[16]
  ゼンマイ[27]
［Asian royal fern］		 ゼンマイ科ゼンマイ属
Osmunda japonica		 幼葉[182] 和え物、おひたし、煮物、炒め物など[16][182]
  ワラビ[27][26][183]
［bracken］		 コバノイシカグマ科ワラビ属
Pteridium aquilinum		 幼葉、根茎[183] 和え物、おひたし、煮物、汁物、わらび餅など[16][183]
  クサソテツ[26][184]（コゴミ）
［ostrich fern］		 コウヤワラビ科クサソテツ属
Matteuccia struthiopteris		 幼葉[184] おひたし、天ぷら、漬物など[16][184]
  スギナ[27][185]（ツクシ）
［horse tail］		 トクサ科トクサ属
Equisetum arvense		 幼茎[185] 和え物、煮物、おひたしなど[16][185]

ギャラリー

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脚注

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注釈

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(一)^ ab食用とされる菜花には、アブラナ︵Brassica rapa︶に由来するものと、セイヨウアブラナ︵Brassica napus︶に由来するものがある[16]。

(二)^ 根菜としては指定野菜に指定されている。

(三)^ abcdefghij日本標準商品分類では﹁香辛野菜およびつまもの﹂に分類される[29]。

(四)^ このほかに同属別種の Capparis aphylla、Capparis moonie、Capparis sepiaria、Capparis zeylanica、Capparis horrida なども利用されている[46]。

(五)^ このほかに同属別種のウスベニアオイ (Malva sylvestris)、Malva pusilla も栽培されて利用される。

(六)^ このほかに同属別種の Sesbania bispinosa も栽培されて利用される。

(七)^ このほかに同属別種の Trigonella balansae も利用される。

(八)^ ダイズ、リョクトウ、ケツルアズキ︵ブラックマッペ︶などが用いられる[69]。

(九)^ このほかに同属別種の Amaranthus blitum、Amaranthus caudatus、Amaranthus dubius、Amaranthus gangeticus、Amaranthus lividus、Amaranthus mangostanus、Amaranthus polystachyus、Amaranthus spinosus、Amaranthus viridis も利用される[78]。

(十)^ このほかに同属別種の Salvia hispanica、Salvia austriaca、Salvia viridis、Salvia tomentosa、Salvia pratensis も同様に利用される[101]。

(11)^ このほかに同属別種の Thymus serpyllum、Thymus quinquecostatus、Thymus capitatus、Thymus mastichina なども同様に利用される[104]。

(12)^ ハッカ (Mentha canadensis)、ペパーミント︵Mentha × piperita︶、スペアミント︵Mentha spicata︶などがある。

(13)^ このほかに同属別種の Ocimum americanum、Ocimum gratissimum、Ocimum tenuiflorum、Ocimum gratissimum なども同様に利用される[107]。

(14)^ このほかに同属別種のマヨラナ︵マジョラム、Origanum majorana︶、Origanum onites なども同様に利用される[109][110][110]。

(15)^ このほかに類似種の Satureja montana、Satureja thymbra、Clinopodium nepeta なども同様に利用される[111]。

(16)^ 根用の品種はセルリアックとよばれる[120]。

(17)^ このほかに同属別種の Foeniculum vulgare、Foeniculum piperitum も同様に利用される[125]。

(18)^ このほかに類似種の Trachyspermum ammi、Bunium bulbocastanum、Psammogeton involucratus も同様に利用される[129]。

(19)^ このほかに同属別種の Gynura procumbens も利用される[149]。

(20)^ このほかにヤブカンゾウ (Hemerocallis fulva var. kwanso)、ノカンゾウ (Hemerocallis fulva var. disticha)、マンシュウキスゲ︵Hemerocallis lilioasphodelus︶、ホソバカンゾウ (Hemerocallis lilioasphodelus var. minor) なども利用される[16][161]。

(21)^ abc根菜として扱われることもあるが、可食部である鱗茎の主体は特殊化した葉︵鱗茎葉︶であり、葉菜類︵葉茎菜類︶として扱われることも多く[29][15]、またネギやニラなど他のネギ属野菜と合わせてネギ類[16]や鱗茎菜類[26]として他と分けられることもある。

(22)^ エシャロット︵エシャレット[29]、シャレット[26]、シャロット[33]︶は、本来はタマネギの1変種︵Allium cepa var. aggregatum︶であるが[33]、日本ではラッキョウを軟白栽培したものがエシャロットとよばれている[166]。

(23)^ 根菜として︵根ショウガ︶は指定野菜に準ずる野菜に指定されている。

(24)^ 葉茎菜に分類されることが多いが[26][29]、根菜に分類している例もある[5]。

(25)^ 日本では主にモウソウチク (Phyllostachys edulis)、他にマダケ (Phyllostachys reticulata)、ハチク (Phyllostachys nigra) が栽培されているが、チシマザサ (Sasa kurilensis) なども食用とされる[175]。中国ではマダケ属 (Phyllostachys)、トウチク属 (Sinobambusa) などが[176]、東南アジアではホウライチク属 (Bambusa)、マチク属 (Dendrocalamus)、ダイマチク属 (Gigantochloa)、Leleba、ヒイランチク属 (Schizostachyum) など[177]が利用される。

(26)^ このほかに同属別種の Cymbopogon martini、Cymbopogon nardus なども利用されている[181]。

出典

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関連項目

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外部リンク

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●“主な野菜の主要な分類の比較”. 独立行政法人農畜産業振興機構. 2022年12月22日閲覧。
●“旬の野菜・くだもの検索結果‥葉菜類”. JAグループ. 2024年7月5日閲覧。
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